週末はに非常に強い勢力の台風19号・Hagibisが本州に接近。10月12日土曜日は朝から東海、関東は暴風雨になりました。夕方に伊豆半島に上陸してからは甲信越、東北へと暴風雨は広がっていき、各地で河川が氾濫するなどして深刻な被害が発生。広範囲にわたって歴史的な自然災害の爪痕を残しました。被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げます。
この週末も各地でトレイルランニング、スカイランニングの大会が予定されており、韓国・チェジュ島では日本の選手が上位を占めたというニュースも入っています。しかし日本国内では東海以東の大会はいずれも中止となりました。
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国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーも2019年中の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。
(写真・優勝の野本浩礼(中央)をはじめ日本の選手が110kのトップ3を占めたTranJeju。Photo courtesy of TransJeju)
トレイルランニング関連ニュース
- マラソンで男女ともに大記録:エリウド・キプチョゲ Eliud Kipchoge(ケニア)がウィーンで10月12日に行われたマラソンのタイムトライアルで1時間59分40秒2を記録。長らくマラソンの壁と考えられてきた2時間切りをついに達成したことが話題になりました。これはイギリスの化学メーカー・イネオス社が企画した特別なイベントでウィーン・プラーター公園の直線がほとんどで高低差がない周回コースを4.4周するというもの。ただ一人の選手として挑戦したキプチョゲのほか、陸上競技界で活躍する現役ランナー41人が入れ替わりながらペースメーカーとしてキプチョゲの周りを走り、給水などは並走するオートバイから受け取るというもの。このためこの記録は公認記録とはなりませんが、2時間切りという人類の夢を達成したというニュースは大きな反響を呼びました。キプチョゲは2017年5月にイタリア・モンツァで行われた同じようなタイムトライアルのイベントで2時間25秒を記録していました。翌日の13日日曜日にはブリジット・コスゲイ Brigid Kosgei(ケニア)がシカゴマラソンを2時間14分4秒で優勝し、女子マラソンの世界新記録を達成しました。これまでの女子マラソンの世界記録はポーラ・ラドクリフ Paula Radcliff(イギリス)の2時間15分25秒で、16年ぶりに更新された記録はついに2時間15分の壁を破ることになりました。
先週末のイベント
10月12日土曜日 – 14日月曜日:Koumi 100
- OSJ Koumi 100: 八ヶ岳の東麓、松原湖高原スケートセンターを会場に、32kmの周回コースを5周する100マイルレース。超大型の台風19号の接近から開催が危ぶまれていましたが、11日金曜日正午に大会の開催を決定。台風による風雨が近づいていた翌日12日午前から大会会場での受付も行われました。しかし、各地の河川氾濫の深刻な被害が伝えられる中で大会当日の朝、大会は中止とすることが発表されました。
10月12日土曜日 – 13日日曜日:尾瀬岩鞍、Łemkowyna、TransJeju、Indiana、Oil Creek
- 尾瀬岩鞍バーティカルキロメーター: 群馬県の尾瀬岩倉ホワイトワールドで開催予定でしたが、台風19号の接近を受けて中止となりました。スカイランナー・ジャパンシリーズのVKシリーズ第3戦、スカイランニング日本選手権・バーティカルキロメーターおよびユースともなっていましたが、11月23日開催のびわ湖バレイVKがそれぞれを代替する位置づけの大会とすることが発表されています。
- Łemkowyna ULTRA-TRAIL® (150k, 103k, 70k, 48k, 30k): ポーランド南東部、Beskid Niski山地で開催。Ultra-Trail World TourのDiscoveryレースの一つでした。リザルトは大会ウェブサイトから。
- TransJeju (110k, 50k): 韓国の最南端に位置する火山の島、済州島(チェジュ島)で開催。110km女子は枝元香菜子 Kanako Edamotoがスタートから終始リードを守って昨年に続いて優勝。タイムは15時間29分で昨年の自身のタイムを70分以上上回り、男女総合5位でのフィニッシュ(昨年は総合12位)。8分半の差で2位にエスチャー・シラーグ Eszter Csillag(ハンガリー)、さらに3時間の差で3位にフローラ・チン Flora wing yee Ching(カナダ)でした。男子は大瀬和文 Kazufumi Oseがリードして、大きな山を越えた後の88km地点では後続との差を26分まで広げていましたが、その後に大きく失速。2番手で続いていた野本浩礼 Hironori Nomotoが先頭に立ち、13時間35分で優勝。野本は台湾のトレイルランニングレースで活躍し、先月には信越五岳100マイルで11位でした。2位にはレース後半に順位を上げていった高橋和之 Kazuyuki Takahashiで14時間1分。大瀬が14時間13分で3位となり、男子トップ3は日本の選手が独占することとなりました。あわせて開催の50kのレースではパク・ビョンウォン Byeonggwon Park(韓国)が5時間5分で優勝、スタートからその背後を走っていた須賀暁 Satoru Sugaが22秒差で2位でした。女子は今年のTDS®︎で二連覇のオードレー・タンギー Audrey Tanguy(フランス)が5時間31分で優勝、男女総合5位でした。リザルトはこちら。Ultra-Trail World TourのDiscoveryレースでした。
