DC Weekly 2020年8月3日 – ゴールデン・セグメントは武尊山山麓の26kmに、Speedgoat、「木ぐるぐる2時間耐久」、天塩岳速登競争のリザルト

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

【追記・Golden Trail World Championshipの日本代表を決めるゴールデンセグメントについての情報を加筆しました。20200811】

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(画像・8月1日土曜日に行われた「木ぐるぐる2時間耐久レース」より。Photo by Goshi Osada)

トレイルランニング関連ニュース

「Golden Trail World Championship」に招待される日本代表を決めるゴールデン・セグメントは武尊山山麓(群馬県片品村)の26kmに設定

サロモンのサポートのもと、40−80kmの距離のトレイルランニングレースからなるシリーズ戦として近年注目されているGolden Trail Seriesは新型コロナのためにシリーズを構成する大会の中止が相次いだため、シリーズ自体が中止に。このため、今年は特別に「Golden Trail World Championship」を開催することを5月に発表しています。これは10月末に北大西洋のアソーレス諸島(ポルトガル)で10月29日から11月1日まで、26kmから36kmまでの4つのレースを毎日開催してその合計タイムを争うステージレース形式のイベントとなり、登りセクション、下りセクションなどの速さで決める特別賞も設けられます。総額10万ユーロの賞金も設定されています。

この大会には昨年のGolden Trail Seriesの上位入賞者のほか、世界各国から選ばれた選手を招待(航空券、滞在費を大会が負担)。招待選手の選定は、「今年7月1日から10月1日までに開催予定の大会またはトレイルの区間(セグメント)を各国について一つ指定し、そのレース結果または区間を走った記録について順位を集計。各国の競技人口に応じた招待枠を上限に招待。」というものです。

日本については男女各1名について国内で代表選定の大会が指定される見込みでしたが、7月に入ってトレイルのセグメントを指定することと変更されていました。そして7月31日に「ゴールデン・セグメント・ジャパン」として群馬県片品村の武尊山山麓の26kmのコースが指定されました。このセグメントはStravaのセグメントとなっており、タイムのランキングはStravaの機能を使って行われます。従って代表選定に参加するにはStavaの会員となってStravaのアプリなどの機能を使って自分でセグメントを走ることになります。代表選定の締め切りは10月1日です。

【追記・このコースは10月24-25日に開催予定のHOTAKA SKYRACEのコースとなっており、大会では8月中にコースの草刈りやマーキングを行うほか、9月1日からはスタート地点に駐車場や仮設トイレを設置する予定とのことです。20200811】

丹羽薫さんの「Shiga1 FKTへの挑戦」4回シリーズの動画エピソードの公開がスタート

当サイトもお伝えした6月の丹羽薫さんによるShiga1 FKTへの挑戦。そのドキュメンタリーが4回のシリーズでYouTubeで公開されます。第一話は7月31日に公開されており、今週も新エピソードが公開される予定です。

長田豪史プロデュース「木グルグル2時間耐久レース」

新型コロナウィルスでランニングイベントが次々に中止となっていった4月、長田豪史 Osada Goshiさんは自宅アパートの階段上り下り21時間で標高差8,848mD+を達成、翌週には一本の木の周りの一周15mを10,667周して54時間40分で100マイルを完走。クレイジーな挑戦は様々なメディアでも紹介されて話題になりました。その長田さんが先週末の8月1日に自らがプロデュースする「木グルグル2時間耐久レース」を開催しました。これは4本の木を繋ぐ一周70m・累積獲得高度3mD+のコースを制限時間の2時間以内に何周できるか、というイベント。手作りのゲートが設けられたコースで午前の部、午後の部のレースが行われました。午前の部には6人が参加し、256周した應戸慎哉さんが優勝。午後の部は263周で長尾暁人さんが優勝しました。イベントの様子は長田豪史さんのFacebookページでみることができます。

イギリスのBob Graham Roundでベス・パスコールが女性によるFKTを更新

イギリス・湖水地方の42の山をつないで一周するチャレンジ、ボブ・グラハム・ラウンド Bob Graham Roundで、ベス・パスコール Beth Pascall(イギリス)が最速記録を更新しました。ボブ・グラハム・ラウンドは湖水地方(Lake District)にある42の山(fells)をつないでスタート地点となるケズウィックの町に戻るというチャレンジで、1932年にボブ・グラハムが挑戦して初めて24時間以内で完走したことで知られるようになりました。42の山をどうつなぐかは自由ですが(イギリスのフェルランニングでは多くの場合、整備されていないところを自分でルートを選んで走るといいます)、おおよそ66マイル(102.6km)、累積獲得高度2万7千フィート(8,230m)となります。パスコールは14時間34分26秒を記録し、2016年4月にジャスミン・パリス Jasmin Parisが記録した15時間23分を約50分上回りました。ちなみに男子のFKTは2018年7月にキリアン Kilian Jornetが記録した12時間52分となっています。

パスコールは最近ではUTMB®︎で2018年に4位、2019年に5位となっているほか、昨年のWestern Statesでも4位となっています。iRunFarとのインタビューによれば、今年の夏は小児科医としての仕事を休み、Western Statesに向けてアメリカでトレーニングを予定していたとのこと。新型コロナウィルスでその予定を取りやめてからは医師として仕事をしながら、今回のボブ・グラハム・ラウンドに挑戦することを決めたそうです。

