DC Weekly | 先週末はLimone、尾瀬岩鞍、今週末はレユニオン、トンプリエ、志賀高原、西米良・2016年10月18日

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前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weekly。このDC Weeklyへ皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

(写真・昨年のLimone Extremeより。リモーネの街に設けられたフィニッシュゲートには大勢の観客が集まります。Photo courtesy of Keisuke Sato)

先週末のイベント

10月13日木曜日 -10月15日土曜日:Grand Raid des Cathares

  • Grand Raid des Cathares(174k):フランス南東部、ピレネー山脈のフランス側の町、カルカッソンヌを拠点に開催されたトレイルランニングレース。ソロのほか、二人組のデュオ、三人組のトリオでもそれぞれ順位と表彰があるというユニークなイベント。ソロの部では日本から参加した梅原弘行 / Hiroyuki Umeharaが9位でフィニッシュしました。リザルトはこちら。当サイトでもこちらの記事でこの大会についてご紹介しています。

10月14日金曜日 -10月15日土曜日:Limone Extreme

  • SKYRUNNER_WORLD_SERIES_2016-squareLimone Extreme(VK、27k):イタリア北部、ガルダ湖岸のリモーネ・スル・ガルダで開催。今年のスカイランナー・世界シリーズ(SWS)の最終戦でした。当サイトでは昨年のこの大会に参加した佐藤圭介さんから詳細なレポートを寄稿していただいています
    • 14日金曜日の夜に開催されたVertical Grèste della Mughéraは雷雨と強風のために代替コースで開催。3.7km / 1,080mD+のコースは6km / 1,200mD+になりました。男子では今年の世界選手権優勝のスティアン・アンゲルムント / Stian Angermund(ノルウェー)が序盤をリードしましたが、結局43分19秒でフィリップ・ゲッツ / Philip Goetsch(イタリア)が優勝、アンゲルムントにわずか1秒差でした。女子のレースは現在世界ランキング首位のラウラ・オルゲ / Laura Orgué(スペイン)が参加を見送ったため、クリステル・デワル / Christel Dewalle(フランス)が50分0秒で圧勝しました。もともと、金曜日夜にVKが開催された翌朝にはスカイレースがスタートするというタフなスケジュールであったことに加えて、金曜日の日の天候が荒れてVKのコースが長くなったことからVKを見送ってスカイレースに注力する選手もいました。女子のラウラ・オルゲのほか、昨年のSWSチャンピオンのレミ・ボネ /  Rémi Bonnet(スイス)もVKを見送っています。SWS・VKカテゴリーはこのレースで最終戦となり、今年の年間チャンピオンは男子がフィリップ・ゲッツ / Philip Goetsch(イタリア)、女子がクリステル・デワル / Christel Dewalle(フランス)と決まりました。リザルトはこちら。SWSのランキングはこちらから。
    • 翌日15日土曜日の27km / 2,480mD+のLimone Extreme SkyRace®は波乱の展開となりました。昨年のSWSチャンピオン、タデイ・ピヴィク / Tadei Pivk(イタリア)が発熱のためスタートを見送ったほか、レミ・ボネ /  Rémi Bonnet、マルコ・デ・ガスペリ / Marco De GasperiもDNSとなりました。こうした中で今年のLimoneを制したのはフランスのアレクシス・スヴェネク / Alexis Sevennec。優勝タイムは2時間46分49秒でした。さらに5分差で2位となったのはSWSではほとんど無名のヘクター・ヘインズ / Hector Haines(イギリス)、3位はキリル・ニコロフ / Kiril Nikolovが続きました。SWSで現在2位のハサン・アイト・チャオ / Hassan Ait Chaou(スペイン)はレース中に足が攣るなどして大きく順位を落として10位でフィニッシュ。今シーズンに頭角を現した新鋭・ヤン・マルガリト / Jan Margarit(スペイン)はレース中にケガのためリタイアしています。最終戦を終えた今年のSWSはタデイ・ピヴィク / Tadei Pivk(イタリア)が昨年に続いてチャンピオンとなりました。女子はラウラ・オルゲ / Laura Orgué(スペイン)とメーガン・キンメル / Megan Kimmel(アメリカ)の争いになり、レース後半までラウラ・オルゲがリードしましたが、最後にメーガン・キンメルがリードを奪って3時間17分35秒で優勝、ラウラ・オルゲが1分12秒差で2位となりました。メーガン・キンメルは昨年に続いてこのLimoneで優勝、SWSチャンピオンの座を2年連続で獲得しました。女子3位にはセリーヌ・ラファイエ / Céline Lafaye(フランス)、4位には今年の世界選手権ULTRAカテゴリーチャンピオンでUTMB優勝のカロリーヌ・シャヴェロ / Calorine Chaverot(フランス)が入りました。SWSのランキングはこちらから。
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10月14日金曜日 -10月16日日曜日:Ultra Trail Jeju

