先週は星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソンを取材し、川内優輝さんの71kmウルトラマラソン初挑戦の様子をお伝えしました。先週は海外ではUTWTのレースであるUltra-Trail Australiaで大瀬和文が6位に。国内ではトレニックワールド in 彩の国や経ヶ岳なども開催。今週末はスペインでスカイランニングの注目イベント、Zegama-Aizkorriが行われ、上田瑠偉が出場します。昨年は8位でしたが、今年はさらに上位が期待されます。スタートは日本時間の27日日曜日午後4時。国内では同じ日曜日にひろしま恐羅漢トレイル65kmが開催され、こちらはスカイランニング日本選手権・ウルトラカテゴリーの大会となっています。
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先週末のイベント
5月17日木曜日 – 20日日曜日: Ultra-Trail®︎ Australia
- Ultra-Trail® Australia (100k / 50k): オーストラリア・シドニーの郊外にあるブルーマウンテンズ国立公園で開催。100k / 4400mD+のレースがUltra-Trail World Tourの第10戦は海外の有力選手が例年より少ない中、ブレンダン・デイビス Brendan Daviesが9時間18分で優勝。3週前にUTMFに出たばかりでしたが母国のこの大会で初めて優勝しています。2位には6分差でベン・ダフュース Ben Duffus(オーストラリア)、3位は9時間36分でハリー・ジョーンズ Harry Jones(イギリス、タイ在住)でした。日本から参戦した大瀬和文 Kazufumi Oseは6位(9時間58分)でUTMFでの6位に続く好成績。大瀬は昨年のこの大会で9位でした。いいのわたる Wataru Iinoは15位(10時間52分)、原良和 Yoshikazu Haraは69kmでリタイア。女子は昨年のUTMBで5位のケリー・エマーソン Kellie Emmerson(オーストラリア)が11時間5分で優勝。2位のジェシカ・キャロル Jessica Carroll(オーストラリア)は8分差の11時間14分でフィニッシュ。少し開いて3位は12時間15分でエイミー・ランプレヒト Amy Lamprecht(オーストラリア)。先月のSTYで2位のマリー・マクノートン Marie McNaughton(ニュージーランド、香港在住)はエントリーしていましたがDNSでした。リザルトはこちら。
5月19日土曜日 – 20日日曜日:トレニックワールド彩の国、Massanutten 100、North Downs Way 50m
- トレニックワールド 100mile & 110km in 彩の国:埼玉県越生町など。ニューサンピアおごせを拠点に奥武蔵、秩父のトレイルのコースで行われた100マイルのレースは191人が出場して制限時間の35時間以内の完走者は37人(完走率19%)でした。男子は土井啓二が28時間42分で優勝、2位は重原政幸(29時間7分)、3位は丹羽望(29時間45分)。女子は唯一の完走者、八橋三貴子が33時間28分で優勝【お名前訂正しました。2018.05.27】。100kmは制限時間31時間で296人(完走率75%)が完走。男子は河畑和宏が17時間50分で優勝、2位に佐藤航(17時間57分)、3位は荒舩義誉(18時間7分)でした。女子は川本和美が24時間11分で優勝、本橋教子(24時間22分)、山本定子(25時間6分)が続きました。リザルトはこちら(100マイル、100km)
- Massanutten 100:アメリカ・バージニア州で開催の100マイルトレイルレース。リザルトはこちら。
- North Downs Way 50m:イギリス・イングランドのロンドン南郊で開催される50マイルのトレイルランニングレース。リザルトはこちら。
5月19日土曜日:TOGA天空、奥多摩、経ヶ岳、TNF100 Korea、Transylvania
- TOGA天空トレイルラン(40.5k, 31.6k, 13.9k, 8.8k):富山県南砺市利賀村。急峻な渓谷に位置する利賀村をで開催される大会。40kmのロング男子は杉本諭が4時間36分で優勝、3分差の4時間39分で2位は高瀬裕行。3位は4時間50分で荒木諒でした。ロング女子は6時間4分で黒田清美が優勝、2位は道下恵(6時間11分)、3位は木村真由美(6時間15分)でした。リザルトはこちら。
- 奥多摩(日原)トレイルラン大会(40.4k/10k):東京・青梅市の永山公園を起点に高水三山、棒の峰などを経て奥多摩町の氷川小学校に至るコース。NPO野外活動(自然体験)推進事業団が主催する大会です。40.4kmのレースには52人が参加。岡本広幸が6時間12分、池田未希が8時間11分でそれぞれ男女のレースで優勝。リザルトはこちらから。
