伝統の100マイルレースを走る。柳原尚史のウエスタン・ステイツ / Western States参加レポート

【編者より:ウエスタン・ステイツ / Western Statesは毎年6月の最終週の土曜日にアメリカ・カリフォルニア州で開催される100マイルのトレイルランニングレースで、世界で最初に始まった伝統ある100マイルレースです。毎年多くのエントリーが殺到する中、抽選で幸運を射止めた柳原尚史 / Takashi Yanagiharaさんは今年6月25日に開催されたウエスタン・ステイツに参加しました。今回、柳原さんから事前の準備から大会当日の刻々と変わる自身のコンディションまでを克明に綴ったレポートを寄稿していただきました。柳原さんは国内のトレイルランニングレースはもちろん、UTMBも完走している経験豊富なトレイルランナーですが、アメリカの100マイルは今回が初挑戦。レースそのものはもちろん、自分自身の状況を客観的に観ることに長けた柳原さんのレポートを読めば、ウェスタン・ステイツを走るシミュレーションをしている気持ちになるでしょう。28時間53分6秒で2016年のウェスタン・ステイツを完走した柳原尚史さんのレポートをご覧ください。】

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「Western States 当たっていますよ!」

2015年12月、突然深夜に複数の友人からFacebookメッセンジャーの連絡がありました。

Western States Endurance Run 100(WS、ウェスタン ステイツ)はもっとも歴史のある100マイルのトレイルランニングレース。もともとは馬のレースでしたが、40年ほど前のレース直前に馬が怪我で走れなくなってしまい、騎手が仕方なく走ったら完走してしまった。それから毎年開催されるようになった、という面白い由来があります。

距離161km、累積標高5500m。制限時間は30時間と短いことに加えて、アメリカのキャニオン独特の乾いた熱気のため難易度は高い。しかしながら、参加資格(前年に100マイル相当のレースを完走など)を満たした人が毎年3000人以上申し込む、世界的に大人気のトレイルレースです。

毎年たったの300人ほどしか抽選で選ばれないので、5回目でも当選できない人はざら。なので、まさか2回目の抽選参加で当たるとはまったく思っておらず、まさに寝耳に水のおどろきでした。

完走者からのアドバイス「気温40度。9min/kmで24時間走れますか?」

私のトレラン歴(=スポーツ歴)は4-5年ほど。3人の娘(レース時点で6歳、3歳、1歳)がいる35歳のパパランナー。

100マイルはUTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)を2014年、2015年の2回完走したけれど、どちらも制限時間はギリギリ。なので、ガチなトレラン仲間の中では、だいたい中くらいの走力です。WSは制限時間30時間と短いので、同じ100マイルでも制限時間が46時間30分のUTMBの戦略では通用しないと思い、まずは情報収集から入りました。

幸い、去年のWSの唯一の日本人完走者である青山さんが前職の同僚だったこと(すごい偶然!)、そして今回寄稿させて頂くDogsorCaravanの岩佐さんにお会いでき、Webの情報が少ない中、非常に有益なアドバイスをたくさんもらえました。

  • とにかく暑い!日中は40度ほど。
  • 汗がすぐ乾くので脱水・電解質不足に要注意。
  • 各エイドで大きな血管(首、脇、太ももなど)を冷やす工夫が必要。
  • シルバーバックル(24時間以内の完走者だけがもらえる)にはサブ3程度の走力はやはり必要。
  • 地面は固め。
  • 下り基調には見えるけど、細かいアップダウンの連続。
  • エイドはかなり充実しているのでミニマム装備でよい。
  • ペーサー、クルーは頼めるならお願いしたほうがよい。
  • エイドのサポートは、みんなトレイルランナーなので非常に気が利いている。
  • 氷を入れるので、口の大きいボトルがよい。ただし10分で水になる。

さらにSachikoさんという現地のサポーターもご紹介いただきました。

それにしても、40度の中を160キロ走る、というのだけでも想像を絶する環境です。しかも24時間以内となると、

「9min/kmで24時間走れますか?」

という難題です。いやはや累積標高5500mなんですけど……ちなみにトップは15-16時間。最近の世界トップはどのレースでもキロ6分位ですね。

私の走力ではシルバーバックルは難しいとしても、完走するだけでもとても価値のあるレースなので、まずは完走ペースで走り続けられることを目標にしました。

暑さに負けずに、10 min/kmで30時間を走れるようになる」というのが当面の練習目標となりました。

ウェスタン・ステイツのコースプロファイル。

ウェスタン・ステイツのコースプロファイル。

WSに向けた練習 ロング走とスピードアップ

当選通知からレースまで6ヶ月まであるので、密度の濃い練習をしたかったのですが、新しい会社を立ち上げる準備で忙しかったこと、妻が骨折したり、妻と子供3人全員がインフルエンザにかかったり、また入園入学などのイベントなども重なったりと公私共に忙殺され、4月前半まであまり時間が作れませんでした。

