DC Weekly 2020年9月30日 – たかやしろや泉ヶ岳のリザルト、第三回木ぐるぐる、キリアン基金、24時間累積高度の女子新記録

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(写真はたかやしろトレイルランニングレースで優勝した小林華蓮 Kobayashi Karenのスタート。Photo by © 計測工房)

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トレイルランニング関連ニュース

長田豪史がプロデュースする「第三回木ぐるぐる2時間耐久レース360°」

今年春から新型コロナウィルスのためにランニングイベントが相次いで中止となる中で、身近な場所に挑戦の場を見つけてきた長田豪史さんがプロデュースする「ぐるぐる」シリーズの耐久イベントの第3回目が先週末の9月27日に開催されました。今回は一周800kmのテクニカルなセクションを含むコースを2時間で何周できるか、というイベントに約20人が参加しました。結果は男子は酢谷耕太が31周、女子は鶴田雅代が22周してそれぞれチャンピオンとなりました。

女子優勝の鶴田雅代さん

女子優勝の鶴田雅代さん

男子優勝の酢谷耕太さん

男子優勝の酢谷耕太さん

第三回木ぐるぐる2時間耐久レース360°に参加した皆さん

第三回木ぐるぐる2時間耐久レース360°に参加した皆さん

キリアンが自然環境保護に取り組む「キリアン・ジョネット基金」が設立される

トレイルランニングの世界のみならず、山岳スキーをはじめとする山岳スポーツで世界的なトップアスリートであるキリアン・ジョネット Kilian Jornetが山岳と自然環境の保全、保護にむけた新たな取り組みとして「キリアン・ジョネット基金」を設立したことを発表しました。この基金の最初の取り組みとしてチューリヒ大学の「世界氷河モニタリング・サービス」による氷河の後退状況の調査、研究を支援するといいます。山岳アスリートとして高山の環境が変化していく様子を身近に感じてきたキリアンが、アスリートという活動の枠を超えて問題に取り組もうとする第一歩を踏み出しました。キリアンはコロナ禍となる前から今シーズンは自然環境へのインパクトを小さくするため、飛行機を使った移動はできるだけ少なくすることをアナウンスしていました。

24時間の累積獲得高度・喪失高度で16,513mの女子世界新記録が生まれる

先々週のDC weeklyでオーレリアン・デュナン=パラス Aurélien Dunand-Pallaz(フランス)が24時間の累積獲得・喪失高度として世界新記録となる17,281,2mを記録したことをお伝えしましたが、今度は女子の新記録が生まれました。昨年のUTMB®︎で7位のエリーゼ・デラノイ Elise Delannoy(フランス)は往復520mで高度差59.4mの舗装路のコースを278回往復(144.20km)して16,513.20mの累積高度差を記録し、女子世界記録を打ち立てました。これまでの24時間累積獲得高度へのチャレンジでは不整地をコースとすることが多かったですが、今回は舗装路を使い、短めのコースで往復回数を多くしたのが目新しい点です。 詳しくは仏Trails Endurance誌でレポートされています。

先週末開催のイベント

9月25日金曜日 – 26日土曜日

Bear 100

アメリカのユタ州とアイダホ州にまたがるエリアで開催される100マイルのトレイルランニングレース。感染防止のプロトコルに従って開催され、約330人の参加選手のうち、207人が完走した模様です。リザルトはこちら

9月26日土曜日 – 27日日曜日

たかやしろトレイルランニングレース (12km)

長野県の木島平スキー場でインサイドアウトスキークラブが主催する大会。今年5月31日に予定されていた大会が延期して開催されました。スポーツハイムアルプをスタートして高社山に登って戻ってくる12km 990mD+のレースが行われ、小林華蓮 Kobayashi Karenが1時間28分で優勝、2位には3分差で笠原ひな Kasahara Hinaが1時間31分、3位は山﨑優風 Yamazaki Yukaが1時間31分でした。男子は小田切将真 Odagiri Shomaが1時間7分で優勝、2位に金澤拓則 Kanazawa Hironori(1時間9分)、3位は近江仁之介 Jinnosuke Ohmi(1時間10分)でした。リザルトはこちら

優勝した小田切将真 Odagiri Shomaのフィニッシュ。Photo by © 計測工房

優勝した小田切将真 Odagiri Shomaのフィニッシュ。Photo by © 計測工房

Birkie Trail Run Festival(58マイル、26.2マイル、13.1マイル)

アメリカ・ウィスコンシン州。米国陸連のトレイル・ハーフマラソン全米選手権となったハーフマラソンのレースはアンディ・ワッカー Andy Wacker(1時間13分)、ダニ・モレノ Dani Moreno(1時間21分)が男女それぞれのチャンピオンとなりました。リザルトはこちら

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DC Weekly 2023年4月17日 Istria、Ninghai、Desert Rats、善光寺、チャレンジ富士五湖、平尾台

