年を追うごとにファンを増やしている山岳スポーツ、スカイランニングの今年2015年の日本シリーズ戦、世界シリーズ戦がそれぞれ全日程を終えて閉幕。この記事ではその結果を紹介します。また、12月19日土曜日には東京で2015スカイランニング報告会が開催され、国内外のスカイランニングのイベントで活躍したアスリートの皆さんが今シーズンを振り返ります。【追記・ジュニアシリーズのリザルトを加えました。】
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サロモン・スカイランナー・ジャパン・シリーズ / Salomon Skyrunner Japan Series
昨年2014年に3つのレースでスタートしたスカイランナー・ジャパン・シリーズ / Salomon Skyrunner Japan Series (SJS)は今年はSKYカテゴリー(50km未満)の5つの大会が指定されて開催されました。
各選手について参加した大会(SJSの5大会と日本選手権の3大会)のうち順位が上位の3大会で得たポイントに基づいて決まる年間シリーズランキングでは男子のチャンピオンを牛田美樹 / Miki Ushida(inov–8)、女子は長谷川香奈子 / Kanako Hasegawa(DYNAFIT)が獲得。牛田美樹はシリーズの5大会すべてに出場し、八ヶ岳スリーピークスで4位、蔵王温泉で5位、そして最終戦の西米良スカイランニングクエストで優勝。このほかにも2月に香港で開催されたアジア選手権・MSIG Sai Kung 50kでは5位に入る活躍を見せました。女子チャンピオンの長谷川香奈子は日本選手権・菅平42k、経ヶ岳バーティカルリミット、びわ湖バレイスカイレースで優勝。アジア選手権でも28kで3位となっています。
年間ランキングの男子上位3人、女子1人は来年7月22日から24日にスペインで開催の世界選手権・BUFF® Epic Run Aigüestortes の日本代表となります。
男子
- 牛田美樹 / Miki Ushida (inov-8) 260pt
- 渡辺良治 / Ryoji Watanabe 259.6pt
- 小川壮太 / Sota Ogawa (Salomon) 254pt
- 森本幸司 / Koji Morimoto 228pt
- 星野和昭 / Kazuaki Hoshino 216pt
女子
- 長谷川香奈子 / Kanako Hasegawa (DYNAFIT) 300pt
- 岩楯志帆 / Shiho Iwadate 296pt
- 福田由香里 / Yukari Fukuda (ALTRA) 288pt
- 丹羽薫 / Kaori Niwa 276pt
- 須藤吉仕子 / Kishiko Suto (inov-8) 249.6pt
スカイランニング日本選手権、ジャパン・カップ
日本におけるスカイランニングの頂点を決めることになるスカイランニング日本選手権はULTRA(50km以上)、SKY、VKの各カテゴリーで開催され、トップ選手が集結してハイレベルなレースが展開されました。また昨年、SJSの一戦となっていた富士登山競走は今年はジャパン・カップと位置付けられました。日本選手権、ジャパン・カップの男女優勝者は来年の世界選手権の日本代表となります。
- VK・上田バーティカルレース / Ueda Vertical Race
- 男子優勝・宮原徹 / Toru Miyahara(滝ヶ原自衛隊)
- 女子優勝・小林由貴 / Yuki Kobayashi(岐阜日野自動車スキークラブ)
- SKY・菅平スカイライントレイルランレース / Sugadaira Skyline Trailrun Race(菅平42k)
- 男子優勝・上田瑠偉 / Ruy Ueda(MountainHardwear/montrail)
- 女子優勝・長谷川香奈子 / Kanako Hasegawa (DYNAFIT)
- ULTRA・美ヶ原トレイルラン&ウォーク / Utsukushigahara Trail Run & Walk(美ヶ原80k)
- 男子優勝・東徹 / Toru Higashi(ASICS)
- 女子優勝・福田由香理 / Yukari Fukuda (ALTRA)
- ジャパンカップ・富士登山競走 / Fuji Mountain Race
- 男子優勝・松本翔 / Sho Matsumoto(日税ビジネス)
- 女子優勝・小川ミーナ / Mina Ogawa(PUMA RC)
ジュニア・シリーズ / Junior Series
小学生、中学生、高校生を対象とするジュニア・シリーズは今年が初開催。12kmや3km、VK(バーティカルキロメーター)などのレースが行われた5つの大会が対象となりました。
- 高校生:男子優勝・松本良介(嬬恋高)、女子優勝・小林千佳(飯山高)、馬目望(白根高)、蝋山加奈子<3人のタイ>
- 中学生:男子優勝・近江竜之介(京都市立松尾中)、女子優勝・渡部春雅(はるひ野)
- 小学生高学年:男子優勝・宮竹利史哉(立野小)、女子優勝・竹内美琴 (木島平小スキー部)
- 小学生中学年:男子優勝・岡田滉樹(飯山小)、女子優勝・山崎吏桜(木島平小スキー部)
- 小学生低学年:男子優勝・小島颯来、女子優勝・山崎詩由衣(木島平小スキー部)
スカイランナー・ワールド・シリーズ / Skyrunner World Series
毎年、世界各地の代表的な山岳レースが選ばれて構成されるスカイランナー・ワールド・シリーズ / Skyrunner World Series(SWS)はSKY、ULTRA、VKの3つのカテゴリーについて5つずつ大会が指定されました。年間ランキングは各選手のリザルトのうち、これらSWSのシリーズ戦に加え、コンチネンタル選手権となった大会からSWSの上位3大会と任意のコンチネンタル選手権の大会一つで得たポイントで決定されました。