  • Asia_Trail_MasterUltra Trail Jeju (3 stages, 100k):韓国・チェジュ島で行われる3日間のステージレース。男子はJi Sub Kimが8時間51分45秒(3ステージの合計)で優勝、女子優勝はSung Hee Leeで12時間14分58秒でした。Asia Trail Masterのシリーズ戦でした。リザルトはこちら

10月15日土曜日:Autumn 100

  • Autumn 100:イギリス、ロンドン郊外のテムズ川沿いのコースで行われる100マイルレースで累積獲得高度は1170mD+。リザルトはこちら

10月16日日曜日:富士山原始林、尾瀬岩鞍、生駒チャレンジ登山、キナバル・クライマソンなど

  • 富士山原始林トレイルラン in 精進湖・本栖湖(18.7k/16.5k):富士山麓の旧精進小学校を会場に青木ヶ原樹海(原始林)を走るコース。ロングでは石澤詳司が1時間41分34秒、西内宮佳江が2時間5分20秒でそれぞれ男女優勝。ショートでは宮崎隆博(1時間10分39秒)、塚本和美(1時間25分56秒)がそれぞれ優勝でした。リザルトはこちら
  • Skyrunner_Series_Japan_logo尾瀬岩鞍バーティカルキロメーター :群馬県片品村。今年のスカイランナー・ジャパンシリーズ(SJS)のVKの部全5戦の最終戦となります。男子は宮原徹(滝ヶ原自衛隊)が39分49秒で優勝。昨年より約2分、タイムを縮めました。2位には永里剛城(国分自衛隊)が42分19秒、3位に新牛込崇史(滝ヶ原自衛隊)が42分24秒で続きました。女子は吉住友里が49分31秒で優勝、2位は小川ミーナ、3位に加藤揚子でした。SJS・VKカテゴリーの年間チャンピオンは宮原徹吉住友里が獲得しました。
  • 市川三郷 四尾連稜線トレイルラン(34km/16km/8km):山梨県市川大門町をメイン会場に開催。34kmでは男子で近藤敬仁が3時間6分54秒、女子で政正恵が4時間4分42秒でそれぞれ優勝しました。
  • 生駒チャレンジ登山大会(32k, 23k, 12k):大阪・生駒縦走コースで開催。大阪府山岳連盟が開催する秋の人気イベント。
  • 四万十川ウルトラマラソン(100km、60km):人気のロード・ウルトラマラソン大会で、今年は大林僚が6時間55分、山口みゆきが8時間19分でそれぞれ男女で優勝しました。原良和は2分38秒差の2位、原朋子は4分2秒差で2位でした。
  • Mt. Kinabalu International Climbathon (32k):マレーシア・ボルネオ島北部の標高4,095mのキナバル山山頂を往復する山岳レース。地震の影響で大会が開催されなかった昨年に続き、今年も山頂を経由しない一般の部のレースは開催されず、山頂に向かうエリートレースのみが開催に。男子優勝はサフレイ・スンピン / Safrey Sumping(マレーシア)で2時間21分33秒、女子優勝はサンディ・カトロナ / Sandi Menchi Catlona Abahan(フィリピン)で2時間58分48秒でした。
  • Lake Padden Trail Half Marathon :アメリカ・ワシントン州で開催の21kmのトレイルランニングレースはUSATFのトレイル全米選手権(ハーフマラソンの部)となっています。男子はアンディ・ワッカー / Andy Wackerが1時間21分で優勝。女子は今回が初めてのトレイルランとなったレニー・メティビエ / Renee Metivierが1時間34分で優勝しました。リザルトはこちら
  • Mount Falaza Trail Challenge (60 km  / 16 km):ロシア・沿海地方、ウラジオストク近郊のシホテアリン山脈の南端に位置するファラーザ山で開催。Asia Trail Masterのシリーズ戦です。
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今週末のイベント