- Indiana 100: アメリカ・インディアナ州アルビオン。公園内の20マイルの周回コースで行われました。リザルトはこちら。
- Oil Creek 100: ペンシルベニア州のオイルクリーク州立公園で開催。リザルトはこちら。
10月12日土曜日:Autumn, Otter African Trail Run
- Autumn 100: イギリス・ロンドンから西に行ったテムズ川に面した二つの村を拠点にした100マイル。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
- Otter African Trail Run (42k): 南アフリカのツィツィカマ国立公園の海岸沿いのトレイルで開催。リザルトは大会ウェブサイトに掲載されています。
10月13日日曜日 – 14日月曜日:ハセツネCUP、東京女子、キタクマ、霧島登山
- ハセツネカップ・日本山岳耐久レース(71k): 東京の奥多摩、あきる野で開催されるクラシック・レースですが、台風19号が接近したことから大会を中止することを11日金曜日午後に発表しました。。
- 東京女子トレイルラン(14km): 東京都青梅市。永山公園を拠点に女性のみが参加できるという大会。リザルトはこちら(掲載され次第リンクします)。
- キタクマ・ヤッホートレイル(21k, 3k):熊本県山鹿市。昨年は大会が開催されなかったため、2年ぶりの開催となります。リザルトはこちら(掲載され次第リンクします)。
- 霧島登山マラソン(9k): 宮崎県高原町。標高1,574mの高千穂峰の山頂まで往復の9.0kmで行われました。男子は河野健一が1時間0分、女子は橋口さおりが1時間33分で優勝しました。。リザルトはこちら。
今週末開催のイベント
10月17日木曜日 – 19日土曜日:Grand Raid Reunion
- Grand Raid Reunion(166k, 112k, 66k, リレー): 南インド洋の島、レユニオンで行われる有名なトレイルランニングレース。27回目の開催です。島を縦断する166km 9,611mD+のディアゴナル・デ・フゥ Diagonale des Fousは17日木曜日の午後10時(日本時間18日金曜日午前3時)にスタート。昨年男子優勝のベヌワ・ジロンデル Benoit Girondelのほか、アントワン・ギュイヨン Antoine Guillon、ルドビック・ポムレ Ludovic Pommeret、マキシム・カザジャス Maxime Cazajous、グレゴワール・クルメール Gregoire Curmerといったフランス勢に、ディエゴ・パゾス Diego Pazos(スイス)、ジョルディ・ガミト Jordi Gamito(スペイン)が有力選手に加わります。日本からは山本健一 Kenichi Yamamotoに注目です。日本からは27人がエントリー。この他、112km 6,468mD+のトレイル・デ・ブルボン Trail de Bourbon、66km 3,409mD+のマスカリン La Mascareignes、183km 11,260mD+のコースを4人のリレーで走るゼンブロカル Zembrocal Trailも行われます。
10月18日金曜日 – 20日日曜日:Ultra-Trail Chiang Rai
- Ultra-Trail Chiang Rai(230k, 122k, 66k, 38k, 20k): タイの最北部、チェンライで開催されるトレイルランニングの大会でAsia Trail Masterのシリーズ戦です。
10月17日木曜日 – 20日日曜日:Templiers
- Festival des Templiers (78k, 100k): フランス南部の中央山塊に位置するミヨー Millauで開催。14のレースにのべ1万3千人が参加するという世界有数のトレイルランニング・イベントです。メインイベントは78.5km 3,640mD+のレース、グラントレイル・デ・トンプリエ Grand Trail des Templiersです。フランス国内の有力選手が集中するレースとして知られます。男子では昨年優勝のセバスチャン・スペーラー Sebastien Spehlerや今年のUTMB®︎で2位のグザビエ・テベナール Xavier Thevenard、マラソンPRが2:14:56でマウンテンランニングでも活躍するロビー・シンプソン Robbie Simpson(イギリス)がエントリー。女子は昨年優勝のアサラ・ガルシア Azara Garcia(スペイン)や、ミンミ・コトカ Mimmi Kotka(スウェーデン)、エミリー・フォスバーグ Emelie Forsberg(スウェーデン)がエントリーしています。スタートは20日日曜日午前5時45分(日本時間同日午後12時45分)です。
10月19日土曜日 – 20日日曜日:六甲キャノンボールラン、Cappadocia Ultra-Trail®
- Mt.Rokko Cannonballrun (100k, 50k): 六甲全山縦走路を走る人気の大会ですが、ユニークな私設エイドなどで知られる人気のイベントです。須磨浦公園から宝塚までの片道のみの56km、往復の112kmをソロ、あるいは二人や数人のグループで走るなどいくつかのカテゴリーに分かれて好みのスタイルで走ります。
