DC Weekly 2021年10月4日 LAKE BIWA 100、Broken Arrow Skyrace、Ultra Pirineu、Zumaia Flysch 、香港でレース再開

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

こちらの記事をベースにプラスアルファの解説や、ゲストのインタビューをライブ配信またはプレミア配信でお届けする「DC Weekly LIVE+」を10月5日火曜日21時30分からお届けします。これまでのDC Weeklyのリニューアル版の初回にはゲストも登場予定です。

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(写真・Ultra Pirineuで5年ぶり3度目の優勝となったキリアン・ジョルネ Kilian Jornetのフィニッシュ。Photo by Ultra Pirineu)

トレイルランニング・ニュース

あのレジェンドが今年再び100マイルに挑戦したドキュメンタリー「Return to Leadville – The Evolution of Anton Krupicka」

今年8月にコロラド州で行われたLeadville 100で、かつてことの大会で優勝を重ねたことでその名を世界に知られるきっかけを作ったあるランナーが再びスタートラインに立つことが話題になりました。アントン・クルピチカ ANton Krupickaが再びレッドビルに挑む様子を、ビリー・ヤン Billy Yangが記録したムービーが先週公開されました。

そして今年の霧島・えびの高原エクストリームトレイルのムービーも公開中

九州の代表的なロングディスタンスのトレイルランニングレースとして知られる霧島・えびの高原エクストリームトレイル。今年の大会では当サイトもライブ配信のサポートをさせていただきました。この大会のオフィシャルムービーが公開されており、参加した選手の皆さんの生き生きした表情、長い階段、ワイルドなトレイルの様子が記録されています。

先週末開催のイベント

10月1日金曜日 – 11日月曜日

Marathon des Sables (250km, 6 stages)

モロッコ南部のサハラ砂漠で開催される7日間のステージレース。例年の4月から延期されて10月に開催、672人が参加して10月3日に第一ステージの32.2kmがスタートしました。イアン・コーレスのTalk Ultraのレポートによれば、現地は熱波のために気温45℃の猛暑という厳しいコンディションとなっている模様。初日の男子は六連覇中のラシッド・エルモラビティ Rachid El Morabity(モロッコ)、その弟で3回連続2位のモハメド・エルモラビティ Mohamed El Morabity(モロッコ)が1位、2位。3位はアジス・ヤシュー Aziz Yachou(モロッコ)。女子はアジサ・ラージ Aziza Raji(モロッコ)、アンナ・ブラウン Anna Brown(イギリス)、アイシャ・オムラニ Aicha Omrani(フランス)がトップ3で初日を終えています。大会ウェブサイトからGPSによるリアルタイムのトラッキングのほか、LiveTrailによるアップデートを見ることができます。### 10月1日金曜日 – 3日日曜日

LAKE BIWA 100

三重県菰野町をスタートし、鈴鹿山脈、湖南アルプス、比叡山系、比良山系を経て滋賀県大津市へ至る167km、9,580mD+のコース。第一回大会の優勝は土井陵で27時間28分。スタートからリードを守り切って初代チャンピオンとなりました。30分差の2位は飯野航で27時間59分、3位は板垣渚で28時間8分でした。女子優勝は向井成美で30時間47分。男女総合6位となっています。最終盤に順位を上げた宮﨑喜美乃が2位で31時間37分、大会プロデューサーの丹羽薫が選手として出場して31時間42分で3位。男女総合では宮﨑は8位、丹羽は9位でした。リザルトの速報はこちら

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Broken Arrow Skyrace(VK、26k、52k)

アメリカ・カリフォルニア州のパリセーズ・タホ(旧称スコーバレー)で開催。1日金曜日のVK、3日金曜日の26kがマウンテンランニング・ワールドカップ Mountain Running World Cupの第12戦、13戦でした。金曜日のVKは距離4.25マイルのコースで行われ、男子はダレン・トーマス Darren Thomasが45分8秒、女子はアリー・マクローリン Allie McLaughlinが54分24秒でフィニッシュしてそれぞれ優勝。男子は2位にデビッド・シンクレア David Sinclair(46分38秒)、3位にライアン・ベッカー Ryan Becker(47分49秒)と20代の選手がトップ3を占めることに。女子は2位にヒラリー・アレン Hillary Allen(55分20秒)、3位に19歳のグラース・スタバーグ Grace Staberg(56分20秒)が入りました。リザルトは1日金曜日のVK、3日金曜日の26kがマウンテンランニング・ワールドカップ Mountain Running World Cupの第12戦、13戦。リザルトはこちら

