国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。
動画でお送りするDC Weeklyはこちらから。
Sponsored link
ClubhouseではDogsorCaravanのルーム「トレイルランニング・ジャーナル」を開いています。毎週日曜日の朝に「サンデートレイル」で雑談したりしています。フォローしていただけたら次回のお知らせも届きます。
(写真・Dolomyths Runで前回に続いて優勝のジュディス・ワイダー。Photo by Jordi Saragossa / Dolomyths Run / Golden Trail World Series)
先週末開催のイベント
7月16日金曜日 – 18日日曜日
DoloMyths Run(61.1km, 32.8km, 20km, VK)
今シーズンは欧州を中心にトップアスリートを集めてハイレベルなレースが続いているGolden Trail World Seriesの第三戦がイタリア北部・カナゼイのDolomyths Runで開催されました。20km 1675mD+のレースの男子ではスティアン・アンゲルムンド Stian Angermund(ノルウェー)が1時間51分で勝利を収め、開幕戦以来三連勝となりました。レース前半の登りセクションではエルハウジン・エラザウィ Elhousine Elazzaoui(モロッコ)、レミ・ボネ Rémi Bonnet(スイス)がリードしていましたが、今回も下りセクションでアンゲルムンドが圧倒するという展開でした。25秒差の1時間52分でエラザウィが2位、オリエンテーリングの選手として知られるジョイ・ハドーン Joey Hadorn(スイス)がさらに25秒の差で1時間52分で3位というタイトなレースでした。4位にバート・プレジェドボスキ Bart Prezedwojewski(ポーランド)、5位にクリスティアン・マシス Christian Mathys(スイス)が続きました。序盤をリードしたレミ・ボネは8位でレースを終えています。女子は前回2019年にこのレースで大会新記録で優勝したジュディス・ワイダー Judith Wyder(スイス)が2時間14分でフィニッシュして優勝。前週のスカイランニング世界選手権で優勝のマルセラ・バシノバ Marcela Vasinova(チェコ)が1分差で2位に続きました(2時間15分)。3位はカリナ・カルソリオ Karina Carsolio(メキシコ)で2時間18分でした。リザルトはこちら。Golden Trail World Seriesの次のレースは8月7日のSierre-Zinal(スイス)となります。
Golden Ring Ultra-Trail(100k, 80k, 50k, 30k, 20k)
ロシア・ウラジーミル州スーズダリ Suzdalで開催。昨年からUltra-Trail World Tourに加わった107kmのレースは累積獲得高度は771mD+と登り下りはかなり控えめながらワイルドなコース。リザルト一覧は本稿執筆時点ではまだ見当たりませんが大会Facebookによれば、男子はウーリ・ビノグラドフ Uri Vinogradovが9時間13分で優勝。2019年UTMFで5位のアレクセイ・トルチェンコ Aleksei Tolstenkoが男子3位となっています。
Hardrock 100
アメリカ・コロラド州シルバートン。3年ぶりに開催された大会は例年以上に熱いエピソードに満ちた大会となったようです。
男子ではフランソワ・デンヌ François D’haene(フランス)がリードして21時間45分51秒でフィニッシュ。これは反時計回りの大会記録(23時間28分0秒、キリアン・ジョネット、2015年)だけでなくコース両方向を通じた大会記録(22時間41分33秒、ジョネット、2014年)も1時間近く上回るという大記録です。デンヌがHardrock 100に出たのは初めて。UTMBで3度優勝の実力にはますます磨きがかかっていることを示しました。来月のUTMB®︎にもエントリーしており、4度目の優勝を果たすかどうかにも注目が集まりそうです。2位にはちょうど1時間の差となる22時間45分でディラン・ボウマン Dylan Bowman。ボウマンもキリアンの記録を上回りました。3位には23時間23分でライアン・スミス Ryan Smith。そして2011年のこの大会で優勝しているジュリアン・ショリエ Julien Chorierが4位で続きました。
