6年ぶりに出場キリアン Kilian Jornetがやっぱり勝つのか、アメリカ勢の初優勝があるか、原良和 Yoshikazu Haraや土井陵 Takashi Doiをはじめ日本勢の活躍は?来週から始まる15回目のUTMB®︎で最も注目が集まるのは、やはり171km 10,000mD+のUTMB®です。そして今年のUTMB®︎を有力選手に注目してみた場合、その層の厚さに圧倒されます。9月1日金曜日午後6時(日本時間2日土曜日午前1時)にスタートするUTMB®︎は今年のUltra-Trail® World Tourのシリーズ戦第16戦で”Serie Bonus”レーベルのレースです。
この記事では今年のUTMB®︎に出場する男子の有力選手をご紹介します。
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(写真・選手を待つシャモニーのスタート・フィニッシュゲート。Photo by Koichi Iwasa of DogsorCaravan.com)
当サイトはUTMB®︎の大会メディアパートナーとして今年のUTMB®︎を現地で取材します。有力選手のインタビューや、UTMB®︎だけでなく、各姉妹レースについても会場やコース上から大会の様子をお伝えします。大会期間中は当サイトの記事のほか、速報についてはTwitterアカウント / @DogsorCaravanやFacebookページもあわせてご覧ください。
今回のUTMB®︎について大会パートナーのColumbia Montrail、MountainHardwearのご協賛によりレポートをお送りします。
UTMB®︎で開催される主なイベントとその日程については当サイトの記事をご覧ください。
UTMB®︎に先立って行われる119kmのTDS®︎、56kmのOCC、101kmのCCC®︎の有力選手、そしてUTMB®︎の女子有力選手については、次の当サイトの記事でご紹介しています。 UTMB®︎ではITRAのパフォーマンスインデックス*によって有力選手に優先エントリー(抽選免除)の機会を設けています。参加料免除でエントリー(男子)できる850点以上というのはUTMB®︎でトップ10に入るレベルですが、今年は23人が該当。トップ20圏内が狙える800点以上まで含めると計60人、参加料は必要なものの優先エントリー(男子)できる750点以上まで広げると計118人となります。UTMB®︎に世界から有力選手が集まるのは毎年のことですが、以下でご紹介する顔ぶれを見ても今年のUTMB®︎はここ数年で最もコンペティティブなレースになりそうです。トップ10候補の面々:やはり優勝はキリアンなのか
キリアン・ジョネット Kilian Jornet Burgada (スペイン)は世界で最も有名なトレイルランナーでしょう。スキーマウンテニアリングや軽装でスピーディな「ファスト&ライト」というスタイルでのアルパインクライミングでもよく知られた山岳アスリートです。UTMB®︎では2008年に20歳で優勝したあと、2009年、2011年と3回優勝。今回29歳で6年ぶりに参戦します。スカイランニングから100マイルまで、走れるトレイルからテクニカルな山岳レースまでその実績は豊富ですが、UTMB®︎に関連するところではレユニオン・Diagonale des Fousで2010年、12年に優勝、Hardrock 100で2014年から今年17年まで四連勝中。今シーズンは5月にエベレストのスピードクライミングに挑戦し、一週間のうちに二度山頂に立つことに成功。6月にはMarathon du Mont Blanc 42k、7月にHardrock 100、8月にSierra-Zinal 30kでいずれも優勝しています。今年の春にキリアンが発表した今年の予定の中にUTMB®︎が含まれているのを見たときには、いくらキリアンでも楽勝とはいかないのではと当サイトも考えましたが、キリアンが余裕で勝利を収めていくのをみると、今年のUTMB®︎もキリアンのレースになるのは間違いないと思うようになりました。キリアンのレース展開はいたってシンプル。今回もスタートしてから夜の間は上位集団を余裕で走りながら先頭を追わず、朝方にグラン・コル・フェレ(101km地点)を過ぎるあたりから先頭の選手に追いつき、シャンペ(126km地点)かトリアン(142km地点)あたりからようやく独走態勢に入る、というキリアンの得意な展開になるのかもしれません。
そんな当サイトの予想を覆してくれるとすれば、それはUTMB®︎で優勝経験を持つ二人に違いありません。フランソワ・デンヌ François D’haene (フランス)は2014年にUTMB®︎で優勝。その時の優勝タイム・20時間11分44秒はUTMB®︎の通常コースの最速記録となります。このほか、2012年の100kmに短縮されたUTMB®︎で優勝、さらに遡るとCCC®︎で2006年に4位、2007年に5位でした。2014年にUTMF、UTMB®︎、Diagonale des Fousの三冠を達成したあとはレースからは距離をおいていましたが、昨年2016年はHong Kong 100、Diagonale des Fousで優勝。今年はMIUT(マデイラ)、Maxi-Race 113k、Trail Verbier St Bernard 62kで優勝していてその実力は健在。キリアンとどんなレースを見せるか。現在32歳です。