レース直前までの半年の走行距離とトレイル比率はこれくらいです。

  • 1月: 86Km(ロードのみ)
  • 2月:119Km(トレイル45km)
  • 3月:127Km(ロードのみ)
  • 4月:183Km(トレイル100km)
  • 5月:274Km(トレイル180km)
  • 6月:48Km(トレイル30km)

(詳しくは私のStravaを参照ください。)

平日は職場の近くの皇居、家の近くの多摩川。そして休日は丹沢で練習です。中でも次のような点が効果的だったと思います。

  • 練習開始前に、体調と前回の練習に合わせて一番効果的なプランを決めたこと。(LT、VO2 Max、インターバル、有酸素ロングなど)
  • 多摩川30kmや45kmによるロングのベースアップ
  • スピードアップのためのインターバル
  • 暑い中の丹沢長距離トレイル

とくに、丹沢の大倉から焼山登山口までの往復(50Km 累積標高4000m)は熱中症になりながらの9時間で、暑気順応のよい練習にもなりました。

最終的に、12月の時点のLTペースでは大体5”10/kmくらいだったのですが、5月末では4”30/kmまでベースアップでき、直前のフルマラソン自主練では大体3時間30分のペースでも特に疲労感なく走れるようになっていました。

4月、5月で月間走行距離をかなり増やしたので、十条にある内田治療院(トレイルランナーやオリンピック級アスリートたちに絶大な人気)で鍼治療を定期的に行い、疲れが残らないようにしました。

印象深いのが、68歳の父も記録を伸ばし始めたこと。週末の山行は父と一緒にいっていたのですが、なんと5月には父も蛭ヶ岳を日帰り往復(25km、累積1500m)できるようになったことです。コースタイムの50-60%ほどです。やる気があって練習を積めば何歳からでも伸びるということがわかって、息子としてとてもうれしかったです。

直前の走力に合わせてレースのシミュレーションをしたところ25時間48分。5:00にスタートして翌朝の7:00までにゴールすることが目標となりました。登りは11-15min/km、下りは得意なので6-9min/kmで計算しました。UTMBの時と同じように、登り下り毎に距離と標高差と算出し、その傾斜に応じてペースで記載することでシミュレーションしています。

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柳原さんがまとめたウェスタンステイツのタイムチャート(クリックすると拡大します)。

もし好調で100km地点のForest Hillに19:00までについたら、シルバーバックルを狙う計算です(編者注・24時間以内の完走者には完走証としてシルバーバックルが贈られる)。

直前の調整はうまくいき、出国前の時点で多少腰の疲れと左足首に少し違和感がある程度で、調子の良い状態で現地に入りました。

いよいよ渡米、現地入りからレース前日まで

USに入ってからレースが開催される6/25までの日程です。サンフランシスコで仕事が入ったため、1週間前にUSに入りました。

6/18(土)US入り

羽田からサンフランシスコ空港に到着。初めての海外レンタカーを借りて、ダウンタウンのホテルに向かい宿泊。

6/19(日)SF周辺を観光ラン

現地のクルーかつペーサーを務めてくれるSachikoさんとMikeさんの夫妻とお会いして、観光ラン。ゴールデンゲートブリッジの手前に車を止めて、そこからゴールデンゲートブリッジを渡ったところの丘まで往復。20Kmほどランしました。日差しは強いものの海風が気持ちよく、トレイルも市街地から近いのに、海辺の町と自然が溶け合った見事な風景。サンフランシスコはいい町だな、とつくづく思いました。

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ゴールデンゲートブリッジ周辺のトレイル。

6/20(月)、6/21(火)

仕事。

6/22(水)壮行パーティ

午前中は仕事。午後にローズビルのSachikoさん宅へ向かいます。車で3時間ほど。

夜はクルーやペーサー、ボランティアの方などが10名くらい集まり、壮行パーティを開いてくれました。具体的なクルーとの合流地点もここで確認します。欧米の方々の「がんばれ!」「応援しているよ!」という表現は本当にストレートで胸に響き、自信をたくさんもらえました。(20歳位?と聞かれたのはびっくりしました。日本人は若く見えるのでしょうね。)

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壮行パーティにきてくれた皆さん。

6/23(木)いよいよスタート地点 Squaw Valleyへ

レーススタート地であるSquaw Valley(スコーバレー、標高2000m)に向かいます。ローズビルからさらに車で2時間ほど。Squaw Valleyはスキー場に隣接した宿泊・食事スペースなどがまとまった施設です。その中のThe Village at Squaw Valleyホテルにチェックイン。

