DC Weekly 2024年4月30日 Mt. FUJI 100、Canyons by UTMB、Four Sisters、MIUT

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(写真 Mt. FUJI 100で2018年に続いて2度目の優勝を果たしたコートニー・ドウォルター Courtney Dauwalter。 Photo ©Fuji Hakone Izu Trail Support)

Sponsored link


【お知らせ】犬猫通信 by DogsorCaravanは当サイト・DogsorCaravanのファンクラブ通信。メールアドレスを登録していただければニュースレター形式で週に数回くらい当サイト編集人・岩佐が書く記事が届きます。過去の記事もSubstackのウェブサイトやアプリで読むことができます。
【お知らせ】ポッドキャスト「Run the World, by DogsorCaravan」はAnchor.fmで公開し、Apple PodcastやSpotifyなどの各種プラットフォームで配信しています。ポッドキャストへのメッセージ、感想、リクエストをお待ちしています。エピソードやウェブサイトの中でご紹介します。投稿フォームはこちら。DogsorCaravanのライブ配信イベントの予定はGoogleカレンダーで公開しています。登録すると見逃しを防げます。

先週末開催のイベント

4月26日金曜日 – 27日土曜日

Mt. FUJI 100 (165k, 69k)

富士山を周回するコースで開催される、日本のトレイルランニングイベントとしては最も海外でも知られた大会で、今年からはGran Canaria World Trail Majorsの大会ともなっています。距離166.6km、累積標高7,039mのコースを走る「FUJI100mi」ではコートニー・ドウォルター Courtney Dauwalter (USA)が圧倒的なパフォーマンスを見せました。女子優勝、総合3位という順位に加えて、男子の優勝選手と比べてわずか11分差の19時間21分というタイムが驚異的でした。今回の大会では女子、あるいは男子を含めてもコートニーに並ぶレベルのアスリートはごく僅かであるにもかかわらず、最後まで全力を尽くしたことがわかります。今回の記録はMt. FUJI 100にとってはもちろん、世界のトレイルランニングの歴史に刻まれるべきトップクラスのパフォーマンスでした。男子ではデン・グオミン Guomin Deng (CHN)が19時間10分で優勝、2018年に10位となって以来、6年ぶりに参加したこの大会で頂点に立ちました。日本のアスリートでは、清宮由香里 Yukari Seimiya が23時間36分で2位になりました。ドウォルターの優勝タイムとの差は開いたものの、この大会の例年の女子優勝タイムと比べて遜色のない好記録を初めての100マイルレースで記録しました。男子では村田諒 Ryo Murataが20時間27分で3位、日本の選手としては最初のフィニッシャーとなりました。あわせて行われたKAI70kでは吉住友里が8時間7分で優勝。この大会では2016年のSTY、2022年のKAIでの優勝に続く勝利でした。男子は100マイル参戦を予定していたものの、ケガのためKAI70kに変更したアンドレウ・シモン Andreu Simon Aymerich (ESP) が7時間7分で優勝しました。

当サイトではMt. FUJI 100のリザルトを紹介する記事を公開しています。

Canyons by UTMB (100M, 100K, 50K, 25K)

アメリカ・カリフォルニア州オーバーンで開催されるUTMB World Seriesのアメリカ・メジャーとなる大会です。距離101.5km、累積獲得高度3,247mD+の「100K」のレースがWestern States 100への出場権をかけたGolden Ticket Raceの最終戦となったことから有力選手の層が厚いレースとなりました。女子ではケイティ・シャイド Katie Schideが続く女子選手に1時間以上の差をつけて9:10で優勝しました。男女合わせた総合で6位となる好タイムでした。日本から参加の宮﨑喜美乃 Kimino Miyazakiは女子16位となりました。男子のレースは中盤以降に先頭集団を抜け出したロッド・ファーヴァード Rod Farvardが8:44で優勝しました。このほか50Kのレースに日本から参加した甲斐大貴 Hiroki Kaiが男子10位となり、今年のOCCへの出場権を獲得しました。そのほかのレースを含めたリザルトの詳細は当サイトのリザルト紹介記事で公開しています。