- Salomon Cappadocia Ultra-Trail® (119k, 63k, 38k): トルコでも最も有名な観光地、世界遺産のカッパドキアを走る大会。玄関口となるウルギュップを起点に、ギョレメなどの主なポイントとつないだコースとなっています。Ultra-Trail World Tourの第18戦です。
10月19日土曜日:Limone、志賀高原
- Limone Extreme (27k): イタリア北部・ガルダ湖の湖岸の町、リモーネで開催。ミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ Migu Run Skyrunner® World Seriesの最終戦「Sky Masters」が今年はこのリモーネで開催されます。今年はシリーズ戦として15のレースが行われていますが、ランキングの集計対象となるポイントは優勝者の場合、通常のレースが100ポイント、4つのSuperSkyレースが200ポイントであるのに対して、Sky Mastersは250ポイントとなります。年間ランキングの集計はスコアの多い4つのレース(うちSuperSkyレースは2つまで)とSky Mastersの合計5つについて行われます。出場資格を満たしたのは女子54人、男子61人。日本からは高村貴子 Takako Takamura、上田瑠偉 Ruy Ueda、牛田美樹 Miki Ushidaが出場資格を満たしています。今年の年間ランキングではここまでで上田瑠偉が男子2位、高村貴子が女子13位。上田瑠偉はこのSky Mastersの結果次第で年間チャンピオンとなる可能性があります。朝スタートする22.2km 2,052mD+の一般レースとは別に開催される27.2km 2,663mD+のSky Mastersのスタートは19日土曜日の午後1時(日本時間同日午後8時)です。
- 志賀高原エクストリームトレイル(50k, 35k, 8k): 長野県・志賀高原で開催。山田琢也さんのプロデュースで、横手山を拠点に志賀高原の見どころをめぐるコースとなっています。
- ミドル(32km 2000mD+)のレースは今年のスカイランナー・ジャパンシリーズ Skyrunner Japan SeriesのSkyシリーズの第4戦、かつ今年のスカイランニング日本選手権・スカイのレースでもあります。
- 男子の有力選手は吉田岳生 Takeo Yoshida、安田隼人 Hayato Yasuda、近藤敬仁 Yoshihito Kondo、遠藤健太 Kenta Endo、藤飛翔 Tubasa Fuji、平賀太智 Taichi Hiraga、加藤晟人 Akihito Kato、服部一輝 Kazuki Hattori、星野誉貴 Yoshiki Hoshino、近江竜之介 Ryunosuke Ohmi、青木純 Jun Aoki、井上隆詞 Takanori Inoue、加藤聡 Satoshi Kato。女子では須藤吉仕子 Kishiko Suto、上田絢加 Ayaka Ueda、秋山穂乃果 Honoka Akiyama、岩村聖華 Seika Iwamura、長坂恵子 Keiko Nagasaka、宮坂康子 Yasuko Miyasaka。
- ロング(54km)は今年のスカイランニング日本選手権・ウルトラのレースです。男子は東徹 Toru Higashi、小川壮太 Sota Ogawa、城武雅 Masashi Shirotake、矢嶋信 Makoto Yajima、三浦裕一 Yuichi Miura、町田知宏 Machida Tomohiroがエントリーしています。女子は木下久美 Kumi Kinoshita、星野由香理 Yukari Hoshino、立石ゆう子 Yuko Tateishi、滝澤空良 Sora Takizawaに注目です。
- ミドル(32km 2000mD+)のレースは今年のスカイランナー・ジャパンシリーズ Skyrunner Japan SeriesのSkyシリーズの第4戦、かつ今年のスカイランニング日本選手権・スカイのレースでもあります。
10月20日日曜日:おごせ・ときがわ、富士山原始林、四尾連稜線、花背、小辺路、秋吉台
- トレニックワールド in おごせ・ときがわ 50km & 30km: 埼玉県越生町のニューサンピア埼玉おごせを会場に開催。今年は再び秋の開催に戻りました。
- 富士山原始林トレイルラン in 精進湖・本栖湖(20k/17k): 山梨県富士河口湖町の旧精進小学校を会場に開催。福田六花さんがプロデュースする大会で富士の樹海の中を走るコースとなっています。
- 市川三郷 四尾連稜線トレイルラン(35km、16km、8km): 山梨県市川三郷町で開催の35km、16km、8kmのレース。
- 山村都市交流の森 花背トレイルラン(25k, 16k): 京都市。鞍馬から花脊峠を越えた先の花脊の山村を会場にして開催。
- 小辺路 TRAIL JOURNEY in 十津川: 奈良県十津川村。熊野古道・小辺路の一部をコースとするレース。
- 秋吉台カルスト TRAIL RUN(39k、20k): 山口県美祢市。カルスト台地として有名な秋吉台で開催。39kmの累積獲得高度は1,400mD+。
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