女子はサブリナ・スタンレー Sabrina Stanleyが27時間21分で優勝。2018年大会に続いて2度目の優勝でそのタイムは大会記録(27時間24分、ダイアナ・フィンケル、2009年)にわずか3分差の歴代2位の好記録でした。2位にはダーシー・ピセウ Darcy Piceu(32時間8分)、3位にはiRunFarのエディター、メーガン・ヒックス Meghan Hicks(33時間5分)が続きました。序盤をリードしたコートニー・ドウォルター Courtney Dauwalterはリタイア。
なおiRunFarによれば、Hardrock 100は抽選の仕組みを改め、出場権を得る女性選手の割合を抽選応募者に占める女性選手の割合に等しくなるようにすることを表明した模様です。現行のHardrock 100ではこれまでの出場回数によって三つのカテゴリーに分けて抽選を行うことから結果として過去に出場経験が多い男性の比率が高くなっていました。
リザルトはこちらから。
7月16日金曜日 – 17日土曜日
Eiger Ultra Trail (101k / 51k /35k/ 16k)
スイス・グリンデルワルトを拠点にアイガー山麓のトレイルを走る大会。Ultra-Trail World Tourのレースである101kの「E101」は今年は開催を見送られました。51kのレースではジャン・フィリップ・チュミ Jean-Philippe Tschumi(スイス)が5時間6分、ケイトリン・ゲッツ Kathrin Götz(スイス)が6時間13分で男女それぞれで優勝。35kはモリッツ・ハイデ Moritz auf der Heide、エレノア・デイビス Eleanor Davisがそれぞれ優勝しました。リザルトはこちら。
7月17日土曜日 – 18日日曜日
Tahoe Rim Trail (100m, 50m, 55k)
アメリカのカリフォルニア州とネバダ州にまたがるタホ湖のネバダ州側で開催される100マイルなどのレースで、メイン会場が変更されてコースが一部新しくなりました。リザルトはこちら。
OMM LITE Hakuba/Otari
長野県白馬村、小谷村。OMM JapanのScore形式(ロゲイニング形式)で二日間のステージレース形式で行われました。男子一位は井上 マサシ・纐纈 高明、女子一位は田中 洋江・松本 繰代のペアでした。混合は齋藤美紀・松井諒史・羽田知弘・小野雅弘・内山力が一位に。リザルトはこちら(総合、Day1、Day2)
7月17日土曜日
La Montee du Nid d’Aigle 19.5km
フランス・サンジェルべで開催。距離20kmで標高差2000mの登りのみのレースは今年34回目の開催で、マウンテンランニングW杯の第3戦でした。男子はザビエル・シェブリエ Xavier Chevrier(イタリア)が1時間44分で優勝、フランチェスコ・プピ Francesco Puppi(イタリア)が1時間45分で2位、アンリ・アイモノド Henri Aymonod(イタリア)が1時間46分で3位に。女子では前週のオーストリアでの第二戦で3位のルーシー・ワンブイ Lucy Wambui(ケニア)が2時間6分で優勝。VKの女王、クリステル・デワレ Christel Dewalle(フランス)が2時間6分、アナイス・サブリエ Anaïs Sabrié(フランス)が2時間7分で表彰台に立ちました。リザルトはこちら。
Laugavegur Ultra Trail (55k)
「ロイガヴェーグル・ウルトラトレイル」はアイスランドで開催される55kmのP2P(Point to Point)形式のレースです。リザルトはこちら。
7月18日日曜日
カムイの杜トレイルラン(42k, 23k, 10k, 5k)
北海道旭川市神居富沢で開催。5月23日に予定されていた大会が延期されて開催されました。リザルト速報によれば43kmでは一橋聖也(4時間6分)、徳本順子(5時間51分)、23kmは佐藤龍一(1時間33分)、沢田愛里(2時間3分)がそれぞれ男女で一位となっています。
今週末開催のイベント
7月19日月曜日- 21日水曜日
Badwater 135
アメリカ・カリフォルニア州のデスバレーからマウントホイットニーまでの135マイル(217km)で行われるロードのウルトラマラソン。2019年の大会では日本の石川佳彦が優勝、大会記録を更新したことで話題になりました。レースは19日月曜日午後8時(日本時間20日火曜日正午)から三つのウェーブに分かれてスタートします。
