2018年の元旦となりました。あけましておめでとうございます。この記事では当サイトの記事へのアクセスが集中した出来事を通じて、昨年2017年のトレイルランニング・スカイランニングでの出来事を振り返ってみたいと思います。今年もトレイルランニング・スカイランニングを中心に国内外の注目の大会の様子や話題をご紹介してまいります。どうぞ引き続きご支援をお願いいたします!
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アクセス数の多かったイベント
1月:UTMB抽選結果発表、Hong Kong 100、ウルトラマラソン世界遺産シリーズ・ジオパークシリーズ
トレイルランニング界の世界最高峰のイベントとされるUTMB®︎は毎年年末年始を挟む期間にプレ・エントリーの受付があり、締め切りの翌週に抽選結果が発表されます。2017年のUTMB®︎でも303人が出場資格を獲得していました。今年2018年のプレ・エントリーは1月3日(水)までが受付、抽選結果は1月11日(木)午前10時(日本時間同日午後6時)に発表です。
香港で1月に開催されるVibram® Hong Kong 100はUltra-Trail World Tourの開幕戦ともなっていて、日本からも昨年は119人がエントリーしていました。欧米からもトップ選手が参戦する大会ですが、昨年は中国本土から参加した選手の活躍が目立ったことをお伝えしています。当サイトでは今年も1月27日土曜日に開催される大会を現地で取材し、ライブ速報をお届けする予定です。 1月下旬には「ウルトラマラソン世界遺産シリーズ・ジオパークシリーズ」の開催が発表され、チャレンジ富士五湖、飛騨高山、日光、白山白川郷、丹後の五つのウルトラマラソンがシリーズを構成しました。シリーズのいずれかの大会の完走タイムで競う年間ランキングも発表され、男子では石川佳彦(7:21:26、飛騨高山)、女子は中村麻季子(8:21:24、飛騨高山)が年間チャンピオンとなっています。2月:小川壮太さんに聞くエネルギー補給術、Aso Round Trail開催決定
当サイトではエネルギー補給のためのドリンク「Challenger」の発売にあわせて小川壮太さんにレース中のエネルギー補給のコツについてアドバイスしていただく記事を掲載。その後、当サイトの岩佐がその教えにしたがってOSJ奄美50kに挑戦しました。長距離のトレイルランニングのレースでは誰もが悩むレース中の補給の解説に注目が集まりました。
熊本県阿蘇で昨年初めて開催されたAso Round Trailは、昨年もっとも話題になった大会でした。今年は109kmの「フル」に、43kmの「ハーフ」が加わり、5月12日(土)、13日(日)に開催です。3月:山道最速王決定戦
3月にMAZDAターンパイク箱根を貸し切りで開催されたロードレース「山道最速王決定戦」はトレイルランニングのレースではありませんが、距離13.6km、標高差981mという厳しい登りのコースがトレイルランナーの興味も大いに刺激しました。ゲストとして参加していた神野大地選手はその後12月の福岡国際マラソンでフルマラソンにデビューし、2時間12分50秒の13位となり、2020年の東京オリンピックに向けて手応えをつかみました。
4月:ハセツネ30k、サハラマラソン
4月の第1週の日曜日に開催されるハセツネ30kは日本のトレイルランニングの中では有力選手が集まる春のレースであり、またロードで実績を持つエリートランナーが初めてトレイルランニングにデビューする場としても注目を集めています。今年のハセツネ30kは大会直前の降雪などの影響でコースが舗装路を中心とする17kmに変更されて開催されました。
サハラマラソン Marathon des Sablesは毎年4月にモロッコのサハラ砂漠で開催されるステージレース形式のウルトラマラソンです。今年は当サイトも現地で取材するチャンスを得て、選手とともに毎日移動しながら大会の様子を写真を交えてレポートすることができました。砂漠というフィールドの中で行われる「トレイルランニング」には、山で走るのとは違う魅力があり、選手だけでなくボランティアやスタッフも一度参加すると次も繰り返し参加する人が少なくありません。今年は4月のモロッコに加えて、9月にカナリア諸島・フエルテベントゥーラ島で「ハーフMDS」、11月にベルーで「MDSペルー」という姉妹大会が初めて開催されて話題になっています。5月:ウーリー・ステック滑落死、スカイランニングVK女王がドーピング違反、Aso Round Trail
日本ではゴールデンウィークの連休中に飛び込んできたのが、アルパイン・クライミングのスーパースター、「スイス・マシーン」ことウーリー・ステック Ueli Steck(スイス)がエベレストで滑落して亡くなった、というニュースでした。