これも読む
DC Weekly 2023年10月26日 Grand Raid Reunion, GTWS Grand Final, Templiers, Seoul 100k, Big Dog’s Backyard Ultra, 御船ジュラシック、宇都宮、龍馬脱藩、Forestrail

4月27日土曜日 – 28日日曜日

Four Sisters Mountain Trail – Mt Siguniang (22k, 17k, 29k, 44k)

中国・四川省の四姑娘山(スーグーニャンシャン)でGolden Trail World Seriesの第二戦として開催されました。前週の日本で開催された開幕戦、Kobe Trailに続くアジアシリーズの後半戦で、多くの有力選手が神戸から転戦してコースのほぼ全体が標高3000mを超え、最高で標高4000mを超える距離22km、1530mD+のレースに挑みました。結果はジョイス・ニエル Joyce Njeru (KEN)とパトリック・キプンゲノ Patrick Kipngeno (KEN)が女子、男子でそれぞれ優勝。ニエルはGTWSのレースでは初勝利、キプンゲノは神戸に続く二連勝でした。日本から参加した選手では上田瑠偉 Ruy Uedaが11位、小笠原光研 Koken Ogasawaraが20位でした。詳細は当サイトのリザルト紹介記事をご覧ください。GTWSの次のレースは欧州、バスク地方の伝統ある山岳マラソン、Zegama Aizkorriとなり、5月26日に開催されます。

MIUT, Madeira Island Ultra-Trail (115k, 85k, 60k, 42k, 16k)

北大西洋のマデイラ島(ポルトガル)で開催される大会で、Mt. FUJI 100とともにこちらもGran Canaria World Trail Majorsの大会でした。115kmのレースの女子のレースは二人の選手が先頭で競い合い、その結果はマルティナ・ヴァルマソイ Martina Valmassoi (ITA) が16:14で勝利しました。2位には14分差の16:28でアナリス・ルセ Anne-Lise Rousset Séguret (FRA) が続きました。マイテ・マイオラ Maite Maiora (ESP) は17:12でトップ3に入りました。男子はベン・ジーマン Ben Dhiman (USA、フランス在住) が13:52で優勝。2位争いはフランスの二人の選手の接戦となり、二人ともに14:15でのフィニッシュながらマルタン・ケアン Marin Kernが17秒早くフィニッシュして2位に。3位はアントニー・コスタ Anthony Costaでした。なお、セバスチャン・クロービク Sebastian Krogvig (NOR) が14:12で2番目にフィニッシュしていましたが、コース後半で定められたルートを外れていたことから1時間のタイム加算のペナルティが科された結果、7位となりました。リザルトはこちら

4月27日土曜日

赤城山トレイルリレーフルマラソン

群馬県前橋市の国立赤城青少年交流の家を会場にして開催されるイベントで、2.5kmの周回レースで行われたトレイルフルマラソンは伊藤理恵子が4:24で女子優勝、田村展也が4:05で男子優勝となりました。記録速報はこちら

これも読む
DC Weekly 2023年2月20日 Vibram Hong Kong 100、Amazean Jungle、Black Canyon、FOURmidable

軽井沢トレイルランニングレース (43km, 19km, 5km)

長野県軽井沢町、群馬県安中市、長野原町。ロング43kmの女子は金子日香里が6:35、男子は宮原徹が4:24で優勝。ミドル20kmは好士理恵子が2:13、牛田美樹が1:52で女子、男子のレースを制しました。リザルトはこちら

Korea 50k (50k, 22k, 10k)

韓国・ソウル近郊の東豆川(Dongucheon)市で開催されました。50kmのレースはテラダ・ミナ Mina Terada が6:51で女子優勝、キム・ジス Jisu Kim が5:23で男子優勝。22Kはクララ・リュビ Klara Ljubi (SLO) が2:17が女子優勝、キム・ジソプ Jisub Kim (1:46) が男子優勝という結果でした。リザルトはこちら

3 Peaks Race (37.4km)

イングランド北部、ヨークシャーデールズ国立公園の中にある三つの山をコースにしたフェル・ランニングのレース。女子はホーリー・ウーテン Holly Woottenが3:34、男子はグランド・カンリフ Grant Cunliffe が3:08で優勝。リザルトはこちら