Broken Arrow VKで男子優勝のダレン・トーマスとアリー・マクローリン。Photo by Peter Maksimow/WMRA

Broken Arrow VKで男子優勝のダレン・トーマスとアリー・マクローリン。Photo by Peter Maksimow/WMRA

2日土曜日の52kmではセス・ルーリング Seth Ruhling(4時間24分)、アリー・マクローリン Allie McLaughlin(4時間59分)が優勝。マクローリンはVKに続いて二冠。

3日日曜日の26kmはマウンテンランニングW杯に加えてGolden Trail National Seriesの北米シリーズのレースでした。男子のレースはマウンテンランニング世界チャンピオン経験者のジョー・グレイ Joseph Grayが最初からリードしてそのまま優勝かと思いきや、最終盤にVK優勝のダレン・トーマス Darren Thomasが激しく追い上げます。結果はグレイが1時間52分で優勝したものの、2位のトーマスとの差は僅か2秒差という接戦となりました。3位にアンディ・ワッカー Andy Wacker(1時間53分)、4位にVKで2位のデビッド・シンクレア David Sinclair (1時間53分)、5位に41歳のベテラン、マックス・キング Max King(1時間55分)が続きました。女子ではジャネル・リンクス Janell Lincksが2時間14分で優勝、2位にエムケイ・サリバン Emkay Sullivan(2時間17分)、3位にベイリー・コワルチック Bailey Kowalczyk(2時間19分)。アリー・マクローリン Allie McLaughlinはこの日もレースに参加して三冠はなりませんでしたが8位でフィニッシュしています。リザルトはこちら

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本日深夜12時スタート・トランスジャパンアルプスレース Trans Japan Alps Race 2022 #TJAR2022

Ultra Pirineu (100k, 42k, 21k, VK)

スペイン、ピレネー山脈のカディ・モイセロ国立公園で開催。今シーズンはSpartan Trail World Championshipのレースで、42kmについてはGolden Trail National Seriesのスペイン・ポルトガルシリーズともなっています。このレースの100kmにキリアン・ジョルネ Kilian Jornet(スペイン)が登場、レース序盤こそザイド・アイト・マレク Zaid Ait Malek(スペイン)が並びましたが、後半に入ると2位以下とのリードは広がるばかり。最後のピークを越えた残り11kmはペースを落としてレースの雰囲気を楽しむような余裕さえうかがわせて、10時間24分で優勝。前回2015年以来、今回3回目のこの大会での優勝でした。2位には後半に順位を徐々に上げていった前回優勝のドミトリ・ミチャエフ Dmitry Mityaev(ロシア)が70km付近で2位に浮上、キリアンから13分さの10時間37分で準優勝。2位を譲ったオーレリアン・デュナン・パラスAurelien Dunand-Pallaz(フランス)が10時間44分で3位でした。

女子はアサラ・ガルシア Azara Garcia De Los Salmones(スペイン)がリードし、12時間29分で優勝。今シーズンのガルシアは2月のTransgrancanaria、4月のUltra Sierra Nevadaで優勝しています。2016年のチャンピオンのヘマ・アレナス Gemma Arenas Alcazar(スペイン)が7分半差で2位(12時間37分)、ラグナ・デバッツ Ragna Debats(オランダ、スペイン在住)が12時間58分で3位でした。

このほか、42kmのレースでは今年のOCC優勝のジョナサン・アルボン Jonathan Albon(イギリス)が男子優勝、女子はイーダ・ニルソン Ida Nilsson(スウェーデン)が優勝しています。

リザルトはこちら

100 Miles Sud de France (164k)

ピレネー山脈のフランス側にあるフォン・ロムーを出発して地中海の海岸までの170km 8,700mD+のレース。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