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昼過ぎに、一番標高の高い地点(Emigrant Pass 標高2700m)に向かって、最後の足慣らしと高地順応をかねて散歩します。5km 累積600mほどを1時間ちょっとで登ったところでケーブルカーの終点があったので、そこで水をもらって戻りました。下りは気持ちいいペースで走ります。

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Squaw Valleyのケーブルカーの終点から。

往復10kmほどでしたが、登りが11min/km、下りは5min/kmのペースで特に汗もかかず息切れもしなかったので、標高の割に大分調子がいいことがわかりました。また登りの傾斜は事前に地形図で考えていたよりは急ではないことがわかったので、目標の26時間を上回れるかも、という期待が出てきました。

夕方は数回完走したベテランランナー達のトーク。川を渡ったあとにシューズをはきかえるか?という質問に、全員がNOといっていたので、シューズやウェアの替えは川向こうにおかないことにしました。(これが後々後悔することに…)夜は、買出しもかねて14km離れたSave Martという大きなスーパーにいき、夕食は近くのピザ屋に入りました。(ボリューム満点でおいしかった。)就寝前まで、どこにドロップバックをおくか最後まで悩みました。

6/24(金)大会前日

13:00までにレース参加登録、ドロップバッグを預ける必要があります。朝食は日本から持ってきた餅3つ。昨日買った野菜で野菜炒めをつくり、日本から持ってきたインスタント味噌汁を飲みます。参加登録会場は大賑わい。丁度6kmのバーティカルが始まるところでした。レース登録は名前を伝えて、写真を撮り、手首にリストバンド、そして記念品をもらうだけです。数分でした。UTMBの1時間待ちとは大違いですね。

ドロップバッグは結局悩んだ末に、4時間おきの地点におくことにしました。RedStar Ridge(29km)、Robinson Flat(47.8km)、Devil’s Thumb(77km)、ForestHill(99.8km)です。後半はペーサーがいるのと、食欲がなくなるのを見越しておきませんでした。

13:30からは主催者のプレゼン。Mandatoryとは書いてありますが、内容的にはまぁ聞かなくても大丈夫ではあります。当日の気温予想や、大会運営者、ラッフル抽選、そしてエリートランナーの紹介などです。遅い昼食をとった後、Medical Researchに参加を申し込みました。これだけのレースを主催される方達に恩返しをしたかったためです。血液をとられたり、レース中に簡単な筋肉疲労のチェックをされます。

レースShopでお土産のTシャツとボトルを買った後、16時頃からホテルで仮眠。19時頃起きて、お餅3個と野菜炒めを食べて、レースの準備、翌朝のチェックアウトの準備をして、また21時頃ベッドに入りました。夕方に仮眠したことと緊張とが混ざって、起きているのか寝ているのかよくわからない夢を見ました。

6/25(土)大会当日 スタート直前まで

  • 2:50 起床。シャワーを浴びて、お餅を6個食べました。100マイルのレース前にお餅をできる限り食べるのが私の習慣です。去年のUTMBでは熱中症でレース中一切食事ができず、レース前の朝食・直前に食べたお餅12個のエネルギーだけで走りきりました。不安のある左足首にだけテーピング。足裏、股、おしりにワセリン。そして日焼け止めを塗りたくります。水・電解質不足に備えて、ザックにはハイドレーション1.5L(1LをOS-1、0.5Lを水)、胸ポケットに350mlのソフトフラスク(氷が入る口の大きいもの)を用意しました。
  • 4:20 ホテルチェックアウト。
  • 4:30 スタート会場でbib(ナンバーカード)と、靴につけるチップの入ったテープを受け取ります。SachikoさんとMikeが会場まで来てくれて、私の車をゴール地点の Auburnまで運んでくれるとのこと。本当に助かります。Medical Researchの一環としてカプセルを1つ飲みました。筋肉疲労を和らげる成分が入っているのと、そのプラシーボがあり、レース後にどちらのグループか教えてくれるとのことでした。会場の朝食会場は人が多すぎて何があったのかよくわからなかったので何も食べませんでした。
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レース出走直前の柳原さん

いよいよスタート

レース開始! スタート~Duncan Canyon (16マイル / 29km地点) まで

  • 5:00 東の空が明るくなってきたタイミングでついにスタートです。最初からいきなり600mの登りかつ一番標高の高い地点(2656m)へ向かうので、一部のエリートランナーを除いてみな早歩き。この時点で15-18度くらい。とにかく気をつけていたことは次の二つ。
    • 後半まで飛ばさない
    • 日中の暑いときは飛ばさない。朝の涼しいときは気持ちいい程度にスピードアップ
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    スタートからまもなくコースに朝日が差し込む。