男子のタデイ・ピヴィック / Tadei Pivk (イタリア)はZegama、Dolomitesで優勝と圧倒的な実力を見せました。女子のラウラ・オルグ / Laura Orgue Vila (スペイン)もLimoneで優勝。シーズン後半のThe Rut 25kとLone Peak VK、Lantau 2 Peaks、LimoneのSkyraceとVKで優勝と大活躍のレミ・ボネ / Remi Bonnet (スイス)は20歳の新星で今後が楽しみな逸材。その他女子で今シーズン一気にブレイクしたネパールのミラ・ライ / Mira Raiも注目を集めました。日本の松本大 / Dai MatsumotoはSai Kung 28kで優勝するなどして世界ランキング10位に入ったのも日本のファンにとっては大きなニュースです。
SKY・男子
1. タデイ・ピヴィック / Tadei Pivk (イタリア) 393.6 pt
2. マヌエル・メリラス / Manuel Merillas Moledo (スペイン、Mammut/Compressport) 357.6 pt
3. マルタン・アンタマテン / Martin Anthamatten (スイス、Salomon) 328.4 pt
4. レミ・ボネ / Remi Bonnet (スイス、Salomon) 320 pt
5. アリツ・アゲア / Ariz Egea Caceres (スペイン) 299.6 pt
10. 松本大 / Dai Matsumoto (日本、Salomon) 247.2 pt
19. 星野和昭 / Kazuaki Hoshino (日本) 126.0 pt
SKY・女子
1. ラウラ・オルグ / Laura Orgue Vila (スペイン、Salomon) 396.0 pt
2. ミーガン・キンメル / Megan Kimmel (アメリカ、ASICS) 379.2 pt
3. エリサ・デスコ / Elisa Desco (イタリア、Scott) 364.4 pt
4. マイテ・マイオラ / Maite Maiora Elizondo (スペイン、La Sportiva) 349.6 pt
5. スティービー・クレマー / Stevie Kremmer (アメリカ、Salomon) 322.0 pt
16. 長谷川香奈子 / Kanako Hasegawa (日本、DYNAFIT) 134.0 pt
ULTRA・男子
1. ルイスアルベルト・ヘルナンド / Luis Alberto Hernando (スペイン、adidas) 362.4 pt
2. クリストファー・クレメンテ / Christopher Clemente Mora (スペイン) 311.6 pt
3. フランコ・コレ / Franco Colle (イタリア、Tecnica/Montura) 310.0 pt
4. マルチン・スウィレク / Mercin Swierc (ポルトガル、Salomon) 222 pt
5. フランシスコハビエ・ロドリゲス / Francisco Javier Rodriguez Bodas (スペイン、Mammut) 221.2 pt
ULTRA・女子
1. エミリー・フォスバーグ / Emelie Forsberg (スウェーデン、Salomon) 420.0 pt
2. ミラ・ライ / Mira Rai (ネパール、Salomon) 393.6 pt
3. アンナ・コメット / Anna Comet Pacua (スペイン、DYNAFIT) 325.6 pt
4. クリスティーナ・パティソン / Kristina Pattison (アメリカ、La Sportiva) 266.0 pt
5. エリザベット・ベルトラン / Elisabet Bertran Masanes (スペイン) 200.4 pt
VK・男子
1. レミ・ボネ / Remi Bonnet (スイス、Salomon) 376.0 pt
2. フェラン・タクシード / Ferran Teixido (アンドラ) 282.0 pt
2. ネジェク・クハール / Nejc Kuhar (スロバキア、La Sportiva) 282.0 pt
4. スティアン・ホビンド-アンジェルマンド / Stian Hovind-Angermund (ノルウェー、Salomon) 281.6 pt
5. トールビヨン・ルドヴィクセン / Thorbjorn Ludvigsen (ノルウェー、Salomon) 277.2 pt
VK・女子
1. ラウラ・オルグ / Laura Orgue Vila (スペイン、Salomon) 366.0 pt
2. イングビルド・カスペルセン / Yngvild Kaspersen (ノルウェー、Salomon) 324.2 pt
3. マイテ・マイオラ / Maite Maiora Elizondo (スペイン、La Sportiva) 317.6 pt
4. クリステル・ダウェル / Christel Dewalle (フランス、adidas) 308.0 pt
5. エミリー・フォスバーグ / Emelie Forsberg (スウェーデン、Salomon) 294.0 pt
2015スカイランニング報告会
今年2015年のスカイランニングを振り返る2015スカイランニング報告会は12月19日土曜日に東京で開催され、現在参加申し込みを受付中。世界ランキング10位となリ、日本スカイランニング協会代表理事を務める松本大さんをはじめ、星野和昭さん、丹羽薫さん、小川壮太さん、長谷川香奈子さん、福田由香理さんなどのアスリートが登場します。
- 日時:2015年12月19日土曜日 14:00 – 16:00 (13:30開場)
- 場所:東京都産業労働局秋葉原庁舎第1会議室(千代田区神田佐久間町1–9)
- 参加料:500円
- 内容:
- 第一部:スカイレースレポート
- ゼガマ 松本大
- リモーネ・エクストリーム・スカイレース 星野和昭
- トランスバルカニア 丹羽薫
- 他
- 第二部:スカイランニングトークセッション
- スカイランナー・ジャパン・シリーズに参加して
- フリートーク、2016年に向けて
- 松本大、星野和昭、丹羽薫、小川壮太、長谷川香奈子、福田由香理
- 参加申し込みはこちらから
- 第一部:スカイレースレポート