もう一人のUTMB®︎チャンピオンは2013年と2015年に優勝したグザビエ・テベナール Xavier Thevenard (フランス)。2010年にCCC®︎、2014年にTDS®︎、2016年にOCCでも優勝していて、UTMB®︎の4レース全てで優勝を経験しています。昨年はHardrock 100に出場して3位となったほか、今年はデンヌが優勝したMIUTで3位、Transvulcaniaで7位、80km du Mont-Blancで優勝という成績。昨年は雨で短縮されたもののUTMFのために来日したことでも話題になりました。キリアン、デンヌとの直接対決をを制したい、という気持ちはきっとあるでしょう。キリアンと同学年の29歳です。
さらにここ数年のUTMB®︎で上位を占めてきた選手がそこに加わります。中でもアメリカの3人はいつかUTMB®︎を制する日がきっと来るでしょう。まずティム・トレフソン Tim Tollefson (アメリカ)は2015年のCCC®︎で2位、昨年のUTMB®︎ではルドビック・ポムレ、ゲディミナス・グリニウスに続いて3位でフィニッシュ。今年もUTMB®︎にエントリーしています。今年は1月のHong Kong 100で5位、5月のUltra-Trail Australia 100kで優勝、7月のSpeedgoat 50kで2位。今年のUTMB®︎に集中していることでしょう。
デビッド・レニー David Laney (アメリカ)も初挑戦の2015年UTMB®︎で終盤に順位を大きく上げる快走で3位になったことが話題になり、翌年の2016年も4位でフィニッシュ。昨年12月のTNF 50mileで3位、今年6月のBroken Arrow Skyrace 26kで2位。もっぱら地元のレースを走り、海外はUTMB®︎に絞っているようにみえますが、今年も手堅い走りを見せるに違いありません。
昨年のUTMBでトリアン(142km地点)まで先頭に立ち、後退してフィニッシュは6位となったものの、そのガッツあふれる走りが話題になったのはザック・ミラー Zach Miller (アメリカ)。その前年のCCC®︎では優勝しています。2013年にアメリカの伝統ある50マイルレース、JFK 50を全く無名で優勝したところからトレイルランナーとしてのキャリアが始まりました。昨年のUTMB®︎の後は12月のTNF 50mileで優勝していますが今年は目立ったレースには出ていません。とはいえ、今年はHardrock 100の出走権を捨ててUTMB®︎を選んでいるので、十分調子を整えてレースに臨むはず。トレフソンやレニーに比べると感性に従って積極的に前を走るタイプですが、それだけに調子がよければ驚くような好結果を残すでしょう。
2014年のUTMB®︎でスマートな走りで後半に順位を上げて4位でフィニッシュしたジェイソン・シュラーブ Jason Schlarb (アメリカ)もここで紹介すべき名前です。その後も地元コロラドのRun Rabbit Run 100で2015年に優勝しているほか、Eiger Ultra Trail E101で2015年に2位、2016年にHardrock 100でキリアンとタイで優勝。昨年のUTMB®︎では31km地点でリタイアしていて今年はリベンジということになりますが、今年7月のHardrock 100ではリタイアしているのが気がかりなところです。
リトアニアのゲディミナス・グリニウス Gediminas Griniusは2016年のUTWT年間チャンピオン。UTMB®︎では2014年に5位、2015年は11位を走りながらヴァルローシン(153km地点)でリタイア。そして昨年は優勝タイムに26分差で2位でした。2015年には来日して雨の中で行われたUTMFで優勝しています。今年に入ってからは1月のUltra Trail Tai Mo Shan 162kで優勝、2月のTarawera Ultramarathonで5位、4月のMIUTで4位となりましたが、夏になってからは6月のLavaredoで12位、7月のEiger Ultra Trail E51で8位。ハイペースでのレース出場がブレーキになっていなければ、今回も上位に食い込むでしょう。
ハビエ・ドミンゲス Javier Dominguez Ledo (スペイン)は2013年のUTMB®︎で3位となって世界のトレイルランニング界から注目を集めるようになった選手です。2014年はUTMB®︎で22位、Diagonale des Fousで5位、2016年はスカイランニング世界選手権・Buff Epic Trail 105kで3位、UTMB®︎で5位、Diagonale des Fousで3位と長距離トレイルで実力を発揮しています。今年はHong Kong 100で15位となったほかは国際的な大会には出ていません。当サイトが7月のEhunmilakで優勝したドミンゲスにインタビューした際には、Tor des Geantsに焦点を合わせていると話していました。となるとUTMB®︎にはどのように臨むのか?
