[DC] 松本大、大石由美子が昨年に続いて優勝・スリーピークス八ヶ岳トレイル2014 リザルト #T38

有力選手が集まる注目の38kmのレースを制したのは、昨年の「わんぱくキング/クイーン」の松本大/Dai Matsumoto大石由美子/Yumiko Ohishiでした。今回が2回目の開催となるスリーピークス八ヶ岳トレイルは6月8日(日)に山梨県北杜市の八ヶ岳南麓で開催され、あわせて約900人のランナーが高原のトレイルや八ヶ岳の前衛・三ツ頭への長く急な登り下りが魅力のコースを走りました。

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ThreePeaks-logo.jpg梅雨入りから初めての週末は土曜の夜まで雨が降り続き、中央道が通行止めになるなどして首都圏から参加するランナーの中には現地到着が大幅に遅れる人も出ました。大会側はこうした事情にも配慮しつつ、受付や競技説明会の開催時刻を変更しながら、土曜日はミニロゲイニングや前夜祭等のイベントが開催されました。また、38kmのOne Pack Lineはジャパン・スカイランニング・アソシエーションが主催する「スカイランニング・ジャパン・シリーズ(SJS)」(今年はプレシーズン)の第一戦となりました。

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大会前日の前夜祭の模様。

レースの展開

翌日日曜日はOne Pack Line 38kとAttack Line 23kの二つのレースが開催されました。そのうち、前者のOne Pack Line 38kのレース展開をご紹介しましょう。

前夜までの雨が上がり、雲の合間に青空がみられるようになった午前7時に三分一湧水館をスタート。比較的走りやすい棒道遊歩道上の3.5km地点付近にトップでやってきたのは東徹/Toru Higashi。それぞれ2-30m差で菊嶋啓/Kei Kikushima松本大/Dai Matsumotoが続き、僅差で牛田美樹/Miki Ushida望月将悟/Shogo Mochiduki近藤敬仁/Yoshihito Kondo小川壮太/Sota Ogawa青木光洋/Mitsuhiro Aoki奥宮俊祐/Shunsuke Okunomiyaが続きました。実力あるランナーが揃った中でも、フルマラソンを自己記録が2:19で昨年のハセツネ優勝の東徹がペースを引き上げる展開は予想できましたが、それでもスピードは抑えめで慎重なスタートでした。

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One Pack Line 38kをスタートしたランナーの皆さん。

その後、登りが始まったあとの編笠岳展望台へ向かう7.5km地点では昨年の優勝タイムよりより5分から10分早いペースで東徹、松本大が一緒に通過。それぞれ10秒程置いて牛田美樹、菊嶋啓、小川壮太、近藤敬仁、望月将悟、奥宮俊祐と続きます。その先の第一エイド・観音平(10km地点)から三ツ頭分岐への登りで松本大は加速してリードを奪います。続く菊嶋啓も東徹を捉えて2位に浮上しますが、松本の背中を捉えることはできなかったといいます。

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7.5km地点でリードする東徹(左)と松本大(右)。

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7.5km地点で4位の菊嶋啓。

大きな登り下りの10kmで順位が大きく入れ替わります。三ツ頭から下りてきた第二エイド・天の河原(20km)にトップで到着したのは松本大。昨年の自身が優勝した際の通過タイムを5分上回る展開です。続いて5分後に菊嶋啓。さらにトップから7分で三番手に小川壮太が迫ります。さらに近藤敬仁、望月将悟が続いて六番目に東徹がトップから11分、七番手で牛田美樹がトップから15分で通過。

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先行するランナーを追って天の河原へと駆け下りる小川壮太。

美しいトレイルながら小さなアップダウンが続く八ヶ岳横断遊歩道を経て第三エイド・鐘掛松(30km)は松本大がリードを維持。天の河原からのラップタイムは昨年の自身の優勝タイムとほぼ同じ。松本から5分で2位に菊嶋啓が続き、7分で3位に小川壮太。3人の天の河原からのラップタイムはほとんど同じだったことになります。4位には東徹がトップから12分で再び浮上。