    登り始めてすぐに朝焼けが始まります。時々後ろを振り返って写真を撮りました。タホー湖が遠くに見えて本当に美しい。途中、去年青山さんのペーサーを務めた Jimさんや、他の日本人の方から声かけしてもらいました。10kmほどで標高2656mのレース最高地点に。山頂近くは雪が残っていましたが、実際に雪の上を歩かなくてはいけないのは数十メートルほどでした。

    ここまで全て登りでペースは11min/km程度。当初の想定は15min/kmなのでかなり調子がよい。汗もかかず追い込みすぎている感覚もないので、レース前から引き続き調子が非常に良いことがわかります。

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    コースの最高標高地点には雪が残る。

    山頂からは下りとフラットが混ざった狭いトレイルがしばらく続きます。しかし日本の山のように木の根っこが多い部分は少なく、走れる人はかなりスピードが出せるルートです。細かいアップダウンが多く、UTMBのようにガツンと長く登って、ガツンと長く下るような感じではありません。この辺りはまだランナーの間隔は狭い状態です。無理はせず、下りで広い道なら時々抜くようにしていました。

  • 7:15 最初のエイドステーション Lyon Ridgeに到着。全てのエイドでボランティアが待ち構えてくれて「何をしたらいい?」と聞いてくれます。ハイドレーションの中はまだかなり残っている。水を手持ちのフラスクに追加してもらうだけで足早に通り過ぎました。日差しが本格的になり始め、かなり暑さが出てきます。この時点で25-30度くらいです。ここからRed Star Ridgeまでもアップダウンが繰り返す細いトレイルが続きます。
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Lyon Ridgeのエイドステーション。

  • 8:25 最初のドロップバッグを置いたRed Star Ridge(16マイル)。エイド手前でナンバーを確認する人がいるので、到着次第すばやくボランティアの人がドロップバッグを手渡してくれます。ハイドレーションを渡したら、水と氷で満たしてくれたり、手持ちのフラスクにコーラをください、とお願いできたりと、本当にいたせりつくせりでした。ドロップバッグの中身を出すときも、袋を開けるのを手伝ってくれたり、最後のごみ処理もしてくれました。OS-1をハイドレーションに補給し、少しジェルとアミノ酸を食べて出発します。このあたりからは得意な下りなので、時々抜きながら、最初のキャニオンの入り口、Duncan canyonに向かっていきます。
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コース前半部のトレイル。

  • 9:57 Duncan Canyon(23.8マイル)に到着。予定の10:40よりかなり早くついたので、ちょうどクルーのSachikoさんがギリギリ間に合ったところでした。自家製のポカリスウェットや、パイナップルなどを頂きます。しょっちゅう水を浴びるため、壊さないようにiPhoneはここでSachikoさんに渡しました。5分ほどで出発します。この地点で129位だったのでいい成績です。38km走っても特に疲れが感じてはいなかったので依然好調。「このまま続けば24時間目指します!」と伝えますが、既に暑さは40度近い熱気の中。しかも日陰がないので、もろに直射日光を味わうことになります。ここからキャニオン。600mの下りと登りが待っています。

暑さとの戦い Duncan Canyon(23.8マイル)~ Dusty Corner(38マイル / 64km地点)

  • キャニオンに下りると、とにかく暑い!!!!おりればおりるほど熱気がこもっています。日差しもどんどん高くなり、影が短くなってきます。あまり飛ばさないように気をつけながらも、水を飲む量がどんどん増えてしまいました。ハイドレーションはほとんど経口補水液(OS-1または水にパウダーを溶かしたもの)だったので、ここで電解質を飲みすぎたのがその後ネックになったのでしょう。キャニオンを下りきる地点には小川が流れているので、ジャブジャブと足元だけでなく体も濡らして通過します。キャニオンを下りきると、600mのきつい登りが待っています。濡らした体は10分も経たずにカラカラになります。
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コースの途中、熱気のこもる谷底の沢で体を冷やす。Photo © Facchino Photography

