DC Weekly 2019年4月2日 – ハセツネ30K、ルアンパバーン、ジョージア、Berkley Marathons、仙人ヶ岳、熊野古道中辺路

当サイトでは今年も話題の多かったハセツネ30Kを先週末に取材してレポートをお送りしました。アメリカでは究極の100マイル草トレイルレース・Berkley Marathonsに日本から二人が参加していました。

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーも2019年中の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

Sponsored link


(写真・ハセツネ30Kで優勝した髙村貴子 Takako Takamura。Photo by Koichi Iwasa)

トレイルランニング関連ニュース

  • 11月23-24日のびわ湖バレイスカイランが2019年スカイランナー・ジャパンシリーズのグランドファイナルに:今年2019年のスカイランナー・ジャパンシリーズはスカイシリーズとバーティカルキロメーターシリーズがそれぞれ5つのレースから構成されることはすでにお伝えしています。その中で今年は「グランドファイナル」と位置付けられる最終戦はまだ大会名が公表されていませんでした。3月31日にJSAはグランドファイナルを滋賀県大津市で開催のびわ湖バレイスカイラン(BIWAKO VALLEY SKYRUN)とすることを発表しました。11月23日のバーティカルキロメーター、24日のスカイレースがそれぞれのシリーズのグランドファイナルとなります。大会全体としては4.5km 900mD+のバーティカルと15km 1300mD+のスカイレースが「ノーマルレース」として開催されます。グランドファイナルとなるのはあわせて開催される「エリートレース」でこちらは今年のジャパンシリーズの結果などによる参加資格を満たした選手のみが参加できることになります。今年のジャパンシリーズは4月20日の粟ケ岳バーティカルキロメーター、4月21日の粟ケ岳スカイレースで開幕。それぞれバーティカルキロメーター・ワールドサーキットスカイランナー・ワールドシリーズの開幕戦となっており、世界のトップ選手が集まる注目の大会です。
  • ITRAの各国代表の選挙国際トレイルランニング協会(ITRA)では国別に設けられる大会主催者会員代表と個人会員代表の改選を行い、3月30日から4月5日金曜日までの期間中にITRAの会員(ITRAのウェブサイトで会員登録をして年会費を支払っている方)によるオンラインでの投票を受け付けています。今回の選挙では任期がこれまでの2年から4年に改められ、各国でのITRAの役割や取り組みについての広報や広聴、国内の会員や競技団体との交流といった期待される役割が明文化されました。投票権を持つ方にはメールで投票の案内が届いています。立候補者の一覧はこちらに掲載されています。なお、当サイト・DogsorCaravanの編集人である岩佐幸一は2015年に国別代表が設けられて以来、日本の個人会員代表を務めており今回も3期目となる個人会員代表に立候補しています。

先週末のイベント

3月30日土曜日 – 31日日曜日:Ultra Trail Luang Prabang

  • Asia_Trail_Master Ultra Trail Luang Prabang (96k): ラオスの古都、ルアンパバーンで初開催。Asia Trail Masterのシリーズ戦となっている96km 6600mD+にはいいのわたる Wataru Iinoが参加して優勝しています。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

3月30日土曜日:Georgia Death Race

  • Georgia Death Race (74m): アメリカ・ジョージア州のボーゲル州立公園で開催される74マイル(約119km) 4000mD+のレースは上位入賞者がウェスタンステイツへの出場権を手にできるAltra Golden Ticket Racesとなっています。男子はモーガン・エリオット Morgan Elliottが12時間34分、シャウン・ポープ Shaun Popeが12時間44分で優勝、準優勝となり出場権を獲得。この大会で優勝を重ねていてウェスタンステイツで優勝しているアンドリュー・ミラー Andrew MillerはDNSでした。女子はルチア・ビューラー Luzia Buehler(スイス)とリズ・キャンティ Liz Cantyの接戦となり、ビューラーが13時間42分、キャンティが13時間43分でウェスタンステイツへの出場権を手にしました。リザルトはこちら
これも読む
DC Weekly 2022年10月3日 Spartathlon、Ultra Pirineu、竜王スカイラン、富士山麓トレイルラン

3月31日日曜日- 4月1日月曜日:Barkley Marathons

  • Berkley Marathons(100マイル):アメリカ、テネシー州・フローズンヘッド州立公園で開催。20マイルの周回コースを5周するという「レース」ですが、大会公式サイトもなければ、エントリーの方法も明らかにされていない、コースも直前まで明らかにされない、周回コースを回ったことのチェックにはコース上におかれた書物の所定のページを切り取ってくる、といった具合で、主催者する「ラザルス・レイク」ことゲーリー・カントレル Gary Cantrellのユーモアとウィットにあふれるミステリアスなイベントです。道無き道を行くことになる「コース」は5周すれば累積標高は16,500mD+におよび制限時間は1周(20マイル)ごとに12時間。1986年に始まって以来、ラザルス・レイクによる選考を経て毎年40人ほどが参加していますが完走経験者は15人に止まります。今年は40人が参加し、うち外国人は22人、6人が女性でした。日本からは井原知一 Tomokazu Ihara舘野久之 Hisayuki Tatenoの二人が参加。「ラザルス・レイク」がタバコに火を点けたのを合図にレースはスタート。1周目を無事に終えたのは28人、2周目に進んだのは22人といった具合に厳しいコースは参加者を振い落とします。三度完走した経験を持つジャレド・キャンベル Jared Campbellが1周目でリタイア、2017年に完走しているジョン・ケリー John Kellyが最初に1周目を終えたもののそこでリタイア。2周目に進んだ舘野久之は無事に完走したものの、制限時間に間に合いませんでした。3周目に進んだのは井原知一を含む6人に絞られました。この3周目を終えて36時間以内に4周目へ進んだのはわずか二人でしたが、いずれも4周目の途中でリタイア。井原を含む4人は36時間を過ぎてから3周目を終え、4周目でリタイアした二人とあわせて「ファンラン」完走者となりました。そして今年の完走者はゼロという結果でした。