10月2日土曜日 – 3日日曜日

Arkansas Traveler (100m)

アメリカ・アーカンソー州で開催の100マイルで今年で30回目という歴史ある大会。リザルトはこちら

10月2日土曜日

富士山麓トレイルラン(18k、10.6k)

富士河口湖町、鳴沢村。足和田山、紅葉台を通る往復コースのロング18km女子は藤本麻里が2時間11分で優勝、崎坂由香(2時間21分)、菅森慶子(2時間23分)がトップ3。男子は北村修二(1時間37分)が優勝で、大杉哲也(1時間42分)、細山雄一(1時間42分)が2位、3位でした。リザルトはこちら

北海道アウトドアフェスティバル(64k, 16k, 4k)

北海道・ルスツリゾートで開催されるイベントの中で行われるトレイルランニングのレース。リザルトはこちら

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Cuyamaca 100k

アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ郊外で開催。三つのループコースからなる100kmのレース。リザルトはこちら

Flagstaff Sky Peaks Mountain Runs (50m, 50k, 25k, 10k)

アメリカ・アリゾナ州のアリゾナ・スノーボール・リゾートで開催。リザルトはこちら

10月3日日曜日

Zumaia Flysch Trail (42k, 22k)

スペイン北部のバスクの町・スマイアで開催。Mountain Running World Cupのクラシック種目の最終戦となった22kmは男子優勝候補のペトロ・マム Petro Mamu(エリトリア)が欠場に。コースの通る山の上は雨と風が強い中でレースはスタート。男子はジェフリー・ンドング Geoffrey Ndungu(ケニア)とシャンドール・サボー Sándor Szabó(ハンガリー)がリード。ンドングが1時間36分48秒でレースを制し、サボーが1時間37分13秒で2位に。3位はアメッツ・アランベリ Amets Aramberri Otegui(スペイン)で1時間37分59秒。女子はシリーズで競り合ってきたケニアのジョイス・ンジェル Joyce Muthoni Njeruルーシー・ムリギ Lucy Murigiが最後まで並走し、結局ンジェルが1時間41分32秒で優勝。ムリギが1時間42分14秒で2位に。3位はイタリアのアリス・ギャジ Alice Gaggiで1時間49分18秒でした。

Mountain Running World Cupのロング種目の最終戦の42kmもあわせて行われ、男子はラウル・クリアド Raul Criado Sanchez(スペイン)、シャーロット・モーガン Charlotte Morgan(イギリス)がそれぞれ優勝した模様です。

W杯は10月10日のバーティカルの最終戦、Kilometro Vericale Chiavenna-Lagunc(イタリア)で閉幕します。

Snowdon Skyrace (40km, 24km)

イギリス・ウェールズのカーナーヴォン、リド・ジ Rhyd-Ddu。40kmのレースがスカイランナー・ワールドシリーズの大会でした。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

Lantau 2 Peaks

香港の中でも豊かな自然が残るランタオ島で開催。久しぶりの香港でのトレイルランニング大会は、ワクチン完全接種、PCR陰性証明などの条件を設けた上で開催されました。23km男子はポール・フルニエ Paul Fournier(フランス)が3時間2分、女子はベロニカ・バドビコワ Veronica Vadovicova(スロバキア)が3時間3分、男子優勝のフルニエにわずか1分差の総合2位で優勝しています。リザルトは大会ウェブサイトから。

今週末開催のイベント

10月1日金曜日 – 11日月曜日

Marathon des Sables (250km, 6 stages)

モロッコ南部のサハラ砂漠で開催される7日間のステージレース。LiveTrailによるアップデートを見ることができます。

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DC Weekly 2024年1月11日 クリスマストレイルラン、Japan Trophy 200

10月6日水曜日 – 9日土曜日

Otter African Trail Run (42k)

南アフリカのツィツィカマ国立公園の海岸沿いのトレイルで開催。ワンウェイのコースで毎回方向が入れ替わる大会には制限時間が長い「チャレンジ」と短い「レース」がそれぞれ二日間の日程で行われます。

