ダイジェスト・Day 6 南アルプスは晴れ、垣内康介が6日1時間11分で優勝 #TJAR2018

前日の南アルプスはゴールを目指す選手の決意を試すような厳しい雷雨でしたが、一転してこの日は青空が広がりました。2018年のトランスジャパンアルプスレース Trans Japan Alps Race(TJAR)は8月17日金曜日にスタートから六日目に入りました。雨で濡れてできた足の肉刺が辛い各選手ですが、29人が着実に前進しています。そうした中、五日目から先頭を走っていた垣内康介 Kosuke Kaitoは日付が変わった8月28日土曜日午前1時22分に静岡市・大浜公園に到着してフィニッシュ。2018年TJARの最初のフィニッシャーとなりました。無補給という自主ルールで今回完走を目指す望月将悟も六日目のうちに畑薙まで下山して残る80kmの舗装路を進んでいる模様です。

当サイトでは大会の制限時間(8日間)となる8月19日日曜日まで、およそ一日一回のペースでその日のTJARのダイジェストをお送りします。このダイジェストをお送りするにあたっては、トレイルランニングの撮影で著名なフォトグラファー、小関信平 Shimpei Koseki、後藤武久 Takehisa Goto、藤巻翔 Sho Fujimaki、茂田羽生 Hao Modaの皆さんに写真をご提供いただいています。また昨年発売された4人の写真家による写真集「TJAR」についてもこの記事で紹介しています。

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(写真・早朝の静かな塩見岳を進む柏木寛之。Photo by © 小関信平 Shimpei Koseki)

トランスジャパンアルプスレース Trans Japan Alps Raceの概要については当サイトの記事もご覧ください。

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本日深夜12時スタート・期間中のダイジェストはDCで。トランスジャパンアルプスレース Trans Japan Alps Race #TJAR2018

2018.08.11

青空のもと、29人の選手が残る山岳パートを進む

TJAR-logo
前日の五日目からトップを走っている垣内康介はこの日の朝、山から下りて畑薙に到着。午後1時ごろには井川オートキャンプ場を出発して、残り70kmの舗装路セクションに入りました。垣内は8月28日土曜日午前1時22分に静岡市・大浜公園に到着。TJAR初出場ながら、完走しただけでなく優勝するという快挙となりました。岐阜県高山市在住で、これまでも地元の飛騨高山ウルトラマラソンのほか、OSJおんたけ100マイル、OSJ山中温泉、奥三河70kなどを完走しています。

この日の井川オートキャンプ場では垣内から約5時間後の午後6時過ぎに近内京太が2番手で出発。その20分後に船橋智も3番手で続きました。その後も4番手の佐幸直也が午後7時27分、5番手の江口航平は午後7時50分と2-5位は前後が近い状態で大浜公園を目指します。さらに午後10時には6番手で吉藤剛も出発。その後、望月将悟も7番手で出身地である井川のオートキャンプ場に到着し、日付変わって12時46分に出発しています。

一方、南アルプスの登山道と重なるセクションの中間あたりに位置する三伏峠(263km)はこの日の午後5時に関門締め切り時刻を迎えました。以下は大会公式Facebookページによる午後2時時点の通過順です。その後、岩崎勉は三伏峠到着が締め切りを過ぎた午後6時半過ぎとなったため、ここでDNF。今大会のリタイアは仙丈ヶ岳で昨日リタイアしている前田圭紀とあわせて二人となりました。

三伏峠(263km)の出発順位

  1. 近内京太 五日目 7:06
  2. 垣内康介 五日目 8:44
  3. 船橋智 五日目 10:30
  4. 吉藤剛 五日目 14:03
  5. 江口航平 五日目 15:57
  6. 佐幸直也 五日目 15:57
  7. 雨宮浩樹 五日目 20:02
  8. 望月将悟 五日目 22:07
  9. 有吉俊博 六日目 6:05
  10. 及川耕太郎 六日目 7:47
  11. 男澤博樹 六日目 7:47
  12. 石田賢生 六日目 7:54
  13. 片野大輔 六日目 7:59
  14. 鹿野颯太 六日目 8:46
  15. 柏木寛之 六日目 9:18
  16. 高島伸介 六日目 9:32
  17. 阿部公一 六日目 9:59
  18. 古澤法之 六日目 10:42
  19. 原一平 六日目 11:08
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七日目は続々と大浜公園にフィニッシュ

8月18日土曜日の大浜公園は、TJARの選手のフィニッシュを見届けようとする人たちで賑わいそうです。南アルプス、そして畑薙から井川を経て安倍川に出てくるまでの舗装路もGPSのシグナルは途絶えがちのようで各選手の位置を掴むのは容易ではありません。しかし、前日の六日目深夜までに聖岳や聖平小屋に達している選手は土曜日の七日目のうちにフィニッシュする可能性は違いでしょう。今週末は晴れで連日の猛暑も一服となりそうなのも選手の背中を押してくれそうです。フィニッシュの締め切りは大会最終日の八日目、19日日曜日の深夜12時となっています。

七日目の午前には2位で船橋智が6日6時間37分、3位で近内京太が6日8時間11分、4位タイで江口航平佐幸直也が6日9時間56分がフィニッシュしています。

写真

六日目の未明石田賢生と男澤博樹が塩見岳を駆け下りる。Photo by © 小関信平 Shimpei Koseki

夜明け前、塩見岳山頂に立つ片野大輔。Photo by © 小関信平 Shimpei Koseki

朝日が次第に古澤法之の顔を照らす。Photo by © 小関信平 Shimpei Koseki

塩見岳山頂から鹿野颯太が向かう方向を見定める。Photo by © 小関信平 Shimpei Koseki

三伏小屋に向かう阿部公一。Photo by © 小関信平 Shimpei Koseki

三伏峠のチェックポイントで選手を長時間にわたって迎えたスタッフの皆さん。Photo by © 小関信平 Shimpei Koseki

雨でふやけた足の裏のケアをする阿部公一。Photo by © 小関信平 Shimpei Koseki

原一平(左)と今回はスウィーパーを務める仙波。三伏峠にて。Photo by © 小関信平 Shimpei Koseki

南アルプスの登山道を下りて畑薙大吊橋をわたる船橋智。Photo by © 茂田羽生 Hao Moda

畑薙大吊橋をわたる近内京太。Photo by © 茂田羽生 Hao Moda

畑薙ダムから最後の舗装路のセクションに入った垣内康介。Photo by © 茂田羽生 Hao Moda

参考

写真集「TJAR」

TJARを追い続けている4人の写真家(藤巻翔、小関信平、後藤武久、宮上晃一)。昨年発売されたその珠玉の写真集「TJAR」は現在も購入可能です。当サイトの紹介記事発売記念イベントのレポートはこちら

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    • 2002年第1回大会から2016年第8回大会までのレースデータを紹介
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