4月28日日曜日

いしおかトレイルラン大会(50k, 24k, 15k)

茨城県石岡市。50kmのスーパーロングの女子は竹中由香里が6:10で優勝、大谷磨耶が6:18、松本水月が6:25でトップ3に入りました。同男子は加藤響平が4:55で優勝、2位は柳田尚皓で5:04、3位は稲垣督久で5:18でした。ロング24kmは助川すみれ子が2:29で優勝、田邊亨子が2:31で2位、落合未知子が2:36で3位に。同男子は新井龍が2:11で優勝、伊藤幹人が2:19、奈良和樹が2:23で続きました。15kmのミドル女子は池亀彩花が1:43で優勝、佐藤康子が1:44で2位、藁谷希理が1:47で3位に。同男子は古宇田貴史が1:23で優勝、橋本貴志が1:29で2位、岩井智秋が1:29で3位でした。9kmのショートの女子の部は根本香苗が56:32で首位、福田萌瑛が1:00:24、平賀祥子が1:04:54でトップ3に入りました。男子は飯田隼人が47:01で優勝し、斉藤康祐が50:56で続き、小林明倫が51:17で3位になりました。リザルトはこちら

これも読む
DC Weekly 2022年6月13日 奥信濃100、テイネ、マウント湯沢、嬬恋スカイラン、成木の森、飛騨高山

今週末開催のイベント

4月30日火曜日 – 5月5日日曜日

日本横断川の道フットレース(514km/252km)

東京から新潟を目指す513kmの「日本横断ステージ」は4月30日に東京、新木場駅前をスタートしています。小諸(長野県)から新潟の251kmの「千曲川〜信濃川ステージ」が5月3日にスタートします。開催中はスポーツエイドジャパンのFacebookページで情報がアップデートされるほか、記録速報サイトも公開されています。

5月3日金曜日 – 5日日曜日

Amazean Jungle Thailand by UTMB (140k, 100k, 50k, 25k, 10k)

タイ南部のマレーシアに国境を接するヤラー県ベートン郡の密林エリアをコースとする大会です。昨年の2月開催から開催時期を移して開催されます。タイで開催されるUTMBワールドシリーズとしては12月のDoi Inthanon Thailand by UTMBに続いて二つ目となります。

Ultra Blue Island (118k, 65k, 42k, 25k, 11k)

北大西洋のアソーレス諸島(ポルトガル)のファイアル島で開催されるトレイルランニング・イベント。

5月3日金曜日 – 4日土曜日

ヤリカン12時間耐久&100mile

石川県能美市仏大寺町の遣水観音山を会場に一周約8.7kmの周回コースで12時間走と100マイルのレースが行われます。

上田バーティカルレース/スカイレース(太郎山登山競走)

長野県上田市で開催。1日目は太郎山でフィニッシュする5kmと3.7kmのバーティカルレースが開催され、5kmのレースはV GAMES JAPANの開幕戦です。2日目は25kmと18kmのスカイレースで前者がスカイランナー・ジャパンシリーズの開幕戦となります。

5月4日土曜日 – 5日日曜日

Silabur Cave Trail (100km, 50km, 30km, 10km)

マレーシア、ボルネオ島北西部のサラワク州で開催されるトレイルランニングイベントで、Asia Trail Masterのシリーズ戦の一戦となっています。

5月4日土曜日

Miwok 100k

アメリカ・カリフォルニア州。スティンソンビーチ Stinson Beachを拠点にサンフランシスコの北側に広がるトレイルをコースに開催されます。

Thames Path 100

イギリスのロンドンからオックスフォードまで、川沿いの道を遡る100マイルのランニングレース。

5月5日日曜日

Skyrace des Matheysins (26km)

フランス・グルノーブルの南30kmの山岳エリア、メテイザンで開催。25km 2,000mD+のレースは今年もスカイランナー・ワールドシリーズのレースです。

前週末の主大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

この記事が気に入ったらDogsorCaravanをBuy Me a Coffeeで直接サポートできます!

Buy Me a Coffee

Sponsored link