DC Weekly 2020年4月15日 – ITRAはミシェル・ポレッティが会長を辞任して新体制へ、スカイランニングのナショナルチームが発表される

日本においては7都府県について新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の蔓延に伴い、4月7日に政府が特措法に基づく緊急事態宣言を行いました。海外についても様々な報道がなされていますが、感染拡大の勢いは続いている状況です。

トレイルランニングなどの大会も当面は中止、延期という状況が続いています。昨日4月14日には8月8日にスタートが予定されていたトランスジャパンアルプスレースが開催の延期を発表。現時点では延期後の開催時期は未定となっています。

Sponsored link


国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(写真・ITRA会長を辞任したミシェル・ポレッティさん。Photo by Koichi Iwasa)

トレイルランニング関連ニュース

スカイランニングのナショナルチーム、ユース・ナショナルチームが発表に

日本スカイランニング協会(JSA)は今年7月に予定されているスカイランニング世界選手権(スペイン)の日本代表選手からなるナショナルチームを発表しました。世界選手権はバーティカル、42kmのスカイ、65kmのスカイウルトラの3種目から構成されており、日本のナショナルチームは男女合わせて14人となっています。今年の世界選手権は7月9-12日に開催されるBuff Epic Trailの中で開催されますが、現時点では大会の開催可否についてのアナウンスはありません。あわせて23歳以下のアスリート15人がユース・ナショナルチームとして発表されました。ユース世界選手権は7月末のグランサッソ・スカイレース(イタリア)で開催予定でしたがすでに中止が決まっており、来年7月31日-8月1日が次回のユース世界選手権となります。

ITRAはミシェル・ポレッティが会長を辞任、新体制へ

国際トレイルランニング協会(ITRA)は4月7日に会長のミシェル・ポレッティが辞任することを発表しました。ミシェル・ポレッティさんは2013年以来、ITRAの創設メンバーの一人としてITRAをリードしてきました。「ITRAがますます大きな役割を果たす中、65歳を迎えるのを機に少し仕事をセーブしたい」とコメントしています。翌週となる14日にはボブ・クロウレイ Bob Crowleyが会長に、ホセ・サントス José Carlos Santosがマネージングディレクターに就任したことが発表されました。ボブ・クロウレイさんは1990年にトレイルランニングを始め、アメリカ・ニューイングランド地方を拠点に活動するTrail Animals Running Club(TARC)の創設メンバーとして活躍。TARCは年間12大会を主催するクラブに成長しています。IT業界の起業家であり投資家としても知られています。ホセ・サントスさんはITRAの創設メンバーの一人であり、これまでのITRAをリードしてきた人物の一人。ポルトガルトレイルランニング協会を立ち上げ、ポルトガルでのトレイルランニングの普及や世界選手権代表チームのコーチとしても尽力してきました。

ミシェル・ポレッティさんの会長辞任については「個人的な理由」と説明されているのみで、ミシェルさんが応じたインタビューでもそれ以上の説明はしていません。ただ、ミシェルさんは妻のカトリーヌさんとともにUTMB®︎ Mont-Blancを立ち上げ、レースディレクターとして成功に導いてきたことはよく知られています。このことから事実に反してITRAはUTMB®︎のビジネスの一つだという見方をされることもありました。一方でUTMB®︎はモンブランでの成功から「by UTMB®︎」の大会を広げていく過程にあり、足元では他の多くの大会と同様にCOVID-19による逆風にさらされています。今回のミシェルさんの会長辞任はITRAとUTMB®︎の両方の次のステップへの成長を見据えたもの、というのが当サイトの見方です。

今週末開催のイベント

4月17日金曜日 – 19日日曜日

(延期)100 Miles of Istria Ultra-Trail (168k, 128k, 67k, 41k, 20k)

