2006年にスタートし、今回で9回目を迎えるOSJおんたけスカイレースが8月24日日曜日に 長野県王滝村で開催されます。コースは王滝小中学校(標高920m)から標高3067mの木曽御嶽山のピークを往復する37km。今年はジャパン・スカイランニング・アソシエーション/Japan Skyrunning Association(JSA)が本年からプレシーズンとして開催するスカイランナー・ジャパン・シリーズ/Skyrunner Japan Seriesのシリーズ戦としても注目されています。
【注目選手について追記しました。2014.8.22】
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【昨年のタイムとの比較について記述を訂正しました。2014.8.22】
見どころ
コースは王滝小中学校をスタートして、しばらくはロードやスキー場の登りなどでスタートから12km地点の田ノ原(標高2195m)へ。ここから御嶽山の登山道に入り、傾斜は急になり、テクニカルなトレイルのパートとなります。ここから御嶽山山頂(15.5km地点)まで標高差900mを一気に登り切ると、5.5kmのお鉢巡り。御嶽山山頂の火山湖の眺めは神秘的ですが、お鉢巡りのルートには岩場のテクニカルなルートもあり気が抜けません。木曽御嶽山が古くから信仰の対象、修行の場とされてきたその理由が分かる気がします。
下りも一部登りとコースは異なりますが、一気に王滝小中学校へと下ります。37kmという距離で3000m級のテクニカルなピークを目指すこのレースは日本では珍しく、欧州で盛んに開催されている山岳レースに似たタイプのレースといえるでしょう。
有力選手
欧米でのスカイランニングの人気を受けて、日本でも本格的な山岳レースへの関心が高まる中で開催されるOSJおんたけスカイレース。すでにその兆候は昨年から現れており、昨年の優勝タイムは男女とも2009年以来、最も速いタイムで男子で4時間、女子で6時間の壁を破りました(男子優勝・荒木宏太が3:53:36、女子優勝・長谷川香奈子が5:33:23)。今年はよりハイレベルなレースとなることが期待されます。また、男子の優勝タイムに対して女子のタイムはかなり差があるのが現状で、女子のタイムがどれくらいレベルが高まるかにも注目したいところです。【訂正・昨年2013年は悪天候のためコースが短縮されており、それ以前の本大会のタイムとは直接比較できないとのご指摘を読者よりいただきました。この部分について削除させていただきます。ご指摘ありがとうございます。2014.8.22】
女子では昨年優勝の長谷川香奈子(DYNAFIT)が優勝候補の筆頭となるでしょう。長谷川は2011年にもこの大会で優勝しています。そこに挑戦するのは、現在の日本の女子トレイルランニング界のクイーンといえる存在の大石由美子(La Sportiva)。今年に入ってからもハセツネ30k、スリーピークス八ヶ岳トレイル、道志村、北丹沢などの多くのレースを制している大石がこの本格的な山岳レースへの初挑戦でどのようなレースをみせるかに注目です。 その他、女子では昨年3位で2009年、2010年に連覇している野村泰子、昨年4位の弘中志保、今年の富士登山競走で6位の小林知美が上位に入りそうです。
男子では昨年優勝の荒木宏太(ASICS)と松本大(Salomon)の対決に注目です。松本大は、スリーピークス八ヶ岳トレイル、富士登山競走と、日本の有力選手が勢揃いした二つのレースで今年優勝。OSJおんたけスカイレースでも2010年から2012年まで三連覇しています。しかし、その三連覇の優勝タイムはベストでも4:29:44(2011年)にとどまっており、昨年の荒木のタイムからはかなり差があります。同じコンディションで今年、荒木と松本が走ったとき、どのような展開になるか注目です。
また、今年のUTMFで8位に入り、スパトレイルで優勝するなど、今注目を集めている小林慶太(The North Face)にも注目です。【追記:小林さんはお仕事の都合から参加を見送りとのこと。2014.8.22】さらに昨年のこの大会で2位の平澤賢市、5位の丸山智明、8位の大塚浩司、9位の田辺勉や小出徹(Salomon)、栗原孝浩、高橋和之が上位に入るでしょう。
スカイランナー・ジャパン・シリーズ/Skyrunner Japan Series
OSJおんたけスカイレースはジャパン・スカイランニング・アソシエーション/Japan Skyrunning Association(JSA)が本年からプレシーズンとして開催するスカイランナー・ジャパン・シリーズ/Skyrunner Japan Seriesのシリーズ戦の一つ。本年は6月に開催されたスリーピークス八ヶ岳トレイル、7月の富士登山競走と、今回ののOSJおんたけスカイレースとあわせた3レースから構成され、各レースの順位に基づくポイントにより年間シリーズチャンピオンが決まります。ランキングは男子では松本大、女子では大石由美子が現在トップですが、このOSJおんたけスカイレースの結果次第では順位が入れ替わることもあるでしょう。
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