DC Weekly 2022年8月15日 Sierre-Zinal、TJAR

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(写真 Sierre-Zinalで優勝したエスター・チェサン Esther Chesang。Photo © Golden Trail Series / Sierre-Zinal / Jordi Saragossa)

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トレイルランニング関連ニュース

Doi Inthanon Thailand by UTMBがウェスタンステイツへの出場権がかかるHOKA Golden Ticket Racesに加わる

ウェスタンステイツ Western States Endurance Run は大会への出場枠が上位入賞者に認められる大会のシリーズである HOKA Golden Ticket Racesを発表しました。新たにDoi Inthanon Thailand by UTMBの100マイルのレース「SUMMIT 100」が加わりました。 男女それぞれのレースで優勝および準優勝した選手は来年6月25-26日のウェスタンステイツの出場権を獲得。該当者が辞退またはすでに別枠で出場権を得ている場合には3位へと順に対象者が繰り下がります(繰り下がりは5位まで可)。アジアのレースがGolden Ticket Racesに加わるのはこれが初めて。昨年のリストとの比較ではThailand by UTMBが加わる一方、Templiers(フランス)がリストから外れています。 Doi Inthanon Thailand by UTMBは12月9-12日にタイ・チェンマイ近郊で開催。現在もエントリーを受付中です。

HOKA Golden Ticket Racesの一覧

先週末開催のイベント

8月7日日曜日 – 14日日曜日

トランスジャパンアルプスレース

日本アルプスを縦走して太平洋までの415kmの山岳耐久レース。今年の大会で最初に大浜海岸(静岡市)にフィニッシュしたのは土井陵で4日間17時間33分。望月将悟の大会記録(4日間23時間52分、2016年)を6時間以上縮める大記録となりました。特に序盤では二日目の朝に北アルプスを越えて上高地、三日目の朝に中央アルプスを越えて駒ヶ根に到着して、「1日1アルプス」という前例のないハイペースでした。続いて六日目には木村直正、石尾和貴、望月将悟、馬場誠の各選手も6日間以内でのフィニッシュという好記録。大会で4度優勝のレジェンド、望月将悟は6回目の完走となりました。当サイトでは、大会期間中に大会公式フォトグラファーから写真を提供していただき、デイリーダイジェストをお送りしました。

これも読む
DC Weekly 2022年11月28日 MMTF、Cape Town、身延山七面山、大歩危国見山

8月10日水曜日

Mongolia Sunrise to Sunset (100km, 42km)

モンゴル・フブスゴル国立公園で開催。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

8月11日木曜日

オニコウベバーティカル

宮城県大崎市のオニコウベスキー場で今回初開催。スカイランニング東北選手権(VK)となった距離3km、累積獲得高度750mD+のレースは須藤吉仕子が41分8秒、我妻嘉仁が31分3秒で女子、男子それぞれで優勝。リザルトはこちら

やっちろドラゴントレイル(64km)

熊本県八代市坂本町。64km、4,300mD+のコースで3年ぶりに開催されました。順位は付けられていませんが、リザルトによればソロ男子は別府浩司が9時間48分、ソロ女子は隈美千子が12時間36分でそれぞれ最初の完走者となっています。リザルトはこちら

8月12日金曜日 – 14日日曜日

Swiss Alps 100 (VK, 50k, 100k, 160k)

スイス・ヴァレー州のローヌ川の源流部で開催。100マイルのレースはガブリエレ・スボアリナ Gabriele SBOARINAが25時間17分、デニス・ジンマーマン Denise ZIMMERMANNが29時間26分で男子、女子のレースでそれぞれ優勝。日本から参加の志村裕貴 Hiroki SHIMURAが29時間28分で男子6位でした。リザルトはこちら

8月13日土曜日 – 14日日曜日

Eastern States 100

アメリカ・ペンシルベニア州北部のLittle Pine State Park。164km 6,116mD+のシングルループのトレイルランニングレースです。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

8月13日土曜日

Sierre-Zinal (31k)

スイス南部、シエール Sierreからツィナル Zinalへの31km・2200mD+/1100mD-の山岳マラソンで、1974年から続く夏の欧州の代表的な山岳ランニングイベント。一昨年はタイムトライアル形式、昨年はタイムトライアル形式と少人数のエリートレースという形式でしたが、今年は6100人が参加する大会として開催されました。今年もGolden Trail World SeriesおよびMountain Running World Cupのレースでした。

Sierre-Zinalで男子優勝のマーク・カンゴゴ Mark Kangogo。Photo © Golden Trail Series / Sierre-Zinal / Jordi Saragossa

Sierre-Zinalで男子優勝のマーク・カンゴゴ Mark Kangogo。Photo © Golden Trail Series / Sierre-Zinal / Jordi Saragossa

