DC Weekly 2018年12月3日

この記事を書いている人はOman by UTMB®︎でリタイアして傷心でDC Weeklyをまとめています。先週末は来年のトレイル世界選手権の日本代表選考レースとなっていた熊野古道トレイルランニングレースも開催されました。来週はIzu Trail Journeyがあり、当サイトではすでにプレビュー記事を公開しています。オマーンから帰国したら伊豆に向かいます。このほか、アメリカではHardrockとWestern Statesの抽選も行われました。

(写真・Oman by UTMB®︎で優勝したジェイソン・シュラーブ Jason Schlarb(アメリカ)とディエゴ・パゾス Diego Pazos(スイス)。Photo courtesy of OMAN by UTMB®, by Franck Oddoux)

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トレイルランニング関連ニュース

  • Hardrock 100、Western Statesの抽選結果発表:先週末はアメリカの100マイルトレイルランニングレースの象徴的な存在で、募集枠に対して圧倒的多数の応募のために抽選でエントリー権獲得者が選ばれる、Hardrock 100, Western Statesの抽選が行われました。140人が選ばれたHardrockは来年7月19日の開催。男子では昨年優勝のJeff Browningに加え、Kilian Jornet、Jason Schlarb、Xavier Thevenard 、Francois DhaeneとHardrockやUTMB®︎で優勝した経験を持つアスリートがエントリー。今年のUTMFでの活躍が鮮烈だったDylan Bowmanも当選。女子では昨年優勝のSabrina Stanleyのほか、Darcy Piceuや今年はWestern StatesやUTMFで優勝のCourtney Dauwalter UTWTでおなじみのAndrea Huserもエントリー。ウェイトリストで上位をみると礒村真介 Shinsuke Isomura(Else2番目)の名前も。一方のWestern Statesは来年6月29-30日開催。抽選で選ばれる262人の抽選結果はこちら

先週末のイベント

11月29日木曜日 – 12月1日土曜日: Oman by UTMB®︎

  • Oman by UTMB®︎ (137k): アラビア半島の東端、オマーン Omanで開催された初開催のレース。岩と渓谷の間を縫うように進むコースは簡単に走れるところは少ないテクニカルなパートが満載で、137km 7,800mD+という数字だけでは測れない難易度の高いレースに。制限時間は44時間と長いものの、完走率は44%にとどまりました。当サイトの中の人・岩佐が参戦しましたが途中の関門で制限時間に間に合わずリタイア。トレイルランニング界にまた一つ伝説ができました。UTMB®︎がそのノウハウを提供して海外で開催される大会で、今年3月のGaoligong by UTMB®︎に続く第2弾でした。レースはジェイソン・シュラーブ Jason Schlarb(アメリカ)とディエゴ・パゾス Diego Pazos(スイス)の二人が中盤以降一緒に並走してフィニッシュ、20時間45分のタイで優勝しました。3位はロシアのアレクセイ・トルステンコ Aleksei Tolstenkoで42分差。4位はゲディミナス・グリニウス Gediminas Grinius(リトアニア)でした。女子はアナ・マリー・ワトソン Anna-Marie Watson(イギリス)が26時間20分で優勝。2位はイルディコ・ベルミシャー Ildiko Wermecher(ハンガリー)で27時間9分、3位はメレディス・エドワーズ Meredith Edwards(アメリカ)でした。リザルトはこちら
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11月30日金曜日 – 12月8日土曜日: Cambodia

  • Cambodia – The Ancient Khmer Path (220km 6 stages): カンボジアで開催されるステージレースで、プノンペン近郊からアンコールまでの220kmを6つのステージで完走するというイベント。大会ウェブサイトに各ステージが終了するたびに結果が紹介されています。

11月30日金曜日 – 12月2日日曜日: HK168

  • HK168 (Full 168, Half 168, 55k, 20k) : 香港のニューテリトリーのTai Mei Tuk 大美督をスタート・フィニッシュ地点とする100マイル。173kmのコースの累積獲得高度は8200mD+。Asia Trail Masterのシリーズ戦の一つで、ATMのウェブサイトには経過をトラッキングできるサイトが紹介されています。

12月1日土曜日 – 12月2日日曜日: SaintéLyon

  • La SaintéLyon (81k, 44k, 22k, リレー) : フランスで開催。サン=テティエンヌ Saint-Étienneからリヨン Lyonをつなぐ81kmの林道や舗装路のコースで開催される大会で、夜間に開催されます。冷たい雨の中開催されたメインの81kmのレースは6時間26分でギヨーム・ポルシェ Guillaume Porche(フランス)、7時間55分でアイグル・ミンガゾワ Aigul Mingazova(ロシア)が男女それぞれで制しています。全カテゴリーを合わせると合わせて14,000人以上が参加するという大規模な大会。リザルトはこちら