ミゲル・ヘラス Miguel Angel Heras Hernandez (スペイン)は勝てないレースはエントリーしていても走らない、走っていても途中で止める、という選手。ただ、そうした姿勢でありながらも素晴らしい結果を残しているので、プロフェッショナルなアスリートだといえます。UTMB®︎では2009年にDNF、2011年にキリアン、イケル・カレラと3人でトップを走りながらトリアン(142km地点)でDNF、2013年はグザビエ・テベナールに続いて2位でフィニッシュ、2015年は4位を走りながら85km地点でリタイア、2016年は5位を走りながら97km地点でリタイア。一方で最近でも2016年のUltra Pirineu、Templiers 76k、今年7月のUltra Siera Nevada 100kでは優勝していて、その実力に揺らぎはないようです。
トフォル・カスタニェール Tofol Castaner Bernat (スペイン)は45歳のベテラン選手で2012年にCCC®︎で優勝、2014年のUTMB®︎で20時間55分という好タイムで2位になっています。UTMB®︎では2015年、2016年のレースでスタートしながらもリタイアしていますが、一方では2015年のTempliers 75kでは3位、2016年はMIUTで2位、トレイル世界選手権・Trans Peneda-Geresで8位、今年はWestern Statesで11位、Swissalpine 78kで優勝。昨年のポムレのようなベテランの逆転劇を演じる可能性もあります。
まだ続くトップ10候補
以上は最近のUTMB®︎で上位に入った経験を持つ選手ですが、以下に上げる選手の名前をみても全く遜色はありません。表彰台に上がれるトップ10争いは非常に激しいものとなりそうです。
アンディ・サイモンズ Andrew Symonds (フランス在住、イギリス) といえばもっぱらスカイランニングのレースで活躍していたアスリートですが、昨年からは100kmを超える長距離のトレイルレースでも活躍しています。昨年3月のTransgrancanariaで5位、6月のLavaredo Ultra Trailで優勝、スカイランニング世界選手権・Buff Epic Trail 105kで2位。今年はMarathon des Sablesにも参加して9位で完走しています。昨年はUTMB®︎を走っていて4位でしたがシャンべ(125km地点)でリタイアしています。今年はMDS以降はレースを控えてUTMB®︎に備えている様子です。
ヨーロッパのトレイルランニング界の新世代のスターの一人として注目されるパウ・カペル Pau Capell (スペイン)は26歳。昨年はHong Kong 100で4位、Transgrancanariaで3位、Ultra Trail Australia 100kで優勝、Lavaredo Ultra Trailで6位となったのちにTDS®︎で優勝。今年が171kmのUTMB®︎に初挑戦です。今年はTransgrancanariaで優勝、MIUTで2位となっています。
ディドリク・ヘルマンセン Didrik Hermansen (ノルウェー)も2015年にTransgrancanariaで2位、Lavaredo Ultra Trailで優勝して一気に注目を浴びるようになったランナーです。2016年にはTransgrancanariaで優勝、Western Statesで2位に。今年は当サイトがいずれも取材したHong Kong 100で4位、Transgrancanariaで3位、Penyagolosa Trails CSPでDNFといった結果で本来の実力は出しきれていない様子。昨年のUTMB®︎には出場していましたがDNFでした。
昨年のUTMB®︎で7位の セバスチャン・カミュ Sébastien Camus (フランス)は昨年のMIUTで3位、2015年Diagonale des Fousで2位。2013年CCCで2位など長い経験を持つトレイルランナー。厳しいコンディションでのレースになれば上位になることでしょう。
今回のUTMB®︎のダークホースの一人がバイダス・ゼラビス Vaidas Zlabys (リトアニア)です。もっぱらローカルなレースを走っていたゼラビスの国際的な大会でのリザルトは2016年のTransgrancanariaでの8位だけでしたが、今年のTransgrancanariaでは2位に。初挑戦となるUTMB®︎ではどんな結果を出すか注目です。
ジョルディ・ガミト Jordi Gamito (スペイン)は2014年のTDS®︎で5位、2015年UTMB®︎では12位、2016年TDS®︎で5位。UTWTのレースを中心に精力的にレースに出場していて、今年はTransgrancanariaで4位、MIUTで5位、Eiger Ultra Trail E101で3位。2015年のUTMB®︎では終盤に土井陵との競り合う場面もありました。