3月31日日曜日:仙人ヶ岳、ハセツネ30K、熊野古道中辺路

  • 仙人ヶ岳トレイルランレース(17.3km): 栃木県足利市。男子は5kg、女子は3kgのお米を背負って走るのがルール、というユニークなルールの大会です。優勝は牛田美樹 Miki Ushidaで1時間50分、2位は松本陽介 Yosuke Matsumotoで1時間57分でした。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • ハセツネ30K: 東京都あきる野市。舗装林道とトレイルが組み合わさった30kmのレースは東京のトレイルランニングの開幕戦。スタートはやや肌寒い朝でしたがランニングにはよいコンディションで、全体に好タイムが出た大会となりました。男子は城武雅 Masashi Shirotakeが昨年に続いて連覇。その城武を終盤までリードした横内佑太朗 Yutaro Yokouchiが1分差で続きました。3位は中山祐介 Yusuke Nakayama。女子は風邪気味ながら高村貴子 Takako Takamuraが優勝。黒澤莉楠 Rina Kurosawa 岩村聖華 Seika Iwamuraが2位、3位となりました。リザルトはこちらから。当サイトではリザルト紹介記事をまとめているほか、上位入賞選手のインタビューもご覧いただけます。
  • 熊野古道中辺路マウンテンランレース(32k/18k/9k): 和歌山県中辺路町。11回目の今回の32kmのレース男子は西澤誠二が2時間39分で優勝。2位は千坂充宏(2時間49分)、3位は大塚浩司(2時間58分)でした。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

今週末のイベント

4月1日月曜日 – 5日金曜日:Ultra Fiord

  • Ultra Fiord (100m, 100k, 70k, 50k, 42k, 30k):チリ南部のパタゴニアの核心部となるトーレス・デル・パイネ国立公園などの間近で行われるトレイルランニングレース。鏑木毅さんが2016年の大会に参戦しています。100マイルのレースは4日木曜日の午後10時にスタート。

4月5日金曜日 – 15日月曜日:MDS

  • Marathon des Sables (250km/5days):モロッコ南部のサハラ砂漠で開催される6つのステージからなる合計250kmのステージレース。水とテントでの宿泊が提供されるほかは必要な食料、装備を全て携行するという厳しい大会は今回が34回目の大会。レースは7日日曜日に始まり、夜をまたぐ長距離ステージを含む5つのステージが続いたのちチャリティステージの一日に。13日土曜日までの7日間のイベントとなります。今回はUTWTのシリーズ戦からは外れたため有力選手は少なめ。日本からは27人がエントリーしています。

4月6日土曜日:AR50、Leona Divide、Umstead、South Dawns Way

  • American River 50: カリフォルニア州で開催。主にアメリカン川の川沿いのトレイルを走る50マイルのレースで、参加人数が多い大規模な大会です。
  • Leona Divide 50m: アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルスの郊外で開催される50マイルのレース。
  • Umstead 100: アメリカ南部、ノースカロライナ州で開催。フラットなトレイル100マイルのレースです。
  • South Dawns Way 50m: イングランド南部、ブライトンの郊外のトレイルで開催。累積獲得高度は1750mD+となっています。
これも読む
うれしい方の価格改訂。AmazfitがGPSランニングウォッチ Cheetah と Cheetah Pro を8月18日から1万円の値下げ

4月7日日曜日:青梅高水山、奥三河、多度山、Sungai Menyala

  • 青梅高水山トレイルラン(30k/15k): 東京都青梅市。最近はハセツネ30Kと日程が重なっていましたが今回は一週ずれての大会。こちらも関東の春のトレイルランニングの名大会で、今回で21回目の開催。昨年に続いて大会会場に隣接して6日土曜日と大会当日はTRAIL OPEN AIR DEMOが開催されます
  • 奥三河パワートレイル(70k): 愛知県豊根村の茶臼山高原をスタート、設楽町を経て湯谷温泉(新城市)でフィニッシュする約70km / 4,000mD+のコースは前半の下り基調の走りやすいパートと、後半の大きな山越えのコントラストが印象的なコース。
  • 多度山トレイルラン(24k, 13k): 三重県桑名市多度町。25kmのチャレンジコース、13kmのエンジョイコースのほか、3km×3人のリレーも行われます。
  • Asia_Trail_Master Sungai Menyala Forest Trail (50k, 25k):マレーシア・ポートディクソン。クアラルンプールから週末には多くの人が集まるビーチリゾートで開催される大会でアップダウンが少なく走りやすいコースとなっています。Asia Trail Masterの大会です。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

この記事が気に入ったらDogsorCaravanをBuy Me a Coffeeで直接サポートできます!

Buy Me a Coffee

Sponsored link