男子のレースはマーク・カンゴゴ Mark Kangogo(KEN)が制しました。スタートから8kmのポンシェット Ponchetteですでにカンゴゴとパトリック・キプンジェノ Patrick Kipngeno(KEN)が並び30秒差でフィレモン・キリアゴ Philemon Kiriago Ombogo(KEN)、モーゼス・ボウウェン Moses Bowenレミ・ボネ Rémi Bonnet (SUI)、そこに25秒ほど遅れてこの大会で9度優勝の大会記録保持者、キリアン・ジョルネ Kilian Jornet (EPS)という展開でした。このあと、20kmのホテル・ワイスホーンではカンゴゴが単独リードでキプンジェノ、キリアゴと続いてキリアンは4番手。キリアゴから2分差、トップからは6分近い差となっていました。残り7kmで標高差800mの下りに入るとカンゴゴと後続の選手の差は縮まりますが、そのままカンゴゴが2時間27分で優勝、2016年のキリアン、ペトロ・マムに続く歴代3位のタイムでした。続いてきたのはアンドレウ・ブラネス Andreu Blanes Reig (ESP)。ホテルワイスホーンではキリアンに30秒遅れだったところから、下りに入って順位を上げてカンゴゴに1分48秒差の2時間29分で準優勝。ブラネスはオリエンテーリングのアスリートで、最近まで7ヶ月にわたって続いていた新型コロナワクチン接種後の体調不良からの復活となりました。3位には2位から16秒差の2時間29分でキプンジェノ。4位をめぐっては終盤の下りでキリアゴをキリアンとペトロ・マム Petro Mamu (ERI)がかわして先行した後にキリアゴが転倒。最後はキリアンは歓声に迎えられてハイタッチでフィニッシュラインに進んでいましたが、その後ろから2016年のこの大会の優勝者であるマムが猛ダッシュ。キリアンはそれに気づいて慌てて走り始めますが及ばず。マムが0.1秒差で4位となり、キリアンは5位。キリアゴが6位でした。日本から参加した上田瑠偉 Ruy Uedaは2時間51分で54位、近江竜之介 Ryunosuke Omiは3時間13分で138位でした。アジア勢ではシェン・ジアシェン Jiasheng Shen (CHN)が2時間43分で27位、デン・ゴーミン Guomin Deng (CHN)が2時間58分で84位。

5位となったキリアン・ジョルネ Kilian Jornet。Photo © Golden Trail Series / Sierre-Zinal / Philipp Reiter

5位となったキリアン・ジョルネ Kilian Jornet。Photo © Golden Trail Series / Sierre-Zinal / Philipp Reiter

上田瑠偉 Ruy Ueda。Photo © Golden Trail Series / Sierre-Zinal / Philipp Reiter

上田瑠偉 Ruy Ueda。Photo © Golden Trail Series / Sierre-Zinal / Philipp Reiter

近江竜之介 Ryunosuke Omi。Photo © Golden Trail Series / Sierre-Zinal / Philipp Reiter

近江竜之介 Ryunosuke Omi。Photo © Golden Trail Series / Sierre-Zinal / Philipp Reiter

  1. マーク・カンゴゴ Mark Kangogo (KEN) 2:27:31
  2. アンドレウ・ブラネス Andreu Blanes (ESP) 2:29:19
  3. パトリック・キプンジェノ Patrick Kipngeno (KEN) 2:29:35
  4. ペトロ・マム Petro Mamu (ERI) 2:30:18
  5. キリアン・ジョルネ Kilian Jornet (ESP) 2:30:19
  6. フィレモン・キリアゴ Philemon Kiriago (KEN) 2:30:47
  7. ロバート・プケボイ Robert Pkemboi (KEN) 2:31:32
  8. ダニエル・オサンス Daniel Osanz (ESP) 2:34:03
  9. レミ・ボネ Rémi Bonnet (SUI) 2:34:37
  10. ロビー・シンプソン Robbie Simpson (GBR) 2:34:41
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世界トップクラスのトレイルランナーがたどり着いた心と身体の関係。6月のDeep Japan Ultra 100参戦を前にゲディミナス・グリニウス Gediminas Griniusが東京で語ったこと。

女子のレースはエスター・チェサン Esther Chesang (KEN)がスタートからフィニッシュまでリードを守り切って2時間51分で優勝しました。ホテルワイスホーンまではこの大会を三連覇中のモード・マシス Maude Mathys (SUI)に2分21秒差をつけていましたが、その後の下りに入ると、マシスが差を縮めま始めます。しかし30秒差で逃げ切り、マシスは2位となりました。チェサンはトレイルランニングのレースは今回が初めて、手製のブレスレットを売って今回の旅費を稼いだとのこと。3位にはフィリアレス・キサン Philiaries Kisang (KEN)が2時間58分で入りました。

準優勝のモード・マシス Maude Mathys。Photo © Golden Trail Series / Sierre-Zinal / Philipp Reiter