9月27日日曜日

仙台泉ヶ岳トレイルラン(25k、12km)

仙台市のスプリングバレー泉高原スキー場を会場に開催。新型コロナ対策のため参加者は宮城県在住者に限られました。25km女子は安藤智美 Ando Tomomi (3時間36分)、男子は須賀暁 Suga Satoru (2時間26分)が優勝。17kmでは及川由佳 Oikawa Yuka (2時間30分)、手嶋真紀 Teshima Masaki (1時間53分)、12kmは高橋ひなの Takahashi Hinano (2時間2分)、我妻嘉仁 Agatsuma Yoshihito (1時間13分)がそれぞれ女子、男子の優勝者に。この他にもペアや3km、1kmのジュニア世代のレースも行われました。リザルトはこちら

マウンテンランニング・フランス選手権(12km)

フランスでは南東部のル・デボリュイ Le Dévoluyのスキーリゾートに設けられた12km 800mD+のコースでマウンテンランニングの国内選手権大会が開催されました。前日の土曜日には雪が降り、コースには10cmの積雪というコンディションの中で行われたレースで、女子は昨年のポルトガルで開催されたトレイル世界選手権チャンピオンのブランディーヌ・リロンデル Blandine L’Hirondelが1時間5分1秒でレースを制しました。2位にはクレマンティーヌ・ジョフレイ Clémentine Geoffray(1時間5分53秒)、3位はクリステル・デワル Christel Dewalle(1時間6分40秒)。男子は昨年に続いてシルバン・カショー Sylvain Cachardが56分8秒で優勝。2位はトマス・カルダン Thomas Cardin(56分44秒)、3位はジュリアン・ナバーロ Julien Navarro(57分13秒)という結果でした。仏Trails Endurance誌がFacebookページ上で本格的なライブ配信を行い、オンライン上でも熱い声援が送られた大会となったようです。

今週末開催のイベント

10月2日金曜日 – 4日日曜日

100 Miles Sud de France (164k)

ピレネー山脈のフランス側、Font-Romeuを出発して地中海の海岸までの170km 8,700mD+のレースは新型コロナ対策を行った上で開催されます。ライブトラッキングも用意されています。

(中止)Grindstone 100

アメリカのバージニア州で開催。100マイルで7100mD+のトレイルランニングレースは今年は中止に。

(中止)Ultra Pirineu (94k, 56k, 36k, 19k, VK)

スペイン、ピレネー山脈のカディ・モイセロ国立公園で開催。シーズン最終盤での開催となるレースにスペインのトップ選手が集まる名レースですが今年は中止となりました。

10月3日土曜日 – 4日日曜日

(中止)Arkansas Traveler (100m)

アメリカ・アーカンソー州で1991年から続く100マイルレースは中止に。

(中止)Flagstaff Sky Peaks Mountain Runs (50m, 50k, 25k, 10k, 5k)

アメリカ・アリゾナ州のアリゾナ・スノーボール・リゾートで開催。以前はFlagstaff Skyraceの名で開催されていた大会です。

これも読む
ドイツのハンネス・ナンバーガーとカタリーナ・ハルムトが101kmを制する・Eiger Ultra Trail by UTMB

10月3日土曜日

(中止)富士山麓トレイルラン(18k/9.5k)

福田六花さんのプロデュースする18kmのレースは富士河口湖町、鳴沢村で開催。足和田山、紅葉台を通るコースを往復するコースで開催される大会は来年のトレイルランニング・マウンテンランニング世界選手権の日本代表選考レースに指定されていましたが、コロナ禍のため中止に。

(中止)Eco Trail Paris 80k

フランス・パリの公園や森をつなぐコースで開催される大規模な都市型トレイルランニングイベント。3月14-15日に開催予定だった大会が10月に一旦延期されましたが、その後中止となっています。

(中止)Cuyamaca 100k

アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ郊外で開催。三つのループコースからなる100kmのレース。

10月4日日曜日

土佐塩の道トレイルランニングレース(25k, 60k)

高知県香南市。「土佐塩の道」をたどるコースで開催される大会は予定通り開催されます。

(中止)トレイルランカムイシリ(25k, 10k)

北海道石狩郡、当別町道民の森を会場に開催される大会ですが今年は中止です。

(中止)Madarao Forest Trails 50k(50k/16k)

2007年から続く斑尾高原で開催される大会。今年は中止となっています。

(中止)水見色トレラン(3時間 3kループ)

高山・市民の森(静岡市)で開催。一周3.5kmの周回コースを3時間で何周できるかを競うエンデューロ形式の大会は中止に。代わりに9月から12月の間に試走会が開催されます。

Lantau 2 Peaks (23k)

香港・ランタオ島で開催。二つのピークをつなぐ23kmのレースは例年通りの開催は見送られ、10月1日から11日までの期間中にコースを各自で走ってタイムを計測するバーチャル形式の大会として開催されます。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

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