  • 11:33 Robinson Flat(29.7マイル)に到着。もう一人のクルーのNickが待っていてくれました。ドロップバッグを受け取り、水を浴びます。アドバイス通り太い血管をスポンジでじっくり冷やします。(首筋、脇の下、太もも)Nickが持ってきてくれた冷たいチェリーをむさぼるように食べてから出発しました。ここでもOS-1を補給し、手持ちのフラスクにも経口補給の粉末を入れて出発します。ここからLast Chanceまでは基本的に下り基調、短いアップダウンが繰り返します。
  • 13:26 Dusty Corners(38マイル)。クルーのMikeとSachikoさんがまたきてくれていました。しかし4時間前と打って変わってなんだか胃の調子が悪く、水を飲む気が起きません。パイナップルなどをほんの少し食べて、経口補水は追加せず、フラスコの中身を真水に替えて出発しました。ここまでが調子の良い区間。そして、ここからが100 Mileレースの始まりでした。。
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Dusty Cornerのエイドでの柳原さん。

トラブル続出 Dusty Corner(38マイル)〜Forest Hill(62マイル / 99.8km)

  • Dusty Corner から Last Chanceまでは9kmほどの狭い下りトレイル。本来一番得意な場面でキロ5分くらいで行きたいところ。しかし、お腹がとにかくゆるくて、1-2kmくらいずつにトイレに行く始末。(すみません、木陰に隠れるだけです…)水を飲むと数分後にすぐに出てってしまう始末で、まったくペースが出ません。しかもLast Chanceエイドの手前で、突然左足首の前が痛くなりうずくまります。ひねったのかどうかよくわからないのですが、もしかしたらテーピングで左右のブレを抑えていた分、前後の腱を使いすぎたのかもしれません。胃腸の回復もあわせて10分ほど休み、足首に携帯していたマッサージクリームのFlash Bounceを塗ったら痛みはかなり低減しました。結局、この区間だけで30人近くに抜かれました。
  • 14:45 Last Chance(43.3マイル) 。ほうほうの体で到着。体調不良は熱中症かと思い、エイドにあったリクライニングチェアーでさらに10分くらい頭を冷やして回復に努めました。しかし、どうも熱中症や水不足ではない感じなので、ようやく「電解質のとりすぎ」ということがわかりました。OS-1の飲みすぎ、ということです。なので、全てのハイドレーションの中身を捨てて真水に切り替え、喉が渇いてきたタイミングだけで「チビチビ」と飲む方針に変えました。この区間で前半で培った40分位の貯金はほぼ全て使ってしまいました。そして、ここから2つ目の大きなキャニオン。やはり暑い。 お腹は相変わらず優れない。足の痛みはほとんどなくなったので、下りはかなり抜きましたが、のぼりでまた抜かれて、、という流れでした。
  • 16:19 2つ目のキャニオンを登り終えたところで、Devils Thumb(47.8マイル)に到着。ドロップバッグを受け取ります。ここで及川さんと丁度合流し、記念写真をとりました。熱いスープをもらい胃薬も飲んで、少し胃をリフレッシュさせてから、最後のキャニオンに向かって再出発です。ここからの下りでは調子よく下った所ロストをしかけて、他の選手に声をかけてもらいました。
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サポートクルーの皆さんに囲まれて記念写真。

  • そして最後のキャニオンに入ります。このあたりになるとレース開始から12時間。17時ならば日本では涼しくなる時間ですが、ここの気候では18時くらいまで日中と同じ暑さ。そしてキャニオンの最低部は80Kmでレース中間地点。。長時間揺れることによる胃腸の疲れもかなり出てきます。暑さと疲労で、私だけではなく、周りもだいぶペースも落ちていました。途中で右足の裏と右足の親指が痛くなってきたので、自分でテーピングをして補強しました。
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18時近くなってもまだまだ暑いが、どうにか走る。

  • 18:32 Michigan Bluff(55.7マイル)。3つ目の最後のキャニオンを登り終えたところのエイド。またクルーのNickがきてくれていました。しかしチェリーを少し食べるだけで元気が出ません。気持ち悪さMAX。足はまだ元気なのに動けない、、と悔しい状態です。日本人のボランティアの方も声をかけてくれましたが、正直気持ちが悪すぎてまともな返事ができず、「とりあえず、ちょっとだけほっといてください」などといって座り込んでしまう始末でした。すみません。とにかく、日が沈みかかるのでようやく暑さから開放される、、という気持ちでいっぱいでした。10分ほど休んでから再出発。ここはアクセスが良い場所なのか、エイド周辺で応援してくれる人がたくさんいて、コースに戻ると大歓声を頂きました。
  • 20:30 Forest Hill(62マイル)到着。ここは一番大きいエイドかつペーサーが始まる場所でもあるので、大賑わいです。Mike、Sachiko、Daleが待っていてくれました。エイドの手前でチェアーを用意してくれていたので、座って味噌汁を飲みます。UTMBでも経験済みですが、長距離で疲れた体は味噌汁だけ受け付けられるので不思議です。そして足裏のテープを張り替えようとしたら、かなり皺ができて一部裂けてたりとひどい状態。小川を渡る際に濡らしたまま走ったのがよくなかったのかもしれません。エイドのメディカルできちんと処置をしてもらいに向かいます。メディカルのお姉さんは、右足裏を洗ってテーピングを施してくれました。さらに左足の自分のテーピングも外してもらい、痛めた前側に新しいテープを貼ってくれました。本当にありがとうございます。
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Forest Hillのエイドで足の応急措置を受ける。足を洗うのが痛くて笑いながらギャーと声をあげた。