12月1日土曜日:UTCT、奥武蔵伊豆ヶ岳

  • Ultra-Trail Cape Town (100k, 65k, 35k, 21k): 南アフリカ・ケープタウンをスタート・フィニッシュ地点とするレース。今年のUltra-Trail World Tourの最終戦の100km 4300mD+のレースは波乱の展開に。昨年優勝のプロディガル・クマーロ Prodigal Kumalo(南アフリカ)、2位のライアン・サンデス Ryan Sandes(南アフリカ)に加えてロブ・クラー Rob Krar(カナダ)、アンドレアス・ロイター Andreas Reiterer(イタリア)といった上位を見込まれた選手が上位集団から続々脱落。フランスのニコラ・マルタン Nicolas MartinもDNS。この中でレースを制したのはヤノシュ・コヴァルツィック Janosch Kowalczyk(ドイツ)で10時間22分で優勝。今年のトレイル世界選手権(Penyagolosa)で10位となっていますが、UTWTのレースでは初優勝です。2位はエロフ・オルソン Elov Olsson(スウェーデン)が10時間41分、3位はヨハン・ランツ Johan Lantz(スウェーデン)で10時間46分。女子はフランチェスカ・カネパ Francesca Canepa(イタリア)が序盤に、ナタリー・マクレア Nathalie Mauclair(フランス)が後半にリタイア。ミンミ・コトカ Mimmi Kotka(スウェーデン)が60km地点までリードしましたが、その後後退。先頭に立ったのはエミリー・ホーグッド Emily Hawgood(ジンバブエ)。今シーズンはスカイランニングのレースで活躍しているホーグッドが11時間49分でこのレースを制しました。2位はケリー・アン・マーシャル Kerry-Ann Marshall(南アフリカ)で11時間53分、3位にミンミ・コトカ Mimmi Kotkaで11時間57分でした。リザルトはこちら
  • 奥武蔵伊豆ヶ岳クイーンズトレイルラン(17km): 埼玉県。西武秩父線正丸駅付近を拠点に開催される大会は女子ソロと男女ペアからなります。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
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12月2日日曜日: 福岡国際マラソン、熊野古道、Lantau50

  • 福岡国際マラソン: 箱根駅伝で2年連続区間賞の服部勇馬(トヨタ自動車)が日本勢で14年ぶりの優勝、2時間7分27秒を出してMGC出場を決めたことがニュースになりました。この記事ではトレイルランニング界、ウルトラマラソン界でも活躍する選手のリザルトを紹介します。
    • 10位 川内優輝(2:12:03)
    • 26位 風見尚(2:18:18)
    • 34位 城武雅(2:21:12)
    • 41位 行場竹彦(2:22:16)
    • 53位 外池快太郎(2:25:53)
    • 55位 森本幸司(2:26:08)
    • 63位 東徹(2:27:41)
    • 64位 東本裕斗(2:27:48)
    • 65位 辻友寛(2:28:08)
    • 115位 間宮秀幸(2:31:42)
    • 116位 大島拓郎(2:31:52)
    • 123位 野本哲晃(2:32:20)
    • 127位 永田務(2:32:30)
    • 211位 能城秀雄(2:37:01)
    • 241位 中根孝太(2:39:23)
  • 熊野古道トレイルランニングレース(50k/30k/9k): 三重県熊野市。世界遺産・熊野古道の北山道を含むトレイルで開催。50kが来年6月のトレイル世界選手権(ポルトガル)の日本代表選考レースの一つでした。その50k男子は川崎雄哉 Yuya Kawasakiが4時間53分で優勝、2位、3位(タイ?)は牛田美樹 Miki Ushida大杉哲也 Tetsuya Osugiでした。女子は吉住友里 Yuri Yoshizumiが優勝、斎藤綾乃 Ayano Saito岩村聖華 Seika Iwamuraが続きました。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。このレースで優勝、準優勝の男女それぞれ計4人は来年6月にポルトガルで開催されるトレイル世界選手権の日本代表に内々定の資格を満たしたことになります。
  • MSIG Lantau 50 (16 km / 27 km / 50 km): 香港・ランタオ島で開催。50k男子はラウル・ブタッチ Raul Butaci(ルーマニア)が6時間8分で優勝。クリスチャン・ゲーリング Christian Gering(アメリカ)が5分差、昨年2位の三浦裕一 Yuichi Miuraがさらにその1分差でそれぞれ2位、3位という結果。このほか5位にはグレッグ・ボレ Greg Vollet(フランス)、7位に阪田啓一郎 Keiichiro Sakataが入っています。女子はシモーヌ・シュワーツ Simone Schwarz(ドイツ)とナタリア・レイ Natalia Rey(スペイン)が7時間26分のタイで優勝。3位は7時間55分でノエル・ビトナー Noelle Bittner(アメリカ)。7位は上田絢加 Ayaka Ueda(日本)でした。このほか、27km、16kmのレースも開催されています。リザルトはこちら
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DC Weekly 2023年1月30日 有度山、伊平屋、HK50、Sean O’Brien、奈良石舞台

今週末のイベント

11月30日金曜日 – 12月8日土曜日: Cambodia

12月8日土曜日:国頭

12月9日日曜日: ITJ、みたけ山、武田の杜、東山三十六峰

  • Izu Trail Journey (71.7k):伊豆半島を松崎町をスタートして修善寺までの71.7kmのコースで開催。達磨山など伊豆山稜線歩道もコースとする人気の大会は6回目の開催で今年もAsia Trail Masterの最終戦です。当サイトでは大会メディアチームに参加して大会Facebookページからレポートをお届けする予定です。当サイトのプレビューはこちら
  • (中止)筑波山トレイルラン大会(31.4k / 20.9k / 5.4k):茨城県石岡市の石岡つくばねオートキャンプ場を会場に開催されてきた大会ですが筑波山頂への登山道が特別保護地区に指定されていることなどから開催を見送ることとなったことがすでに発表されています。12月16日に代替となる大会が開催されます。
  • みたけ山トレイルラン(15k):東京都青梅市。東京のトレイルランナーにはおなじみの御岳山の15kmのコースで開催されます。
  • 武田の杜トレイルランニングレース(31.5k):山梨県甲府市。武田神社をスタートする31.5kmのコースで開催される大会は今回が9回目。石川弘樹さんのプロデュースする大会です。
  • (中止)東山三十六峰マウンテンマラソン(33k):京都市。宝ヶ池をスタートして大文字山、清水山などを経て伏見稲荷大社にフィニッシュするコースは京都の観光名所をトレイルランでたどる人気大会です。【追記・台風21号の影響による災害などのため今回の大会は中止となることが発表されています。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

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