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鐘掛松のエイドを通過し、林道に入った東徹。

そして38km地点のフィニッシュに最初に到着したのは昨年に続いて松本大。3:46で昨年の自身のタイムを5分短縮してコースレコードを更新しました。3分後に2位の菊嶋啓がフィニッシュ。鐘掛松からの8kmで松本との差を縮める力走をみせました。3位に小川壮太、4位に東徹が続きました。トップから東までのタイム差は天の河原からほとんど差がなく、やはり観音平から天の河原までの山岳パートの10kmが結果を決めることになりました。

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昨年に続いて2回目の優勝の松本大。

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優勝した松本大(右)と2位の菊嶋啓(左)。

女子のレースは昨年優勝の「わんぱくクイーン」、大石由美子/Yumiko Ohishiが終始リードを維持。昨年のハセツネでの優勝以来、国内では負けなしの好調さで4:47で優勝。ケガでコンディションがよくなかったという昨年から30分も自身の大会記録を更新しました。

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笑顔で編笠山展望台へ向かう大石由美子。

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2位を走る福田由香里。

2位には福田由香里/Yukari Fukuda(昨年5位)、3位には関西在住で最近レースで好成績を残している丹羽薫/Kaori Niwa。4位に長谷川香奈子/Kanako Hasegawa、5位に佐藤光子/Mitsuko Sato、6位に政正恵/Masae Masaが続きました。

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女子優勝の大石由美子のフィニッシュ。昨年に続いて2回目。

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男子で表彰台に登った上位6人の皆さん。

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女子で表彰台に登った上位6人の皆さん。

なお、今回の優勝候補の一人、荒木宏太/Kota Arakiは海外のASICSアスリートとチームで6月21日にモンブランをリレーで周回するタイムトライアル、Outrun the Sunに向けた調整のためスタートを見送りました。一方、大会当日のサプライズとして、石川弘樹/Hiroki Ishikawa上宮逸子/Itsuko Uemiyaなどのゲストランナーが参加して大会を盛り上げました。

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フィニッシュした石川弘樹(中央)と山本健一(右)。

また、平行して同日に開催のAttack Line 23kでは女子で大人の参加者と一緒に走った11歳の小学生、渡部春雅/Kasuga Watanabeが優勝。昨年、上越国際トレイルで同様に女子のレースで優勝したほか、このレース前日のモントレイル戸隠マウンテントレイルでも優勝したばかり。この日の優勝後のインタビューでは毎日階段の登りを繰り返す練習をしていると話し、会場を驚かせていました。これからの成長と活躍が楽しみです。

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Attack Line 23kで女子優勝の11歳、渡部春雅(中央)。松本大(右)、小川壮太(左)とともに。

リザルト

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【男子】

  1. 松本大 / Dai Matsumoto(Salomon) 3:46
  2. 菊嶋啓 / Kei Kikushima(La Sportiva) 3:49
  3. 小川壮太 / Sota Ogawa(Salomon) 3:52
  4. 東徹 / Toru Higashi(ASICS) 3:58
  5. 近藤敬仁 / Yoshihito Kondo(La Sportiva) 4:07
  6. 望月将悟 / Shogo Mochiduki(La Sportiva) 4:08
  7. 牛田美樹 / Miki Ushida 4:12
  8. 青木光洋 / Mitsuhiro Aoki 4:18
  9. 別府浩司 / Koji Beppu 4:28
  10. 山本健一 / Kenichi Yamamoto(Houdini) 4:32

【女子】

  1. 大石由美子 / Yumiko Ohishi(La Sportiva) 4:47
  2. 福田由香里 / Yukari Fukuda 5:11
  3. 丹羽薫 / Kaori Niwa 5:20
  4. 長谷川香奈子 / Kanako Hasegawa 5:23
  5. 佐藤光子 / Mitsuko Sato 5:30
  6. 政正恵 / Masae Masa 5:43

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