準優勝のモード・マシス Maude Mathys。Photo © Golden Trail Series / Sierre-Zinal / Philipp Reiter

  1. エスター・チェサン Esther Chesang (KEN) 2:52:01
  2. モード・マシス Maude Mathys (SUI) 2:52:32
  3. フィリアレス・キサン Philiares Kisang (KEN) 2:58:00
  4. テレジア・オモサ Teresiah Omosa (KEN) 3:01:13
  5. サラ・マコーマック Sarah McCormack (IRL) 3:04:12
  6. ベイリー・コワルジック Bailey Kowalczyk (USA) 3:04:48
  7. ルーシー・ムリギ Lucy Murigi (KEN) 3:06:38
  8. ヌリア・ジル Núria Gil (ESP) 3:07:59
  9. サラ・アロンソ Sarah Alonso (ESP) 3:08:12
  10. タボー・ヘミング Tabor Hemming (USA) 3:08:58

リザルトはこちら。Golden Trail World Seriesの次のレースは9月17日にアメリカ・コロラド州で開催のPikes Peak Ascentとなります。

Waldo 100k

アメリカ・オレゴン州の100kmのトレイルランニングイベント。男子はコルトン・ゲール Colton Gale(9時間33分)、女子はジェシー・グッデル Jessie Goodell(12時間21分)でそれぞれ優勝しました。リザルトはこちら

8月14日日曜日

西原村モーニングトレイル(17.8km, 5.5km)

熊本県西原村。ASO ROUND TRAILの会場ともなっている「俵山交流館 萌の里」で行われるイベントです。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

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DC Weekly 2022年3月23日 Northburn、森林セラピーのつはる/今週末はOSJ新城

今週末開催のイベント

8月13日土曜日 – 17日水曜日

Bigfoot 200 (200m)

アメリカ・ワシントン州のカスケード山脈で開催の200マイルのトレイルランニングレース。ライブトラッキングがこちらからみられます。

8月18日木曜日 – 21日日曜日

Challenge du Montcalm (109k, 70k, 42k, 25k, 13k, KV)

ピレネー山脈のフランス側、アリエージュで開催。VKから109kmのPICaPICAまでの6つのレースが開催されます。

8月19日金曜日 – 20日土曜日

世界文化遺産”富士山”山麓一周フットレース(100k)

山中湖をスタートし、時計回りで富士山山麓9回目の開催となります。

8月19日金曜日 – 21日日曜日

Matterhorn Ultraks (25k<Extreme>, 49k, 32k, 19k, VK)

スイス・ツェルマットをメイン会場とする大会の25km 2,876mD+は昨年までよりもテクニカルな要素が増えた新コースとなります。スカイランナー・ワールドシリーズのレースです。

L’Echappee Belle (149k, 84k, 64k, 20k)

フランス南東部のベルドンヌ山脈をコースとする大会で149kmの「L’Intégrale」は累積獲得高度 11,270mD+というハードなコースをヴィジーユ Vizilleからエーグベル Aiguebelleへと縦走します。

8月20日土曜日 – 21日日曜日

OSJ MAHIRUSANCHI TRAIL 50K

秋田県大仙市。秋田県と岩手県にまたがる真昼山地で開催の53kmのトレイルランニングレース。

嬬恋スカイラン(SKYEPIC)

群馬県嬬恋村。20日にバーティカル(4km)、21日にスカイ(ロング25km、ミドル16km、ショート9km)のレースがパルコール嬬恋を会場に行われます。スカイランニングの全日本ジュニア交流大会関東選手権(SKY)となっています。

Leadville Trail 100

アメリカ・コロラド州レッドビル。1983年に始まった歴史ある100マイルのトレイルレースで、コース全体が標高3000mから4000mという高所となっています。

8月20日土曜日

Ultravasan (90k, 45k)

スウェーデンで開催。クロスカントリースキーの長距離レースとして有名なVasaloppetのランニング版ともいえる大会で、コースはポイント・トゥ・ポイントの90kmです。

8月21日日曜日

十勝岳トレイル in かみふらの(55k, 20k)

北海道・上富良野町、美瑛町で開催。55kmのコースは上富良野・日の出公園から十勝岳避難小屋まで登って下りる累積獲得高度1,570mD+。

赤城の森トレイルラン(30k / 15k)

群馬県赤城高原の横浜市少年自然の家「赤城林間学園」を拠点に開催。

プレ陣馬山トレイルレース(23.5k、34k)

神奈川県相模原市。例年11月に開催されている「陣馬山トレイルレース」が台風被害などのため2020年、2021年と中止となっていますが、今年の大会では34kmの「ロング」クラスが新たに登場予定。その34kmのレースのプレ大会としてこのイベントが開催されます。

世界ジオパークトレイルラン(57k, 40k, 10k)

兵庫県神鍋高原。世界ジオパーク山陰海岸をコースとする57km、40km、10kmのレースです。

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