もう胃袋は動かないのと、スピードが出ないので使うエネルギーは少なくなることがわかったので、用意したジェルはほとんどおいていき、各エイドで1-2個ジェルをもらうだけにしました。メディカルと補給などで40分ほど滞在し、結局、Forest Hillの出発は21:10。まったく予定通りの時間に収まっていました。この時点では「残り約60km。予定通りに26時間でゴールかな」とか甘いことを考えていたのですが……

睡魔と痛みとの戦い Forest Hill(62マイル)~ Browns’s Bar(89.9マイル / 125.6km)

  • Forest hill を21:10出発。ここからが後半の夜間のステージです。ペーサーのDaleとRucky Chucky(78マイル)まで併走します。ペーサーを頼むのは初めてでしたが、やはり二人だとライトで道が明るくなるので助かります。しかし胃腸のトラブルがまた始まってしまい、しばらくペースがでません。周りをみると、吐いている人がところどころにいました。「ああ、私だけじゃないんだな…」と思いました。10kmくらい遅いペースで付き合ってもらったところ、ようやく電解質のバランスが取れたのか、突然体がすっきりします。そこからは一気にペースアップし10組以上抜いていきました。しかし川につく手前あたりから、左足が痛くなります。今度は左足首の前側面です。しかも、結構強い痛みで足首をあまり曲げられない状態に。酷い捻挫の症状です。Last Chanceの手前で痛めた部分が限界にきてしまったのか。それか、やはりここまでのハイペースで100kmなんて走ったことがなかったので、筋肉だけでなく関節も疲れが出てしまったのか。結局この捻挫の痛みは酷くなるばかりで、ここから最後まで苦しみます。「あと50Km、この痛みで走れるだろうか……」と初めて完走が不安になりました。結局、この痛みが出てからはかなりペースダウンしてしまい、抜いた人全員にまた抜き返されるような区間でした。
  • 1:32 Rucky Chucky(78マイル)。予定より1時間ほど遅れて到着。MikeとSachikoが待っていてくれて、ペーサーはDaleからMikeに交代します。さて、ここからが名物の川渡り。ライフジャケットを着て、川に渡されたロープをつかみながらゆっくりと進みます。ロープに沿って3mおきくらいにボランティアの方が立っていて、足の置き場を指示してくれます。足を入れたとたん「つめたい!!」スローペースに落ちていたので体温も下がっており、予想以上の冷たさ。しかも、身長が低いので、胸の近くまで水に入らなくてはいけません。冷たすぎて、ギャ~ギャ~ 言いながら渡りました。
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Rucky Chukyで川を渡る。トップ選手は夕方だが、柳原さんが渡ったのは真夜中でまっくら。 Photo © Facchino Photography

しかし、後ろを振り返ると、180-190cmくらいのMikeは腰の辺りまでしか浸かっていませんでした(笑)

さて川を渡りきったところには Drop Bag地点があるのですが、ここで着替えを置いておけばよかったととても後悔しました。胸の近くまで水に浸かってしまいお腹まで冷えているのと、気温は15度くらい。見る見る体温が下がってしまいます。走って体温を上げたくても足が痛くて走れない状態。替えの靴下だけザックに入れておきましたが、まだ靴がぬれているので次のエイドまでビチョビチョのまま、震えて歩きました。