レース中は首元につけた赤い蝶ネクタイがトレードマークのディエゴ・パゾス Diego Pazos (スイス)は2014年のUTMB®︎で11位。翌年のCCC®︎では4位でした。その後は2015年Diagonale des Fousで4位、2016年Transgrancanariaで3位、80km du Mont-BlancとEiger Ultra Trail E101で優勝、トレイル世界選手権・Trans Peneda-Geresで6位と活躍が目立ちました。今シーズンはTransgrancanariaで8位となったものの、その後にケガをした様子です。リカバリーが気になるところ。
2012年の第一回UTMFで優勝して日本でもおなじみのジュリアン・ショリエ Julien Chorier (フランス)はUTMB®︎では2007年にCCC®︎で優勝、2008年にはUTMBで3位、2010年の短縮版UTMBで4位、2013年に6位、2016年に8位となったほか、2009年と2015年にも出場してDNFとなっています。周りには自分より経験の浅い選手が増える中で、出れば上位を走る安定感があります。2011年にヨーロッパのランナーで初めてHardrock 100で優勝したのもこの人でした。今年はHong Kong 100、Lavaredo Ultra Trailでそれぞれ10位でした。
アメリカのジム・ウォルムズレー Jim Walmsleyには今回、ある意味ではキリアン以上の注目が集まっています。学生時代にクロスカントリー走の選手だったウォルムズレーがトレイルやウルトラマラソンで一気に頭角を表したのは昨年2016年。Bandera 100k、Lake Sonoma 50で優勝、グランドキャニオンのFKTを更新するなど圧倒的な成績を叩き出した後、Western Statesで大会記録を上回るペースで独走しながらも最後にコースをロスト、というドラマティックな展開には、スコット・ジュレク、トニー・クルピチカ、ジェフ・ロウズのようなカリスマ性を感じさせます。今年もTarawera UltramarathonやGorge Waterfalls 100kで優勝したのちのWestern Statesでは100kmすぎでリタイア。ペース配分を細かく計算したりしない、というウォルムズレーにとって初めて挑戦するヨーロッパの山岳コースの100マイルで成功することは難しいように思えます。しかしそういう事前の予想を裏切るのがヒーローです。おそらく序盤はウォルムズレーが今年のUTMB®︎をリードするでしょう。そしてクールマイユール(80km地点)、シャンペ(126km地点)と進んでもなおレースをリードできていれば、今年のUTMB®︎の話題をさらうことになるでしょう。
セイジ・カナディ Sage Canaday (アメリカ) はロードマラソンでの実績を持ちながら、トレイル・ウルトラマラソンで活躍していて、2014年のTNF 50mileでは好タイムで優勝。そのほかにもLake Sonoma 50やSpeedgoat 50kなど、アメリカ国内で50km-80kmのレースで強さを発揮しています。一方今までのところWestern Statesでは2016年に11位、UTMB®︎では2015年にDNFと、100マイルや海外ではその才能があまり発揮されていないようにみえます。今年はHong Kong 100で3位、Lake Sonoma 50で優勝、Marathon du Mont Blanc 42kでは8位、Speedgoat 50kでは3位。
昨年来日して雨で45kmに短縮された中で行われたUTMFで優勝したのはディラン・ボウマン Dylan Bowman (アメリカ)でした。2011年のLeadville 100で優勝、12年のTNF 50mileで7位。Western Statesで5位となった2013年のUTMB®︎に出るために滞在していたシャモニーで足を捻挫して出場を見送りました。その後は2013年のTNF 50mileで5位、2014年Sean O’Brien 80kで優勝、Western Statesで3位、2015年のTarawera UltramarathonとTNF 100 Australiaで優勝、TNF 50mileで2位とキャリアを重ねています。UTMB®︎ではその後、2015年のOCC®︎で9位となっていますが、171kmの方は初めて。今年は4月に100miles of Istriaで優勝、7月にSpeedgoat 50kで4位になっています。
昨年のWestern Statesでウォルムズレーがロストしてリードを失ったレースで勝ったのがアンドリュー・ミラー Andrew Miller (アメリカ)です。若干21歳のミラーですが、長距離のトレイルを走った記録は14歳にさかのぼり、17歳で100マイル(Pine to Palm)を完走しています。UTMB®︎は初挑戦、今年はレースの記録が少なく、今回のために調整を進めていることがうかがえます。