10月8日金曜日 – 10日日曜日

Gran Trail Penalara (104k, 61k, 11k)

スペイン・マドリード近郊の名山、ペニャララ山(2428m)のピークを踏む山岳トレイルレース。例年の6月下旬に予定されていた大会が秋に延期されて開催されます。

10月8日金曜日 – 9日土曜日

Ultra SkyMarathon Madeira (55k)

北大西洋のマデイラ島(ポルトガル)で開催。9日の55kmのレースがスカイランナー・ワールドシリーズの大会となるほか、8日のSantana Vertical KilometerがOpen VKのレースとなっています。こちらも5月末に例年開催されている大会が延期されて今週末に行われます。

10月9日土曜日 – 24日日曜日

Takahara 3Peak’s Mountain Race

栃木県矢板市・塩谷町。たかはら花畑キャンプ場を会場に高原山の南山麓で今回初開催の大会は、設定された26kmのコースを16日間のいずれかの日(複数回の挑戦も可能)に完走するというタイムトライアル形式のレース。安全な大会とするために、二人以上のチームで走り全員完走することが記録の条件とされています。

10月9日土曜日 – 10日日曜日

OSJ Koumi 100

八ヶ岳の東麓、松原湖高原スケートセンターを会場に、32kmの周回コースを5周する100マイルレース。昨年に続いて今年も休憩エリアやエイドの運営は新型コロナ対策を徹底して開催されます。発表されているエントリーリストから当サイトが注目する有力選手を挙げると、女子では浅原かおり、星野由香理、鈴木博子。男子では須賀暁、鬼塚智徳、奥宮俊祐、谷允弥、上田太郎、上野暁生、白川裕登、澤柳匠の皆さん。

尾瀬岩鞍バーティカルキロメーター

群馬県の尾瀬岩倉ホワイトワールドで開催。9日に距離700mで300mの標高差を駆け上がるスカイスピード、10日に5kmで1000mを駆け上がるバーティカルキロメーターが予定されており、それぞれスカイランニング日本選手権のスピード、バーティカルキロメーターおよびユースの各種目のレースとなっています。

Indiana 100

アメリカ・インディアナ州アルビオンのChain O’ Lakes State Parkで開催される20マイル×5周の100マイル

(中止)ハセツネカップ・日本山岳耐久レース(71k)

東京の奥多摩、あきる野で開催される日本を代表するクラシックレースですが、一昨年2019年の台風、昨年の新型コロナウィルスに続いて今年も中止と発表されています。

(中止)OMM LITE Yogo

滋賀県長浜市余呉町で開催の二日間のナビゲーションイベントで、レースとしてはOMM Japanのスコア形式(ロゲイニング)の二日間となっています。しかし、今年の大会も昨年に続いて中止となっています。

10月9日土曜日

京都一周トレイルグランドトラバース (60km)

京都一周トレイルの北山コース、東山コースを走るイベントで制限時間は12時間。9月4日から延期されて開催。

3 Peaks Race

イングランド北部、ヨークシャーデールズ国立公園の中にある三つの山をコースにしたフェル・ランニングのレース。 例年の4月から延期して開催されます。

(延期)Trans Jeju (112k, 50k, 10k)

韓国の最南端に位置する火山の島、済州島(チェジュ島)で開催。昨年からUltra-Trail World Tourのシリーズ戦です。昨年は中止となった大会ですが、今年は11月6-7日に延期となっています。

10月10日日曜日

Kilometro Vericale Chiavenna-Lagunc

イタリア北部、キアヴェンナで開催される距離3.3kmで標高差1000mを登るバーティカルキロメーター。Mountain Running World Cupの今年の最終戦です。

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(中止)世界遺産 五箇山・道宗道トレイルラン大会(45km, 37km, 16km, 8km)

富山県南砺市。古道「道宗道(どうしゅうみち)」をベースに開催。昨年に続いてこちらの大会も中止に。

(延期)常陸の国トレイルラン大会(31.8km, 14.2km, 8.9km)

茨城県石岡市・朝日里山学校を会場に開催。コロナ禍の中で新たに企画された大会は、2月20日に延期して開催予定となっています。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

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