トレイルランニング界のリビング・レジェンド、鏑木毅 Tsuyoshi Kaburakiが、かつて四度表彰台に立ったUTMBに50歳となる2019年に再び挑戦するというプロジェクト、「鏑木毅 NEVER」については記者発表の模様をお伝えしました。そして12月7日にこのプロジェクトから最初の映像作品が公開されました。この記事ではこの映像作品についてご紹介するとともに、公開日に東京・外苑前のNeutralworks.で行われたプロジェクトのイベントについてもご紹介します。
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(写真・鏑木毅が群馬県庁の最上階で悶々としていた日々を振り返る。Image captured from YouTube)
「諦めが悪い」鏑木毅、一人の挑戦者に回帰する
鏑木毅について奥宮俊祐は「ウルトラトレイルの神様」だといいます。上田瑠偉は特別な力を「持っている人だ」という一方で「現役からは退こうとしているのかなと思っていた」と率直に話します。2007年から2012年までのUTMB®︎での世界トップレベルの活躍と2013年と2014年のグランレイド・レユニオンでの挫折。この2つの出来事を経た今の鏑木毅を描くために、今回のエピソードはプロトレイルランナー・鏑木毅の原点を探ります。
群馬県・桐生市の生家を訪ねて少年時代を振り返り、ご両親がアルバムをめくりながら鏑木の少年時代の思い出を語ります。群馬県庁の最上階で階段を駆け上がってトレーニングした日々、県庁を退職するという決断を応援してくれた先輩。プロになるという決断を聞かされたThe North Faceのスタッフ、鏑木とUTMBが広く知られるようになった記念碑的なテレビ番組「激走モンブラン!」のプロデューサーがそれぞれの視点から鏑木の原点をえぐり出していきます。
そしてエピソードは3回目の挑戦でついに完走した今年10月のグランレイド・レユニオンへ。「いつも過去の栄光の話しをしている」、「時間が止まっている」自分を捨てて、新しい目標に向けてチャレンジしようとする鏑木にとって今回のレユニオンは何を意味していたのか。自身の見込みを大きく下回る44位でのフィニッシュに何を思うのか。レユニオンで鏑木をサポートした礒村真介はレースに臨む鏑木の意外な一面を披露します。
この挑戦を通じて挑戦する勇気を奮い起こしてほしい
エピソードが公開された12月7日の夜、東京・外苑前のNeutralworks.にはあっという間に満員となった先着30人のみなさんが参加して公開されたばかりの映像作品の上映会が行われました。鏑木毅さんは「誰でもある程度の年齢になってくれば、これまで培ってきたことにこだわって新しいことに挑戦することが怖くなる。今回のプロジェクトを通じて、自分の殻を破って挑戦することの素晴らしさを伝わればと思う。」と話しました。
会場では鏑木毅NEVERプロジェクトのオリジナルステッカーが配られ、参加した皆さんが「NEVER」の単語に続く言葉を思い思いに書き入れていました。応援する皆さんの決意をハッシュタグ「#まだ終われない」とともにソーシャルメディアで共有すれば、きっと鏑木毅さんの目にとまるでしょう。