先週末開催のイベント

8月1日土曜日 – 2日日曜日

Audi Power of Four Trail Run (50k, 25k)

コロラド州アスペン。この大会は今週末に開催予定。州による規制のため、例年とは異なり50kと25kを土日に分けて開催し、10kのレースは今年はキャンセルとなっています。リザルトはこちら

8月1日土曜日

Tushar 100K, and marathon, half marathon

アメリカ・ユタ州のツシャー山地で開催されるトレイルランニングレース。新型コロナ対策をとった上で開催されます。リザルトはこちら

これも読む
DC Weekly 2023年5月8日 川の道、Cocodona 250、Transvulcania by UTMB、上田バーティカル&スカイレース

8月2日日曜日

天塩岳速登競争(6.4km 884mD+)

北海道士別市。距離6.4kmで天塩岳山頂(1,558m)へと駆け上るバーティカルレースです。スカイランニング北海道選手権ともなっていました。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

嬬恋スカイラン

群馬県嬬恋村。往復8km 620mD+のコースで行われる「ノーマル部門」の第5回、最終戦が行われ、5回分のリザルトから決まる総合成績が決まりました。3往復するロングは星野誉貴 Hoshino Yoshikiが第一回で出したタイムで首位をキープして優勝、第5回トップの秋山穂乃果 Akiyama Honokaが女子優勝、2往復の「ミドル」は第4回トップの小田切将真 Shoma Odagiri、2回目トップの小林華蓮 Kobayashi Karenが首位を守ってそれぞれ優勝。1往復の「ショート」はともに最終日の5回目トップの高村純太 Junta Takamuraが男子優勝、第4回トップの小林華蓮がミドルに続いて女子優勝という結果でした。リザルトは大会ウェブサイトから。

今週末開催のイベント

8月7日金曜日 – 11日火曜日

(中止)Bigfoot 200 (200m)

アメリカ・ワシントン州のカスケード山脈で開催の200マイルのトレイルランニングレース。コースは206.5マイル(332km)、12,802mとなります。今年は新型コロナウィルスのため中止に。

8月7日金曜日 – 9日日曜日

(中止)Fat Dog 120 (120m)

カナダ・ブリティッシュコロンビア州で開催の193kmで累積獲得高度8,682mD+のトレイルランニングレース。こちらも新型コロナウィルスのため中止。

8月8日土曜日 – 16日日曜日

(中止)トランスジャパンアルプスレース

2年に一度開催される日本海から日本アルプスを縦走して太平洋までの415kmを8日以内で完走を目指す山岳耐久レース。注目度の高い大会ですが今年の大会は「延期」と発表されています。2021年への延期なのか、2022年に開催されるのか、といった今後の見通しについては現時点ではまだアナウンスされていません。

8月8日土曜日 – 10日月曜日

嬬恋スカイラン

群馬県嬬恋村。前週まで5回にわたって行われた「ノーマル部門」のレースに続いて、この週末には「エリート部門」として土曜日にバーティカルレース、日曜日にスカイレース、そして10日月曜日には登りはロープウェーを使い、下りだけを6時間繰り返す「爆坂RUN」が予定されています。

大阪 夏の陣・くろんど輪舞曲(ロンド)180K(180k, 120k, 60k)

大阪府交野市。大阪府民の森・くろんど園地に設けられる8.6kmの周回コースで開催され、7周する60km、14周する120km、21周する180kmの三つのレースが行われ、180kmの制限時間は40時間となっています。新型コロナ対策として参加資格を関西の二府五県在住者に限るほか、大会運営でも感染対策を行った上で開催されます。

8月8日土曜日

North Downs Way 100m

イギリス・ロンドン南郊のノースダウンズウェイ・トレイルで開催。この大会は感染対策を行った上で開催される予定です。

(中止)Eastern States 100

アメリカ・ペンシルベニア州北部のLittle Pine State Parkで開催。164km 6,116mD+のシングルループのトレイルランニングレース。今年の大会は中止に。

8月9日日曜日

(中止)やっちろドラゴントレイル(60km)

熊本県八代市坂本町。今年で三回目を迎える60km、4,070mD+のレースですが、7月の豪雨災害により大会は無期限の延期を決めています。

(中止)Sierre-Zinal (31k)

スイス南部のシエラ Sierraからツィナル Zinalへの31km・2200mD+/1100mD-の山岳マラソン。1974年に始まる大会は幅広く有力なアスリートを集める大会として注目されてきた大会で、昨年に続いてGolden Trail Seriesのレースともなっていました。すでにこのDC Weeklyでもお伝えしている通り、新型コロナのため例年通りの形式での大会は中止ですが、8月17日から9月18日の一カ月間に「フリーフォーム」形式で大会を開催することとなっています。今年の大会にエントリーしていた選手は期間中の1日を選んでコースを走れば公式に完走が認められます。この期間はスタート地点に受付、フィニッシュ地点で計時が毎日設けられることになっています。

Ubaye Trail Salomon (42k, 23k, 12k)

フランス南部のバルスロンネットを拠点に開催。現時点では予定通りレースを開催予定で約1,500人がエントリーしています。

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