  • 2:18 Green Gate(79.8マイル)。もう食欲もなく、走る気力もない状態。靴下だけ履き替えて、暖かいスープを一口だけもらい、我慢してひとつだけジェルを食べて再出発します。もう痛みで走れないので、どんどんと抜かれていきます。しかも、ここからは眠気との勝負。UTMBでは45時間寝ないで走ったので、24時間くらいなら眠気は大丈夫かな、とたかをくくっていたのですが大間違いでした。昼間の熱気、ハイペースによる体力消耗、川渡りでの急な体の冷え、走れないための体温の低下……いろいろなものが積み重なって極度の眠気が襲ってきます。シングルトレイルで狭い区間なので、何度もふらふらとトレイルを外れそうになったところを、Mikeにサポートしてもらうような区間でした。もう完走狙いで足を止めないことだけを考えます。時々眠すぎて「1分座ってもいい?」と聞くと「そこはポイズンオーク(漆のようなもの)があるからダメ」といわれて座れません。後から思うと、 Mikeのやさしいサポートだったのでしょうね。この当たりでGarminの電池も切れてしまいました。
  • 4:18 Auburn Lake Trail(85.2マイル)。このエイドはほとんど覚えておりません。ストーブがあったのでそこの前のいすに座り「5分寝かしてくれ」と Mikeに頼んだら、なんとMikeがカップ麺を作って持ってきてくれました。一口食べたらかなり気持ちがしゃきっとなった気がします。ここからようやく空が白み始めてきます。出発してもまたふらふらとするので、これはいけない、と思い、気合を入れるために「おっしゃ~~~~!」と大声を出して飛び跳ねたりしてみました。すると元気がでて頭もすっきりしてきます。そしたら Mikeも合わせて、海軍の歌を手拍子で歌い始めます。歌詞を教わりながら、私もリズムに合わせて手拍子。そんなことを1時間くらいしてしていくと、体もあったまって、空も明るくなるし、ということでようやく眠気地獄から解放されました。しばらく「お互い、早くこうすりゃ良かったな」とかいって笑いながら歩いていきました。結局、この眠気と痛みの区間では、15 min/km位のペースでした。

そしてゴールへ Brown’s Bar〜Auburn(100マイル / 161km)

  • 6:12 Brown’s Bar(89.9マイル)。空は大分明るく、ここのエイドは大きな音量で音楽を流しています。座ると寝てしまいそうなので、蜂蜜たっぷりのパンケーキを1枚もらって出発します。これが結構パワーが出ました。ようやく残り10 Mile。左足の痛みもほぼMAX。いろいろな形で着地をすることで、負担を少しでも和らげていきます。このときUTMBみたいにストックがあれば腕の力で進められるからいいんだけどなぁ、とつくづく思いました。このあたりで元気が残っている人が走り始めて、どんどん追い抜いてきます。深夜はそんなに抜かれなかったので、朝になって目覚めた人が多かったのでしょうね。
  • 7:33 Highway 49(93.5マイル)。高速道路に近いエイドステーション。大勢のサポーターが応援してくれていました。どんどん暑くなってきますので、早くゴールしたい気持ちの方が強く、パンケーキを一つまみもらってすぐに出発します。ここから暑さがどんどん強くなります。強烈な日差しが刺さるように痛く、Forest Hillでサングラスや帽子を渡してしまったことを後悔しました。(日が昇る前にゴールするつもりだったから!)
  • 8:50 No Hands Bridge(96.8マイル)。もともとは手すりがなかったためこの名前がついたとか。橋の下を流れる川は雪解け水を含んでいるのか非常に純度が高そうなきれいな水。ここからゴールまで最後の5kmの登りです。足首を痛めていると登りの方が楽なので、むしろ助かる感じでした。ようやく完走はほぼまちがいないと確信できるタイミングでした。
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残り3マイルとなるエイドへの手前の下り。左足はただ引きずっているだけという状態。

  • 9:29 Robbie Point(98.9マイル)。最後の登りを登りきってトレイルが終わったところに最後のエイドステーション、Robbie Pointがあります。もう周りも完走者を迎えるモードです。フィニッシュに向けて体中に冷や水を浴びてリフレッシュ。さらにクルーの SachikoさんとNick、そして前半のペーサーを務めてくれたDaleも待っていてくれていました。ここから残り2kmはウィニングラン。みんなで一緒に走っていきます。沿道の家の庭先など至る所から、応援の人たちが盛大に声かけしてくれます。「Congratulations!」「Awesome!」とか。残り1kmくらいで「あと15分でフィニッシュしたら28時間台だよ」といわれたので、少し早歩きにしました。そしてついに、ゴール会場のトラックに入ります。UnbreakableのDVDなどでなんども映像で見た光景。しかも、寝ずにサポートしてくれたクルーとペーサーが一緒に走ってくれています。ここでやっぱり泣いてしまいました。名前とかをアナウンスしてくれているはずですがあまり聞こえず、ただただ「良かった~」「やった~」ともらしながら走ります。最後のストレートラインではサポーターは離れて、一人でゴール。ハイタッチをしていきます。
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最後の1マイルはサポートクルーと一緒にフィニッシュを目指す。

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全力を出し切った。Photo © Facchino Photography

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28時間53分06秒で2016年のウェスタン・ステイツをフィニッシュ。Photo © Facchino Photography