- 経ヶ岳バーティカルリミット 21K/12K:長野県南箕輪村。21kmのロングのコースは中央アルプスの一角をなす経ヶ岳の山頂までの往復。男子は高校生の近江竜之介 Ryunosuke Ohmiが2時間14分で優勝。2位の藤飛翔 Tsubasa Fujiとは2分41秒の差をつけました。3位は小田切将真 Shoma Odagiriで2時間18秒。女子は田中真紀 Maki Tanakaが3時間6分で優勝。長坂恵子 Keiko Nagasakaが2位(3時間11分)、桑原絵理 Eri Kuwaharaが長坂から27秒差の3位(3時間11分)でした。このほか男子のリザルトでは宮川鉄也 Tetsuya Miyagawaが4位(2時間20分)、松本大 Dai Matsumotoが5位(2時間21分)、山本健一 Kenichi Yamamotoが11位(2時間30分)となっています。新設のスカイランニング地域選手権の第一弾、中部選手権のチャンピオンは男子が藤飛翔(長野県)、女子が長坂恵子(愛知県)となりました。リザルトはこちら。
- The North Face 100 – Korea (100k, 50k, 10k):韓国・江陵(カンヌン)の鏡浦湖(キョンポホ)で開催。100kmの男子はキム・ジスブ Jisub Kimが11時間27分で優勝。2位のソン・ジェヨン Jaeyoung Song(11時間57分)に30分差をつけての快勝。キム・ジスブは先月のKorea 50kでも優勝しています。3位はシン・ジェドク Jaeduk Simで12時間3分。女子はチャ・ミンワ Minhwa Chaが16時間39分で優勝、2位にウィン・チャン Wing ngaut Chan(香港)が17時間20分、3位はハビバ・ベナメド Habiba Benahmed(フランス)で18時間42分。4位は日本の浅原里美 Satomi Asahara(19時間11分)でした。リザルトはこちら。
- Transylvania 100k (100k, 50k, 30k, 20k):ルーマニアで開催。「ドラキュラ」に登場する城のモデルとされるブラン城をスタート・フィニッシュとするコース。100kmのレースは昨年大会新記録で優勝したバルタ・バリント Bartha Bálintが自身の記録を1時間短縮する15時間35分で優勝。女子はグラチアナ・ペ Graziana Peが20時間18分で優勝でした。リザルトはこちら。
5月20日日曜日:野辺山100km、Kobo Trail、狩勝、飯能アルプス、比婆山
- 星の郷八ヶ岳野辺山高原 100kmウルトラマラソン(100k / 71k / 42k):長野県・野辺山を会場に開催されるロードのウルトラマラソン。今回の野辺山では71kmのレースに、あの公務員ランナーで先月ボストンマラソンで優勝して世界的にますます注目を集めている川内優輝 Yuki Kawauchiが出場し、4時間51分55秒で2002年に作られた大会記録を6分強更新しました。100kmのレースは男子が出口光 Hikaru Ideguchi、女子は林絵里 Eri Hayashiが優勝。当サイトではこの大会について現地からライブ速報をお届けしました。当サイトのリザルト紹介記事はこちらから。川内優輝選手とのインタビューもご覧いただけます。
- Kobo Trail(55.7k/43.2k):奈良県の金峯山寺と金剛峯寺を繋ぐ55.7kmの「弘法大師の道」をコースとして開催。男子は吉田圭一が優勝しています。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
- 狩勝トレイルランニング(20k/10k):北海道。旧狩勝線の線路跡と林道をコースとした大会です。20kmは福島弦太が1時間11分で男子優勝。女子は山田未沙稀が1時間40分で優勝。リザルトはこちら。
- 飯能アルプス~奥武蔵丸山スーパートレイルラン(37km):埼玉県日高市、飯能市、横瀬町。高麗駅前から飯能アルプス、伊豆ヶ岳、丸山を経て武甲温泉へと至るコースです。「新緑の奥武蔵トレイルランシリーズ」の第二戦となります。女子は政正恵が5時間54分で優勝。2位に小沼興(5時間59分)、3位は菅谷美沙都(6時間0分)。男子は矢嶋信が4時間32分で圧勝。鶴見英斉(4時間54分)、鈴木拓人(5時間1分)が2位、3位で続きました。リザルトはこちら。
- 比婆山国際スカイラン(18.5k, 9k):広島県庄原市西城町の県民の森を会場に比婆山連峰をコースとして開催。広島県山岳・スポーツクライミング連盟が主催する今年で26回目の開催。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
今週末のイベント
5月25日金曜日 – 6月2日土曜日: Bhutan
- Bhutan – The Last Secret (200k, 6 stages): ブータンで開催される200km、6ステージのステージレースで約50人が参加します。
5月25日金曜日 – 27日日曜日: Zegama-Aizkorri、MaXi-Race