10月20日木曜日 -10月23日日曜日:Grand Raid Reunion、Templier

  • UTWT-Ultra Trail World Tour logoGrand Raid Reunion(167km / 9700mD+、111km / 6433mD+、64km / 3500mD+):南インド洋、マダガスカル沖のレユニオン島(フランス)で開催される人気の長距離トレイルランニングレース。167kmのディアゴナル・デ・フゥ / Diagonale des Fousは今年もUltra Trail World Tour全12戦の最終戦、年間ランキングでポイントが加算されるセリエ・レーベルのイベントとなっています。ディアゴナル・デ・フゥのスタートは20日木曜日午後10時(日本時間21日金曜日午前3時)、制限時間は66時間となっています。男子では2013年、2014年にこの大会で優勝しているフランソワ・デンヌ / François D’Haeneが出場。フランソワは今年1月にHong Kong 100で優勝しています。そして昨年優勝のアントワン・ギュイヨン / Antoine Guillonも優勝候補。そして今年のUTMBで2位、2014年のレユニオンで4位のゲディミナス・グリニウス / Gediminas Grinius(リトアニア)もスタートラインに立ちます。さらにライアン・サンデス / Ryan Sandes(南アフリカ)、地元レユニオンのトップ選手でUTWTのレースではおなじみのフレディ・テベニン / Freddy Theveninにも注目です。女子では今年のHardrock 100で2位のエンマ・ロカ / Emma Roca(スペイン)、今年のUTMBで2位のアンドレア・ヒューザー / Andrea Huser(スイス)が優勝を争うでしょう。また、アメリカのジェン・シェルトン / Jenn Sheltonが今年のレユニオンに出場する模様です。日本関連では、山本健一 / Kenichi Yamamoto土井陵 / Takashi Doiの名前がエントリーリストにありますが、二人とも出場を見送ります。
  • Festival des Templiers (76k, 100kなど) :フランス南部、ミヨー / Millauを拠点に開催されるトレイルランニング大会は1995年から始まり、現在では100km、65kmなど10以上のレースが行われる大きなイベントです。この中でも例年フランスのトップ選手が集結して事実上のフランス選手権といえるレベルの高いレースとなるのが76km / 3,550mD+のGrand Trail des Templiers(トンプリエ)。今年のトンプリエにも例えばフランス国内からグザビエ・テベナール / Xavier Thevenardエマヌエル・ゴール / Emmanuel Gaultシルバン・キュソ / Sylvaine Cussotティエリー・ブレイル / Thiery Breuilファビアン・アントリーノス / Fabien Antolinosといったこの距離に強いトップ・アスリートの名前が並びます。そこにアメリカからはマックス・キング / Max Kingディラン・ボウマン / Dylan Bowmanジャレド・ヘイゼン / Jared Hazenといった名前がエントリー。フランス、アメリカ以外でもミゲル・ヘラス / Miguel Heras(スペイン)、イケル・カレラ / Iker Karrera(スペイン)、リッキー・ライトフット / Ricky Lightfoot(イギリス)、ヤン・ロンフェイ / Longfei Yan(中国)。女子もヌリア・ピカス / Nuria Picas(スペイン)、キャシー・スキャロン / Cassie Scallon(アメリカ)、イングビルド・カスペルセン / Yngvild Kaspersen(ノルウェー)が出場します。日本からは上田瑠偉 / Ruy Ueda森本幸司 / Koji Morimoto小林慶太 / Keita Kobayashi秋元佑介 / Yusuke Akimotoがエントリー。トップ5に入れば金星といえるでしょう。ちなみに昨年は近藤敬仁 / Yoshihito Kondoが13位になっています。
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10月22日土曜日 -10月23日日曜日:Cappadociaなど

  • Salomon Cappadocia Ultra-Trail (110k / 60k / 30k):トルコ中部の世界遺産、カッパドキアで行われるトレイルランニング大会で、110km / 3,340mD+のレースが今年からUltra Trail World Tourの準加盟レースとなっています。

10月22日土曜日:志賀高原エクストリームなど

  • Skyrunner Japan Series logo志賀高原エクストリームトレイル(60k, 40k, 8k):長野県志賀高原。昨年まで山深い難コースで開催されていた志賀高原エクストリームトライアングルがリニューアル。志賀高原を中心とするエリアをコースとするレースになりました。60kはスカイランニング日本選手権・Ultraカテゴリーのレースとなり、上位入賞者は今年12月に香港で開催のスカイランニングアジア選手権・MSIG Lantau 50に日本代表として出場する資格を満たします。なお、コース上の安全上の問題からコース後半のルートが一部変更となって距離が5kmほど短縮されることが発表されています。男子では小川壮太 / Sota Ogawa高橋和之 / Kazuyuki Takahashi三浦裕一 / Yuichi Miura石井克弥 / Katsuya Ishii、女子では丹羽薫 / Kaori Niwaがエントリーしています。
  • Annapurna 100 (100 km / 50 km):ネパールで2009年から開催されている100km、50kmのトレイルランニング・イベント。
  • Garmin Mourne Skyline Mountain-Trail Race (35k):イギリス・北アイルランドで開催される35km / 3,370mD+の山岳レースはイギリスのスカイランニング・ナショナルシリーズのレースとなっています。

10月23日日曜日:西米良、氷ノ山、秋葉丘陵、若狭路、HK50 – Hong Kong Island

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