スティアン、クリステルが優勝、上田瑠偉が10位、小川ミーナが12位・Buff® Vertical Kilometer® / スカイランニング世界選手権・初日 バーティカルキロメーター

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上田瑠偉 / Ruy Uedaがスカイランニングの世界的なイベントへのデビューで確かな手応えをつかみました。小川ミーナ / Mina Ogawaも日本のランナーのレベルの高さを示しました。

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logo Buff EPIC TRAIL-01(写真・急な斜面を駆け上がる上田瑠偉)

スペイン・ピレネー山脈のバル・デ・ボイ / Vall de Boíで7月22日金曜日にBuff Epic Trailが開幕。同時に、このイベントの中で開催される2016年のスカイランニング世界選手権もスタートしました。初日の22日はバーティカルキロメーター(VK、距離5km以内で標高差1000mを駆け上がる種目)が開催されました。舞台となったBuff® Vertical Kilometer®は距離2.8kmで標高差1,033mを登るコースです。

レースは午前10時に最初のランナーがスタートして順次一人ずつスタート。後になるほど走力の高いランナーが走る、という形式で行われました。今日は朝から曇り空でしたが、最初のランナーがスタートしてまもなく大粒の雨が降り出すあいにくの天気。しかし、1、2時間ほどして男子の有力選手がスタートする頃には雨はすっかり上がりました。

LOGO_SKYRUNNING_WORLD_CHAMPS-768x778女子で優勝したのはフランスのVKのスペシャリスト、VKの世界記録保持者のクリステル・デワル / Christel Dewalleで、39分35秒28でフィニッシュして世界チャンピオンの座を手にしました。今季のスカイランナー世界シリーズのVKの部をリードするラウラ・オルゲ / Laura Orgué(スペイン)は春にスキーで負った負傷から回復して、地元カタルーニャでの勝利が期待されましたが1分差でデワルにおよばず、40分39秒15でフィニッシュ。3位はマイテ・マイオラ / Maite Maiora(スペイン)で41分59秒41でした。

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優勝したクリステル・デワレ / Christel-Dewalle。Photo by © Elena Mate MAT

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2位となったラウラ・オルゲ / Laura Orgue。Photo by © Jordi Saragossa

日本代表で富士登山競走で3度の優勝経験を持つ小川ミーナ / Mina Ogawaはトップから約6分弱の差となる45分19秒75で12位。ハイレベルな欧州のVKの選手の中で存在感を示しました。

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VKをスタートした小川ミーナ / Mina Ogawa

男子のレースは当初の下馬評ではあまり名前の挙がっていなかったノルウェーの29歳、スティアン・アンゲルムンド-ビク / Stian Angermund-Vikが34分16秒9で優勝。26秒差でコロンビアのサウル・パドゥア / Saúl Pàduaが34分42秒63で2位。パドゥアは今年のTransvulcania VKで優勝しています。3位は34分44秒1とこれも僅差でイタリアのハンネス・ペルクマン / Hannes Perkmannでした。

スティアン・アンゲルムンド-ビク / Stian Angermund-Vikのフィニッシュ

スティアン・アンゲルムンド-ビク / Stian Angermund-Vikのフィニッシュ © Jordi Saragossa

日本代表ではプリンス・上田瑠偉 / Ruy Uedaがトップから2分差の36分27秒87で10位に。上田は今月初めのびわ湖バレイスカイレースで足を強打して一時は今回のレースが危ぶまれる状態でしたが、順調な回復ぶり。しかし、本人としてはこのケガがなければもっと差を縮めることができたはず、と悔しさを隠しませんでした。とはいえ、欧州のスカイランニングのトップ選手に伍してトップ10に入ったのは上々のデビュー戦だったといっていいでしょう。上田は二日目に行われる42kmのSKYのレースにも出場します。このほか、昨年の上田VKで2位になるなど、日本でVKに打ち込んで成果を出している渡辺良治 / Ryoji Watanabeが38分49秒で14位でした。