46歳のジェフ・ブラウニング Jeff Browning (アメリカ)は100マイルのような長距離のレースでベテランらしい粘り強い走りを見せるランナーで、2015年の雨のUTMFで3位となっています。その後も2016年にHURT 100で優勝、Western States 100で3位、Hardrock 100で4位、そして今年のWestern Statesでも4位となっています。UTMB®︎では2015年に80km地点でDNFとなっていますが、今回は昨年のルドビック・ポムレのようなあっと驚く終盤の追い上げに期待です。
そしてトップ20候補
すでにここまでで24人を紹介していますが、さらに有力選手が続きます。以下は(例年であれば)20位圏内に入りそうな選手です。
- ジョルディ・ベス Jordi Bes (スペイン): 2014年TDS®︎で3位。
- スコット・ホーカー Scott Hawker (ニュージーランド): 2015年TNF 100 Australiaで2位、2016年Lavaredo Ultra Trailで5位、2017年Eiger Ultra-Trailで5位。
- セバス・サンチェス Sebastian Sanchez Saez (スペイン): 2016年Transgrancanaria 81k優勝。
- ジウーリオ・オルナティ Giulio Ornati (イタリア): 2016年UTMB®︎で9位、今年のMIUTで8位。
- ミカエル・パセロ Mikael Pasero (フランス): 2016年Grand Raid Des Pyrénées 80kで優勝、2012年CCC®︎で2位。
- アントニー・ガイ Anthony Gay (フランス): 2017年Transgrancanariaで6位、2014年CCC®︎で3位。
- ライアン・ゲルフィ Ryan Ghelfi (アメリカ): 2015年Siskiyou Out Back 50kで3位。
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ジェライ・デュラン Yeray Duran Lopez (スペイン): 2016年TDS®︎で2位。2016年スカイランニング世界選手権・Buff Epic Trail 105kで6位。
- マヌエル・アンフイタ Manuel Anguita Bayo (スペイン): 2016年スカイランニング世界選手権・Buff Epic Trail 105kで4位。
- レネ・ロベラ René Rovera (フランス): 2014年CCC®︎で4位。
- カルロス・サ Carlos Sa (ポルトガル): UTMB®︎では2011年に5位、2012年の短縮版で4位、2014年に8位。
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原良和 Yoshikazu Hara (日本): 2013年のUTMFチャンピオン。Tarawera Ultramarathonで2015年に3位、2016年に4位。信越五岳では2012年、2014年(大会記録)、2015年に優勝。このほか24時間走で世界歴代2位(285.366km、2014年12月Soochow)、サロマ湖100kで2012年、2015年に優勝。UTMB®︎は2013年、2014年に出場しているがいずれもDNF。今年は春以降は6月にサロマ湖100kで13位(7時間14分)となったほかはトレイルやウルトラのレースには出ていませんが、今回のUTMB®︎に向けた気合いを感じます。
- ルイス・フェルナンデス Luís Fernandes (ポルトガル): MIUTで2015年優勝、2016年7位。2016年Ultra Skymarathon Madeira 55kで3位、2016年スカイランニング世界選手権・Buff Epic Trail 105kで8位。UTMB®︎ではCCC®︎で昨年28位。
- ロバート・ハーナル Robert Hajnal (ルーマニア): 今年のLaveredo Ultra Trailで5位。
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セバスチャン・シェニョー Sebastien Chaigneau (フランス): UTMB®︎での活躍や大の日本びいきでUTMFに毎年参加していることで日本でもおなじみのトレイルランナーです。UTMB®︎には2003年の第一回大会に参加。その後2009年にキリアンについで2位(この時の3位が鏑木毅)、2011年に3位となっています。その後は2012年、13年、15年のUTMB®︎でリタイアしています。そのほか欧州での成績は枚挙にいとまがありませんが、アメリカのHardrock 100で2013年に優勝したことも記憶に新しいところ。2014年のシーズンは体調不良で苦しみましたが、今シーズンはTransgrancanaria 81kで優勝、Lavaredo Ultra Trailで8位。一ファンとしては今回のUTMB®︎でセバスチャンの笑顔でのフィニッシュを見たいと願っています。