7月22日木曜日 – 24日土曜日
La 6000D (67k, 42k, 11k, VK)
フランスのスキーリゾート、ラ・プラーニュで開催。67km 3400mD+のメインイベント「La 6000D」などのレースが行われます。ワクチン接種または48時間以内のPCR検査での陰性の証明が参加するには必須とされています。
(中止)分水嶺トレイル(84k, 120k)
青梅または奥多摩・鴨沢から清里・獅子岩まで秩父多摩甲斐国立公園のピークをつなぐ分水嶺をたどる長距離の山岳縦走大会。昨年に続いて中止となっています。
7月22日木曜日
ルスツトレイル ソロ&リレー
北海道・ルスツリゾートにサロモンの監修で設けらた「RUSUTSU TRAIL」で昨年に続いて2回目のイベントが開催されます。今回はソロとリレーの2種類、コースには40kmのコースが加わり、16km、4kmのレースも行われます。
7月23日金曜日 – 25日日曜日
Lakeland 100
イギリス・湖水地方のコニストン Conistonで開催される100マイルろ50マイルのトレイルランニングレース。
Swiss Alpine Davos (K68, K43, K23, K10)
スイス・ダボスで開催。今年の大会は開催され、ワクチン接種証明書かPCR検査か抗体検査の陰性証明書が必須とされています。
7月23日金曜日
S-Mountain The4100D マウンテントレイルin野沢温泉
長野県・野沢温泉村。野沢温泉スキー場を会場に行われる猛暑のタフなレース。昨年は中止でしたが今年は開催されます。
7月24日土曜日
(中止)Forestrail Shinjo-Hiruzen(75k, 25k)
岡山県新庄村・真庭市の蒜山周辺の山岳エリアで開催予定の大会は中止と本日7月19日に発表されました。2019年は台風、昨年は新型コロナと3年連続の中止となります。
Speedgoat (50k、28k)
アメリカ・ユタ州のスノーバード・スキーリゾート。カール・メルツァー Karl Meltzerがプロデュースする大会は昨年に続いて開催されます。
Tatra SkyMarathon 42km
ポーランドのタトリ山脈をコースとし、コシチェリスコ Kościeliskoの町を拠点とする42km 3300mD+の山岳レース。前週のフランス・サンジェルべに続いてMountain Running World Cupの第4戦として開催されます。
Trans D’Havet (80k)
イタリア北部・バルダーニョをメイン会場にして開催される、80km、42kmなどのトレイルランニングレース。今年の大会は例年と同じ7月下旬に開催です。
7月24日土曜日 – 25日日曜日
Burning River 100
オハイオ州クリーブランド郊外で開催のポイント・トゥ・ポイントの100マイルレース。
(中止)Cameron Ultra ( 100km, 60km, 30km, 15km)
マレーシア、パハン州の年間を通じて過ごしやすい気候の高原エリアとして知られるキャメロン・ハイランドで開催される大会。昨年の大会からAsia Trail Masterのシリーズに加わっていますが、コロナ禍のため昨年、今年ともに中止となっています。
7月25日日曜日
霧島・えびの高原 エクストリームトレイル(63k, 30k)
宮崎県えびの市・鹿児島県霧島市、湧水町。九州で有数の長距離トレイルランニング大会として2013年から開催されている大会。今年の大会では、当サイトの岩佐が大会のライブ配信に登場します。
SkyRace Comapedrosa (23.8km, 18.6km, 50km)
ピレネー山脈のアンドラで開催。23.8km 2375mD+のレースは今年もスカイランナー・ワールドシリーズ Skyrunner World Seriesとなっています。今年から新たに50km 3800mD+の「Ultra Comapedrosa」が加わって開催されます。
(中止)Giir di Mont (32k)
イタリア北部、プレマーナで開催される山岳レースはヨーロッパの山岳レースの中では長い歴史を持つ大会。こちらは昨年に続いて今年の大会も中止としています。
前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。