  • 9:53 そしてついにゴール。28時間53分06秒、211位。

レース後

100マイルを30時間内で完走できたこと。

灼熱のレースをやりとげたこと。

左足の痛み、苦しさ、眠気。

支えてくれた、エイドのボランティア、Forest Hillのメディカルで治療してくれたお姉さん、そして寝ずに付き添ってくれたクルーとペーサー。

いろいろな気持ちで胸がいっぱいになりました。

反省点はたくさんあります。24時間はおろか、最初の設定の25時間50分からも3時間くらい遅れてしまいましたし、後半の50Kmで50人くらい抜かれてしまいました。

中盤の電解質の取りすぎや、後半の足の痛みがなければ……と思いましたが、それも含めて100 Mileを想定ペースで走るだけの経験と実力がまだなかったのでしょう。左足の痛みに紛れていましたが、右足の親指の爪はほぼ剥がれていました。 筋肉、関節、胃腸すべてが悲鳴をあげたのだろうなと思います。これらは次の100 マイルに向けて貴重な経験値になりました。

レース終了後、バックルを一人ひとり受け取ります。(これが1時間以上くらいかかるので要注意!)

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ほぼ同時刻に完走した、日本からのもう一人の参加者、及川さんと一緒に。

そしてSachikoさんの家まで車で戻り、仮眠をした後、バーでみんなで祝杯を挙げました。(店員からIDを見せてくれといわれたり、息子さんすごいね!とかいわれたので、やっぱりかなり若く見られたようです。)

翌朝、起きると両足ともポンポンに腫れていて象の足のよう。左足首の捻挫部分はぽっこり腫れて、右足の親指のつめはほとんど剥がれ気味。この2点の痛みは強かったですが、足裏の皮の裂けはForest Hillでのテーピングが適切だったのか大したことはなく、太ももなどの筋肉疲労はまったくありませんでした。

朝食の後、近くの革製品の店に行き、バックル用のベルトを購入。そこでMike、Sachikoさんとお別れします。サンフランシスコ空港まで3時間ほど運転して、夕方の便で日本へ帰国しました。

おわりに

Western StatasはUTMBとは全く性質が違う100マイルでした。UTMBはいろいろな景色を巡る長旅のようですが、WSは全ての区間が走れる傾斜なのでまさにレースです。

充実したエイド、F1のピットインを彷彿させる熟練ランナーのボランティアたち、キャニオンの絶景、声援。どれも素晴らしいもので、ランナーのポテンシャルを最大限引き出してくれます。密度が圧倒的に濃い1日でした。来年も、シルバーバックルを狙いにまた抽選に申し込むと思います。

最後にですが、いつも練習やレースのときに3人娘の面倒を見てくれた妻、アドバイスをくれた青山さんと岩佐さん、クルーのNick、ペーサーのDaleとMike、そしてクルー・ペーサー・移動・歓迎パーティーなど全て手配してくれたSachikoさんに感謝いたします。おかげで完走できました。本当にありがとうございました。

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不眠不休でサポートしてくれた皆さんと完走パーティ。

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ブロンズバックルとメダル。メダルは今回サポートしてくださったSachikoさんへプレゼント。

 

装備・ウェア

  • ザック Salomon Advanced skin s-lab 5L
  • ハイドレーション Camelbak 1.5L
  • ソフトフラスク Hydra pack 350ml (口が大きくて氷が入る)
  • シューズ La Sportiva – Ultra Raptor
  • ソックス DryMax (一番分厚いもの)
  • コンプレッション CEP (ふくらはぎのみ)
  • 帽子 Salomonの日よけ付きキャップ
  • ウェア Salomon S-Lab EXO、夜間はMizunoのランシャツ
  • 短パン The North Face Flyweight Racing Shorts
  • 時計 Garmin Forerunner 910XT
  • ライト Petzl Nao
  • サングラス AZR
  • 緊急用常備小物(ニューハレ 50cmFlash Bounce 15mlロキソニン太田胃散

食料・サプリ

  • ジェル Honey Stinger OrganicHuma Chia
  • 電解質 経口補水液のパウダー、塩熱サプリOS-1(ドロップバッグに)
  • アミノバイタル(アミノ酸、プロテイン)
  • ベスパ
  • クルーが持ってきてくれたのは、味噌汁、自家製ポカリ、パイナップル、チェリー。
柳原尚史
柳原尚史(やなぎはら・たかし)1981年2月生まれ、東京都出身。3児の娘のパパ。30歳まで運動経験のないプログラマー。2012年、ランニング始めた矢先にDVD「激走モンブラン」(2009)に感動しUTMBを目指す。2014年UTMBの4か月前に病気で足の手術を受けつつもどうにか完走。2015年のUTMBでは念願だった娘とのゴールを果たした。練習は主に丹沢主脈。長距離・縦走・夜間・単独行・下りが大好き。ブログはこちら
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