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レース後の上田瑠偉、笑顔の中で悔しさをにじませた。

Buff® Epic Trail / スカイランニング世界選手権は二日目となる23日土曜日午前6時(日本時間同日午後1時)に105kmのULTRA午前9時半(日本時間同日午後4時半)に42kmのSKYのレースがそれぞれ行われ、世界チャンピオンが誕生します。さらに国別に登録した選手の上位3人のポイントを合算して競う国別ランキングも決まります。

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プレスカンファレンスでの話題

1日目のVKのレース終了後、優勝選手を招いてのプレスカンファレンスが開催されました。2014年に来日してUTMFで優勝しているヌリア・ピカス / Nuria Picasは自らの地元・カタルーニャで開催されるこのレースは、毎年欠かさず出場したいレースの一つと話しました。モロッコのザイド・アイト・マレク / Zaid Ait Malekは40kmくらいのスカイレースに強いアスリートですが今回はULTRAに初挑戦。2014年の世界選手権チャンピオンで昨年のUTMB2位のルイス・アルベルト・ヘルナンド / Luis Alberto Hernando(スペイン)は5月のゼガマ・マラソンで左手にケガを負ったものの、回復は順調。今シーズンは出場するレースを絞り込み、レースごとにトレーニングをして取り組むことにチャレンジしているといいます。

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プレスカンファレンスの模様

大会主催者からは、来年のBuff Epic Trailについて、レースだけではなく、アウトドア活動や映画の上映会などのイベントを合わせて開催する「マウンテン・フェスティバル」へと進化させたい、と抱負が語られました。

Buff® Vertical Kilometer® / スカイランニング世界選手権・バーティカルキロメーター リザルト

全体のリザルトはこちら(リザルトが掲載され次第リンクします)。

Men / 男子

  1. スティアン・アンゲルムンド-ビク / Stian Angermund-Vik(Salomon、ノルウェー) 34:16.09
  2. サウル・パドゥア / Saul Antonio Padua(コロンビア) 34:42.63
  3. ハンネス・ペルクマン / Hannes Perkmann(イタリア) 34:44.01
  4. フェラン・テイチード / Ferran Teixido(アンドラ) 35:07.31
  5. フランソワ・ゴーノン / Francois Gonon (SCOTT、フランス) 35:14.71
  6. マルタン・アンタマッテン / Martin Anthamatten(Salomon、スイス) 35:27.04
  7. イグニーゴ・アズクエ / Iñigo Lariz Azkue(スペイン) 35:45.95
  8. ヤン・マルガリト / Jan Margarit(スペイン) 35:48.61
  9. オンドレイ・フェイファー  / Ondrej Fejfar(チェコ) 36:01.98
  10. 上田瑠偉 / Ruy Ueda(montrail/MountainHardwear、日本) 36:27.87

14. 渡辺良治 / Ryoji Watanabe 38:49.64

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Women / 女子

  1. クリステル・デワレ / Christel Dewalle(フランス) 39:35.28
  2. ラウラ・オルゲ / Laura Orgué(Salomon、スペイン) 40:39.15
  3. マイテ・マイオラ / Maite Maiora(La Sportiva、スペイン) 41:59.41
  4. ポーラ・カブレリゾ / Paula Cabrerizo (Salomon、スペイン) 42:42.17
  5. バネッサ・オルテガ / Vanesa Ortega (スペイン) 42:43.38
  6. ベアトリス・デフロリアン / Beatrice Deflorian(イタリア) 43:42.19
  7. ビクトリア・クレウザー / Victoria Krevzer(Salomon、スイス) 43:55.30
  8. マリア・ベドロ / Maria Zorroza Pedro(スペイン) 44:18.20
  9. エリ・デベルガール / Eli Anne Dvergsdal(ノルウェー) 44:19.23
  10. アンゲラ・ノリア / Àngela Castelló Nòria(スペイン) 44:27.32
    12. 小川ミーナ / Mina Ogawa(日本) 45:19.75
    31. 岩楯志帆 / Shiho Iwadate(Dynafit、日本) 1h01:19.27
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