168km +6,390mD+をはじめとする5つのレースが開催されるUltra-Trail World Tourのシリーズ戦です。大会が開催されるクロアチア東部のイストリア半島はイタリアにも近く、新型コロナウィルス感染拡大のため大会は中止となり、今年9月24-27日に延期となっています。

(中止)Iznik Ultra (160k, 90k, 55k, 35k, 20k, 5k)

トルコ・ブルサ県の湖畔の町、イズニックを拠点に開催される大会はイズニック湖の周囲のオリーブ畑やトルコの小さな街をめぐるコースで開催予定でしたが、中止となりました。

4月18日土曜日 – 19日日曜日

(中止)Mt. Awa Skyrace (VK, 31k)

新潟県三条市。昨年に続いて土曜日にバーティカルキロメーター、日曜日にスカイレースが開催され、後者はスカイランナー・ワールドシリーズ Skyrunner World Seriesの開幕戦となる予定でしたが大会は開催見送りとなりました。スカイランナー・ワールドシリーズは予定されていたシリーズ戦が中止または延期となっており、7月26日のSkyrace Comapedrosa(アンドラ)が開幕戦となることがアナウンスされています。7月の開幕戦までの間は予定されていたシリーズ戦の開催日にあわせてスカイランナー・バーチャルシリーズ Skyrunner Virtual Seriesを開催することが発表されています。これはトップ選手を含む参加者が45分の室内外でのランニングをはじめとするエクササイズをするというもので、ライブ配信も予定されています。Mt. Awa Skyraceのバーチャルレースは現在参加受付中で、4月19日日曜日の9:30CET(日本時間午後4時30分)にスタートし、FacebookとYoutubeでライブ配信も予定されています。

(中止)Zion Ultra (100m, 100k, 50k, 21k)

アメリカのユタ州、ザイオン国立公園で開催される100マイルなどの大会です。同じ主催者による3月のAntelope Canyon Ultraは開催されましたが、今週末のZion Ultraは中止と発表されています。

これも読む
DC Weekly 2023年4月12日 白馬八方尾根、希望が丘、あやべ水源の里、ダイトレ、多良の森、Lake Sonoma、Reventón El Paso

4月18日土曜日

(延期)Penyagolosa Trails (115k, 63k)

スペインのカステリョー・デ・ラ・プラーナ Castelló de la Planaで115kmのCSP、65kmのMiMの二つのレースが行われ、CSPはUltra-Trail World Tourのシリーズ戦です。今年10月16-18日に延期とすることが発表されています。

4月19日日曜日

(中止)Da MONDE TRAIL Challenge(3時間)

愛知県新城市。愛知県民の森の2.7kmの特設周回コースで3時間の耐久レースが予定されていましたが中止に。

(中止)さくらおろち湖トレイルラン大会

島根県雲南市、奥出雲町で27km、15kmのレースが予定されていましたが、中止に。

(中止)チャレンジ富士五湖 ウルトラマラソン(118km、100km、71km)

富士五湖をつなぐコースで行われる人気のウルトラマラソン大会ですが、中止となりました。

(中止)北九州・平尾台トレイルランニングレース(40k/17k)

福岡県北九州市。北九州国定公園・平尾台のカルスト地形の美しい景観の中で開催される大会。中止となっています。

(中止)新緑の奥武蔵もろやまトレイルラン(23.7km/13km)

埼玉県毛呂山町で開催。スポーツエイドジャパンによるトレイルランニング大会のシーズン開幕となる大会でしたが中止となっています。

(中止)東丹沢・宮ヶ瀬 トレイルレース(32k)

神奈川県・宮ヶ瀬湖畔から東海自然歩道最高点の姫次(ひめつぐ)まで行って帰ってくるコースで、NESチャンピオンシップの開幕戦となる大会。こちらは昨年10月の台風19号による林道や登山道の被害のため、昨年12月に2020年大会の中止が発表されています。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

この記事が気に入ったらDogsorCaravanをBuy Me a Coffeeで直接サポートできます!

Buy Me a Coffee

Sponsored link