- Maratón Alpina Zegama-Aizkorri (42.2k): スペイン・バスクで開催されるこの山岳マラソンは、テクニカルなコースに加え、ウェットで滑りやすいトレイルというハードなコンディションで知られます。今年もミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズのSky Classicカテゴリーの第2戦となっているほか、今年初開催のGolden Trail Seriesの全6戦の開幕戦ともなっています。有力選手については、Golden Trail Seriesのウェブサイトに女子の有力選手が紹介されていますが、かなり選手層は厚くなっています。男子の有力選手も紹介されています。日本からは上田瑠偉 Ruy Uedaが8位となった昨年に続いてエントリー。ワールドシリーズの中でも注目度の高いこの大会での活躍に注目が集まります。レースのスタートは27日日曜日午前9時(日本時間同日午後4時)です。また、42kmのレースに先立って25日金曜日にはバーティカル・キロメーターが開催されます。こちらはVertical Kilometer World Circuit(VKWC)の第3戦です。
- Salomon Gore-Tex MaXi-Race (117k, 85k, 42k, 17k, VK):フランス・アヌシー Annecyをメイン会場に開催されるトレイルランニングのビッグイベント。2011年の第一回大会から続く85kmのレースはアヌシーからアヌシー湖をぐるりと回る形で周囲の山々を走ります。117kと85kのそれぞれについて二日間のステージレースが行われたり、リレーのレースが行われたり、女性のみのレースが行われたりと、この週末には11のレースが行われます。117km 7360mD+のソロのレースにはジュリアン・ショリエ Julien Chorier(フランス)、ミゲル・ヘラス Miguel Heras(スペイン)、ヤン・ロンフェイ Longfei Yan(中国)、ミンミ・コトカ Mimmi Kotka(スウェーデン)、デニス・ジンマーマン Denise Zimmermann(スイス)がエントリー。85kmソロにはフランソワ・デンヌ François d’Haene(フランス)、ジョルディ・ガミト Jordi Gamito(スペイン)、モハメド・エルモラビティ Mohamed El Morabity(モロッコ)、ジョー・ミーク Jo Meek(イギリス)、リサ・ボルザニ Lisa Borzani(イタリア)がエントリーしています。
5月25日金曜日 – 26日土曜日: Azores Trail Run
- Azores Trail Run (125k, 65k, 42k, 25k, 10k, VK): 北大西洋のアソーレス諸島(ポルトガル)で開催されるトレイルランニング・イベント。北大西洋の島の大会としてはTransgrancanariaなどの開催されるカナリア諸島(スペイン)、その北のMIUTなどが開催されるマデイラ島(ポルトガル)がありますが、さらにその北に位置するのがアソーレス諸島です。Ultra-Trail World TourのDiscovery Raceともなっています。
5月26日土曜日:Eco Trail Oslo
- Eco Trail Oslo (80k, 50k, 31k, 21k, 10k):ノルウェー・オスロで開催。オスロの中心部をスタートして近郊のトレイルをぐるりと一周して戻ってくるというコースです。
5月27日日曜日:カムイ、名久井岳、Kushigata、たかやしろ、恐羅漢、宮崎鏡洲
- カムイの杜トレイルラン(42k, 23k, 10k, 5k): 北海道旭川市神居富沢で開催。コースは昨年からシングルトラックや急登がふえています。
- 名久井岳トレイルフェスティバル(28k, 14k, 3k): 青森県南部町および三戸町。今年で5回目の開催です。
- Kushigata Wind Trail (31k, 18k, 2.7k):新潟県胎内市。日本一小さな山脈・櫛形山脈で開催、という謳い文句からすると想像以上に厳しいコースと評判の大会です。ゲストランナーには渡辺千春、貝瀬淳、高橋和之。今年もAsia Trail Masterのシリーズ戦となっています。
- たかやしろトレイルランニングレース(12k): 長野県の木島平スキー場で開催。インサイドアウトスキークラブが主催する2007年から続く大会です。
- ひろしま恐羅漢トレイル in 安芸太田(65k / 27k): 広島県安芸太田市。島根、広島の両県にまたがる恐羅漢(おそらかん)山で開催される65km、3,720mD+という本格的なトレイルランニングレース。今年はスカイランニング日本選手権のウルトラ・カテゴリーの大会となっているほか、地域選手権の第二弾、中四国選手権の大会ともなっています。第一回大会から二連覇中の東徹や小川壮太、27kmのレースに松本大が出場します。
- 宮崎鏡洲の森トレイル(20k, 13k, 10k):宮崎市鏡洲の宮崎自然休養林で開催、今回が5回目の開催です。
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