- フランセスク・ソレ Francesc Sole Duocastella (スペイン): 2015年UTMBで7位。2017年High Trail Vanoise 68kで7位。
- バルトス・ゴルツェイカ Bartosz Gorczyca (ポーランド): 2016年スカイランニング世界選手権・Buff Epic Trail 42kで14位。
- ズデネク・クリス Zdenek Kriz (チェコ): 2016年スカイランニング世界選手権・Buff Epic Trail 105kで5位。
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サンゲ・シェルパ Sangé Sherpa (フランス在住、ネパール): 2015年UTMFで7位、UTMB®︎では昨年24位。
- ケイシー・モーガン Casey Morgan (イギリス): 2016年Ecotrail Funchal 82kで2位、2017年9 Dragons Ultra 50/50で優勝。
- ネイト・ジャクア Nate Jaqua (アメリカ): 2015年Pine to Palm 100で優勝。
- キム・コリソン Kim Collison (イギリス): 2016年スカイランニング世界選手権・Buff Epic Trail 105kで9位。
- ジアゲン・ヤン Jiagen Yang (中国): 2017年Hong Kong 100で9位。2016年TDS®︎で18位。
- ダミアン・ホール Damian Hall (イギリス): 2017年Laveredo Ultra Trailで7位。昨年のUTMB®︎で19位。
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土井陵 Takashi Doi (日本): 2015年UTMB®︎で11位に。このほかUTMFでは2014年に15位、2015年上州武尊山120kで優勝、2016年美ヶ原80kで優勝、熊野古道50kで2位。今年に入ってからは四月のKorea 50kで2位、比叡山50マイルで優勝。昨年のUTMB®︎では直前の故障が響いて39位に止まりました。今年は2015年を上回ってトップ10入りで表彰台に立つ姿が見られるか。
- ヤシーン・ディブーン Yassine Diboun (アメリカ): 2016年HURT 100で3位。
- 須賀暁 Satoru Suga (日本): 今年のスリーピークス八ヶ岳トレイルで3位、美ヶ原80kで8位。昨年の45kmに短縮されたUTMFで4位、2014年ハセツネCUPで9位。今回がUTMB®︎に初挑戦です。
- アンドリュー・スクーカ Andrew Skurka (アメリカ): 今年のBighorn 100で優勝、2015年Run Rabbit Run 100で3位。この人はトレイルランナーとしてよりも、スルーハイクやウルトラライト・ハイキングの専門家として有名で著書も多数。
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いいのわたる Wataru Iino (日本): Hong Kong 100で2015年7位、2016年9位、2017年28位。2015年にはEiger Ultra Trail E101で24位、Diagonale des Fousで20位。このほかに砂漠レースのSahara Race Namibia 245kで2016年に優勝、今年の7月のBadwater 135mileでは有力選手がそろう中で見事優勝して話題になりました。今回は初めてのUTMB®︎です。
- 松永紘明 Hiroaki Matsunaga (日本): 2009年以来UTMB®︎には毎回出場、2014年に68位となってからはCCC®︎に転じて、2015年に23位、2016年に18位で(おそらくはUTMB®︎よりはCCC®︎の方が得意にもかかわらず)、今年はUTMB®︎に挑戦の場を移しました。UTMFにも毎年出場し、2015年には10位に。昨年はUltra Trail Tai Mo Shan 100mileで3位に始まり、Ultra-Trail Australia 100kで18位、Scenic Trail 54kで14位でした。今年はUltra-Trail Australia 100kで26位。今はKushigata Wind Trailなどのレースプロデュースでも多忙ですが、今回のUTMB®︎では昨年のCCCの時のような晴れやかな笑顔のフィニッシュに期待します。