5月にはバーティカル・キロメーターで世界トップクラスの活躍をしてきたフランス人の女子選手が2016年のスカイランニング世界選手権で優勝した際に、ドーピング違反があったことがわかり、この優勝が取り消されて4ヶ月の競技参加資格停止という処分が行われました。 また、初開催となったAso Round Trailを当サイトは現地からライブ速報でその模様をお伝えしました。前半の広大な牧草地帯と阿蘇のカルデラが作る壮大な眺めと後半の小刻みなアップダウンの連続が厳しいトレイルの組み合わせが印象的なコースでした。6月:UTMBとハードロック
6月にはアメリカの人気の100マイルレースであるHardrock100が「UTMBの資格レースとなるためにカネは払わない」と表明したことが話題になりました。当サイトでもいち早くこのニュースをお伝えしてその反響も大きかったのですが、その後のITRAからの背景の説明をあわせてみると、最初のHardrock100の表明には読み手を誤解させる表記があるように思われました。結果としては、Hardrock100が根拠なくUTMBあるいはITRAを貶めることで効果的に意見表明したことに当サイトも加担したこととなり、当サイトのメディアとしてのあり方に一考を迫られることとなりました。
7月:山本健一がEhunmilakに参戦、富士登山競走
7月には山本健一が今年の海外遠征レースに選んだスペイン・バスクの100マイル、Ehunmilak Ultra-Trailを取材することができました。山本さんのレースは途中で捻挫のためにリタイアとなりましたが、日本で応援する皆さんに現地から情報をお届けしました。
7月末には恒例の富士登山競走の模様を、富士山山頂からお伝えしました。レースは箱根駅伝5区で活躍したことで知られる五郎谷俊、バーティカルキロメーターの第一人者である吉住友里がともに好記録で優勝しました。8月:UTMB
8月はこちらも恒例のUTMBを現地で取材し、レポートをお届けしました。キリアンをはじめとする世界のトップ選手が勢揃いしたレースはUTMBの歴史に残る名勝負でした。日本の選手も丹羽薫が女子4位に。土井陵は順位は25位と2015年の自身による
11位にはおよびませんでしたがタイムは大幅に短縮。OCCでは吉住友里が4位となりました。
9月:ZAO Skyrunning、信越五岳
9月に山形県・蔵王温泉で開催されたZAO Skyrunningは今年のスカイランニング・アジア選手権として開催され、日本勢が上位を独占。今年は12月に開催されたMSIG Lantau 50でも、Izu Trail Journeyでもアジアの中では日本のトレイルランニング・スカイランニングのアスリートのレベルが高いことが示されました。
今年、100マイルのレースが新たに加わることとなって話題となったのが信越五岳トレイルランニングレースでした。大会の開催される週末に大雨が見込まれたことから100マイルは102kmに、110kmは58kmに短縮されての開催となりました。10月:ハセツネCUP、尾瀬岩鞍VK
今年も当サイトのハセツネCUPのライブ速報はたくさんの方にご覧いただきました。男子では上位選手が月夜見から大きく入れ替わるというドラマティックな展開となりましたが、2014年の優勝者である上田瑠偉はリードを守りきって2度目の優勝。女子では高村貴子が好タイムで初優勝を果たしました。
11月:忍者トレイルランニング、鏑木毅「Never」
11月の当サイトは三重県伊賀市へ。忍者のふるさととして知られる伊賀市で開催され、中部圏で注目の大会、忍者トレイルランニングレースの模様をライブ速報でお届けしました。11月後半には日本のトレイルランニング界のレジェンド・鏑木毅が来年2019年に50歳で再びUTMB®︎に挑戦するという「Never」プロジェクトが発表されて話題になりました。
12月:Izu Trail Journey、日本トレイルランナー・オブ・ザ・イヤー
12月に開催されたIzu Trail Journeyについて、当サイト独自のレポートやライブ速報は行いませんでしたが、大会のPRの一環として大会前後のプレスリリースの作成、大会当日のSNSを通じての情報発信を行いました。レースのレベルが高かったことに加えて、制限時間が終わるまでたくさんの人たちが会場で声援を送って賑わっていたことが印象に残りました。
そして一年の最後を締めくくる当サイトの企画といえば日本トレイルランナー・オブ・ザ・イヤー(TROYJ)のノミネートと投票、受賞者の発表です。年を追うごとに前年を上回る方々に投票に参加していただき、当サイトによる投票を加えた結果をもとに受賞者を決定し、大晦日の昨日発表しました。今年もよろしくお願いいたします
トレイルランニングのオンラインメディアとして国内外の話題をご紹介する当サイト、DogsorCaravan.com(ドッグスオアキャラバン)は読者の皆様、ご関係者の皆様のご支持なしには運営できません。今年もどうそよろしくお願いいたします。